2015年2月14日より全国公開
ショウゲート
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恋に傷つき地元に戻ってきた若い女性と50代の孤独な大学教授のラブストーリーで、その男が女性の足を舐めているビジュアル…、これをエロティックと捉えるか、やや引いちゃうかは女子目線では分かれるような気がしますが、榮倉奈々と豊川悦司というのが救いとはいえ、私は正直なところ、映画を観る前は後者でした。でも、観てみると意外にも前半はユーモアのあるドラマで、後半はラブストーリーと言えどもやはり人間ドラマの比重が多く、辛い過去を抱えた2人の男女が再生していく話ということで、共感へと変わりました。それにしてもやっぱりトヨエツは上手い!勘違い男、デリカシーのない男を装いつつも本当はすごく繊細で、相手の深い部分を見抜いている大人の男性像を見事に演じています。彼のセリフには笑いを誘うものが多く、前半はかなり笑わせてもらいました。後半は、哀愁を漂わせつつも愛に目覚めた男の包容力が見どころです。他にも前半は、根岸季衣、前野朋哉も良い味出してます。そして、榮倉奈々もだんだん大人の女性になってきましたね。今回の役柄はとても複雑な感情を持っていて奥深いので、女優としての力の見せどころだったと思いますが、だんだんと女優さんらしくなってきたなあと思いました。爽やかさがウリの彼女が今回はとても色っぽいですよ。 自分を大切にするというのはどういうことか、自分を大切にすると何が見えてくるのか、そんなことにヒントを与えてくれる作品です。恋に疲れている人にぜひ観て欲しいです。 |
本当にこの人で良いのかどうか葛藤しながら交際している人、どんなに相手に尽くしても報われずに悶々としている人が観ると、自分の本心に耳を傾けざるを得なくなるので、観た後に相手によそよそしくなってしまうかも知れません。自分を大事にしてくれる、心から好きな人と観ると、より気持ちが深まると思いますが、今の恋愛関係に疑問を抱えているならば、一人でじっくり観るか、本心を話せる友達と観に行きましょう。 |
キッズには心情的な理解がまだ難しい内容ですが、ティーンは恋愛視点だけではなく、自分を大切にすること、人生のなかで辛いことにどう向き合うかなど、主人公たちの姿を通して、何かしら感じてもらえることはあると思います。主人公たちのように人を好きになることで傷付いたり、その経験から自分自身を束縛してしまうこともあるかも知れませんが、立ち止まっているのは自分自身。殻に閉じこもらずにいろんな人に接していれば、人との出会いは化学反応を起こします。そんなところも観て欲しいと思います。 |
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2015.2.3 TEXT by Myson