2014年4月19日より全国公開
ビターズ・エンド
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本作は1970年代にアメリカのブルックリンで実際に起きたできごとをもとに映画化。母親に育児放棄された障害を持つ少年マルコが、隣の家に住むゲイの男性ルディと出会い、のちにルディとルディの恋人ポールがマルコを養子にするために奮闘するという物語です。本作を観て、ゲイに対しての差別が今よりも激しい時代に、障害を持つ少年をゲイのカップルが預かるということがいかに大変かがしみじみと伝わってきましたが、そこに社会的な問題や、人間の愚かさが浮き彫りにされていて、とても考えさせられました。何が正義で何が良心なのか、きれい事のせいで尊い命が犠牲になっている現実を訴えるラストでしたが、こういう問題は国や時代を問わず常にあることだと思うと遠い話には思えません。実際に起きたお話なので結末は変えられませんが、この悲しい結末から多くを学ぶべきだなと実感しました。親になることについても考えさせられる内容です。 |
『チョコレートドーナツ』というタイトルだけ聞くとほんわかしたお話なのかなと思うかも知れませんが、デートで観るには重い内容です。残酷なシーンなどはありませんが、悲しい物語で社会問題も描いているので真剣に観て欲しい作品です。1人でじっくり観るか、女子同士で観る方が良いでしょう。でも、子どもを育てることについて考えさせられる内容なので、夫婦で観るのは良いと思います。 |
物語の視点は大人目線ではありますが、キッズやティーンは少年マルコの視点で違う感じ方をすると思います。血の繋がりを問わない親子の絆の話なので、ぜひ親子で観て、終わった後に何を感じたかを話し合うととても良いと思います。キッズはゲイについての歴史的背景はよくわからないかも知れませんが、大人の人に簡単に説明してもらいましょう。 |
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2014.4.9 TEXT by Myson