2018年6月8日より全国公開/PG-12
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地球、命、破壊、再生…という、壮大なテーマを扱っている部分は、テレンス・マリック監督の『ボヤージュ・オブ・タイム』と同じニオイを感じつつ、本作はとてもスピリチュアルな描写が多いので、多少好き嫌いは分かれるような気がします。でも同時に、スピリチュアルな世界を描いているからこそ、抽象的な世界を描いているのか、非現実的な世界を描いているのかを考え過ぎず、シンプルな解釈をするということで良いのかも知れません。 テーマがとても壮大なのに、舞台として描かれているのは一部の地域に限られていて、ほとんど主人公の家か、近くの森のシーン。それなのに、こんなに大自然の中にある生命力を強く感じさせるなんて、すごい表現力だと思います。本作を観ていると、何だか自分がすごく浅い人間に思えてしまいましたが(笑)、河瀬監督の頭の中はどうなっているのだろうと気になります。正直、取り残された感はありましたが、「この世界の一部ってだけで充分」というセリフが出てきて、そういうことなのかと救われた気がします。あと、豪華キャストですが、夏木マリ、森山未來、岩田剛典というキャスティングに、“ダンス”という繋がりがあり、それが劇中でも活かされているので、そういった視点で観る楽しさもあります。そして、ジュリエット・ビノシュが美しいです! |
解釈仕切れないと気持ちが悪いという人と観ると、白熱した議論でトークが盛り上がるか、面倒くさいと思うか、どちらかになりそうですが(笑)、いずれにしてもスピリチュアルな描写に抵抗がない人を誘うことをオススメします。ラブシーンは美しくイヤらしいとは思いませんでしたが、それでも気まずいと思う人は、一人でじっくり観るか、同性の友達と観に行くと良いでしょう。 |
PG-12なので、12歳以下の人は大人と一緒に観て、助言を得てくださいということになりますが、大人でも解釈仕切れるかわからない部分があるので(笑)、自分なりの見解が持てるくらい大人になってから観るというのでも良いと思います。岩田剛典のファンというティーンの皆さんは、彼をお目当てに観るというので全然オーケーだと思います。ストーリーやテーマは、感覚的にわかるというくらいで充分ではないでしょうか。 |
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2018.5.30 TEXT by Myson