今回は、男子高校生を主人公に奇想天外なストーリーが繰り広げられる『サイモン&タダタカシ』に出演のお2人にインタビューさせて頂きました。それぞれに難しい役どころでしたが、どんな気持ちで演じられたのでしょうか。また、映画を観る環境が多様化したことについて、演じる側の気持ちも聞いてみました。
PROFILE
サイモン役:阪本一樹(さかもといつき) 1998年5月6日生まれ、兵庫県出身。第28回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト フォトジェニック賞を受賞し、『サイモン&タダタカシ』で映画初出演にして初主演を果たす。ほか、MACO“Sweet Memory”MVに出演。前田亘輝(TUBE)が企画発起人の映画『YOU達HAPPY映画版 ひまわり』が、2018夏に公開予定。 |
タダタカシ役:須賀健太(すがけんた) 1994年10月19日生まれ、東京都出身。1998年から子役として活躍。ドラマはもちろん、映画では『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)、『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』(2006)等、話題作に多数出演してきた。バラエティ番組でのレギュラー出演や、アニメで声の出演と、マルチに活躍中。またハイパープロジェクション演劇“ハイキュー!!”では主演を務め注目を浴びており、2018年春には“ハイキュー!! "はじまりの巨人"の公開が控えている。昨今の主な映画出演作は『スイートプールサイド』(2014)、『シマウマ』(2016)、『ディアスポリス-DIRTY YELLOW BOYS-』(2016)、『バースデーカード』(2016)、『ダブルミンツ』(2017)、『獣道』(2017)、『ちょっとまて野球部!』(2018)などがある。現在、CX『隣の家族は青く見える』にも出演中。 |
マイソン:
阪本さんは今回初主演、須賀さんは子役から活躍されているので既にベテランですが、お互いから刺激を受けたことはありますか?
須賀さん:
初現場の阪本君はピュアというか、全部が初めてという感じで、観ていておもしろかったです。僕は子役からなので、気付いたらもう出演していたという感じで、自分のそういう時って知らない間に過ぎていました。一緒にお芝居をしてる時も、阪本君がどんどん成長していくので、やっていて楽しかったですし、負けないようにしないとなって思いました。
マイソン:
阪本さんはいかがでしたか?
阪本さん:
僕は本当に初めてだったので、とにかく現場の基礎的なことを一つひとつ教えて頂きました。須賀さんの現場での立ち振る舞い方や、雰囲気を盛り上げたり、リーダーシップを取ってくれる姿など、そういう部分がとても勉強になりました。
マイソン:
役に共感できるところはありましたか?
阪本さん:
共感というよりは発見のほうが多かったです。好きな人に好きになってもらえなかったとき、“好きな人の恋を応援する”というサイモンの気持ちは、自分が持ってなかった感情で、そういう“好き”もあるのかなって。本当にタダタカシのことが好きだからこそ応援するという気持ちも大切なんだなって思いました。
マイソン:
親友である部分と、恋心として好意を持っている部分の境目が、感じ取る側も伝える側も難しかったのではと思うんですが、撮影を追っていくごとに雰囲気が変わったところはありましたか?
須賀さん:
僕は、タダタカシはサイモンの気持ちに全く気付いてないと思いながら、演じていました。どちらかというとマイコさんに対する気持ちの強弱は気を付けました。あと、キャラクター自体が派手なので、親友だと思っていた人の気持ちを知った瞬間の感情まで派手にしてしまうと、安っぽくなってしまうかと思ったので、そこは繊細に演じようと心がけました。
マイソン:
マイコさんも実は…っていうビックリな展開もありましたね!
須賀さん:
最初は単純にどう映像化するんだろうって思って、楽しみでした。
マイソン:
そんなサプライズも観客の皆さんに楽しんで欲しいですね。ところで、お話は変わりますが、お2人は普段映画を観る時、演出に目がいったり、俳優さんに目がいったり、作品毎に観るスタンスが変わることってありますか?
須賀さん:
ありますね。職業柄、完全に“無”で楽しめるのは稀ですね。アクション映画とかだとまた別ですけど、どうしても俳優さんが気になってしまったり、撮影方法が気になってしまいます。作品によって、やっぱり観方が変わってくるのかなと思います。
マイソン:
将来はハリウッドやアジア映画にも出たいですか?
須賀さん:
英語ができないので(笑)。
マイソン:
今からでも全然大丈夫です(笑)!
須賀さん:
でもやっぱり日本で全然まだまだなので、まずは日本でもっと頑張らないとなと思います。
マイソン:
ぜひ1本だけでも出て頂きたいです(笑)。さきほど映画館で観るのがお好きとおっしゃてましたが、今は映画を観る環境が映画館の他にも、スマホ等いろいろあります。出演されている側からすると、どんな心境でしょうか?
須賀さん:
僕等はもちろん大きなスクリーンで観られることを想定してお芝居してますけど、僕等以上に監督を含めたスタッフさん達は、劇場で観られることを一番想定されていると思います。そこに対する熱量はやっぱりあると思うので、そういう人達のためにも、劇場で観てもらいたいと思います。観る形態がいろいろあって良いと思いますし、一人で観るとなると、家でDVDや携帯で観たりということも、一つの選択肢として全然良いと思います。ただ、映画館の空気感で観るのはそこにしかないモノが必ずあると思うので、正当な評価ができると思うんですよ。映画館まで行って、その時間にお金を払って、その時間にしか観られない作品を観るっていうのは、作品とお客さんが対等な気がするというか。そんなに気負って観てもらうものでもないんですけど、やっぱり映画は、映画館で観て欲しいですね。
マイソン:
そうですね。阪本さんはいかがですか?
阪本さん:
僕もやっぱり映画館で観て欲しいです。映画館の雰囲気というか、同じ作品をそこで2回観たとしても感じ方が変わることもあるので、そういうところを大切にして欲しいと思います。
マイソン:
そういう体験を1度でも味わってもらえたら、映画館で観る機会も増えそうですものね。今日は、ありがとうございました!
他にも最近観た映画についても聞いてみました
須賀さんは、どんな映画でも観るそうで、最近は『スリー・ビルボード』を観て、おもしろかったとおっしゃっていました。他には、ジョン・カーニー監督の作品が好きで、『シング・ストリート 未来へのうた』が特にお気に入りだそうです。他にも『ベイビー・ドライバー』などを観たそうで、音楽性の高い作品がお好きなのかなと伝わってきました。阪本さんは、休日に観て楽しめる映画が好きだそうで、特にコメディ映画がお好きとのこと。『ザ・マジックアワー』がすごくおもしろくて、最近もう一回観返したそうです。
2018年2月15日取材&TEXT by Myson
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2018年3月24日よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
監督:小田学
出演:阪本一樹/須賀健太/間宮夕貴/井之脇海/田中日奈子/山本圭祐/大島蓉子/菅原大吉
配給:日活
工業高校3年生のサイモンは、同級生のタダタカシといつも一緒。そんなある日、男だらけの学校生活に焦りを感じたタダタカシが“運命の女探し”の旅に出ると言いだし、サイモンも付き合うことに。だが、まだ見ぬ女性に思いを馳せるタダタカシの様子を観て、複雑な思いを抱いたサイモンは…。
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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