2015年11月20日より全国公開
KADOKAWA
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前作(3作目)はハンガー・ゲームらしい“ゲーム”のシーンはありませんでしたが、最終章の後編である本作ではラストにふさわしく、ゲーム的な展開があり、アクションも豊富で、ストーリーも二転三転しすごく見応えがありました。細かいところを突けば、ツッコミたいところはいくつもありますが、そもそも本作でリアリティを追求すべきは物語の設定ではなく、人間の内面の部分なので、それは役者の演技力で補えているように思います。ただ1点、反乱軍の首相については消化不良な点がありますが、原作ではもっと詳細が描かれているのかなと気になります。でも、そこはこの物語が伝えようとしていることから想像して、説明がなくとも成立しているので、そこまで気にしなくても良いのでしょうね。 終盤一旦終わりに見える場面があり「ここで終わったら納得がいかない」と思ったら、ちゃんと本当の終わりが描かれていて、いろいろな問題がなかなかうまくまとめられていたと感じました。カットニスとピータ、ゲイルの三角関係も気になる部分でしたが、途中のゲイルのセリフで、最後はカットニスが生きていくのに必要なほうを選ぶだろうと語る内容が意味するところがラストでわかると、それも本作全体の言いたいメッセージを伝えているとも捉えられて興味深いです。 シリーズ3部作はだんだん浸透してきましたが、4作もあると若干及び腰になる人もいるかも知れません。でも各話観やすく、上映時間の長さも気にならないほどテンポが良いので、ぜひ1作目から観て欲しいと思います。 |
アクションあり、ロマンスありでデートで観るのも良いタイプの映画ですが、1作目から観ないとわからない設定が多いので、シリーズ4作目となる今作からいきなり観てもキョトンとなってしまいます。なので2人で観るなら、まずは前3作をDVD等で一緒に観ることをオススメします。三角関係を描いている部分では、彼氏のタイプによって、結末について多少ギクシャクする可能性もありますが、あくまで価値観の問題なので、見た目がピータみたい、ゲイルみたいという表面的な部分でなく、カットニスの選択の本質について2人で語り合ってみると有意義だと思います。 |
ゲーム感覚で進んでいく本シリーズはキッズでもティーンでも楽しめると思いますが、“ハンガー・ゲーム”の意味するところや、善悪について、ちゃんと考えられる年齢になってから観て欲しいので、そういった意味では中学生くらいになってから観ると良いのではと思います。純粋にエンターテイメントとして楽しむのもアリですが、人間として生きる上で大切なことが込められた物語、キャラクターたちの人間性に注目しながら観てみてください。 |
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2015.11.18 TEXT by Myson