2015年6月5日より全国公開
KADOKAWA
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本作は“ハンガー・ゲーム”シリーズ最終章の前半で、もう生き残りゲームのくだりは出てきません。ここからは完全に、民衆たちの革命の様子が描かれていくのですが、荒れ果てて文明が廃れたように思える世界と近未来的な世界とが融合された雰囲気はやっぱり本シリーズ独特ですね。興味深いのは、民衆の士気を高めるために革命のシンボル“マネシカケス”という存在を立ててプロモーションビデオを撮って流したり、敵とのメディア合戦が繰り広げられるところです。これは私たちが生きる現実の世界でもあることですが、生きるだけで必死なくらいに退廃した世界の人たちに、主人公カットニスが“マネシカケス”として出演しているプロモーション映像を見せるという設定がある意味映画的ではありつつも、善悪の判断というよりも結局人々はこうやってイメージに扇動されるのだという皮肉も感じられて、ちょっとひねくれた目線で観てしまいました。と、これはあくまで私の個人的な斜めの視点なので、本来は勇気を振り絞り戦う人々の熱い映画だと思いますが、ただの若者向け映画に終わらない深さがあるという点でそういう観方をしても良いと思います。カットニスを巡る三角関係がさらに盛り上がりを見せている点では「やっぱりコイツ等、若いな」と思ったり(笑)、世代によっていろいろな印象を受ける作品だと思いますが、個人的にこういうタイプの映画は嫌いじゃないので後編に期待しています。 |
ロマンチックな要素もあり、女子活躍のアクションシーン満載なので、男女楽しめる作品ではありますが、シリーズものの3作目で1話完結タイプではないので、前作のおさらいはしてから観た方が良いと思います。どちらかというと若い世代向けですが、キャスト陣には演技派も多いので、映画好きカップルなら世代を問わずオーケーでしょう。三角関係が描かれているので、今現在自分が2人の男性で揺れているという状態の場合は、デートで観ないで友達と観る方が心穏やかに観られますよ。 |
キッズやティーンにも楽しめるアクションです。主人公のカットニスをはじめ、戦士として戦う若いキャラクターたちがたくさん登場するので、キッズやティーンの皆さんこそ等身大で楽しめると思います。ラブストーリーの要素も入っていますが、観て恥ずかしくなるような大人なシーンはないので、安心して観られますよ。 |
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2015.6.2 TEXT by Myson