『チェンジリング』

ほんの少しのあいだに息子が行方不明になり、彼を見つけられない警察は面目を保つために偽装をはかり、それに抵抗する母親を今度は精神病として連行する。信じられない壮絶な展開だが、実際に起きた事件をベースとしているから驚きです。とにかく全員敵に回しても母の愛は強いということが伝わってきます。

『私の中のあなた』

不治の病を抱える姉を助けるために、もう１人子供を作るという選択をした両親。そして生まれてきた子供が成長し、親を訴える。病気の子を思うあまり疲弊している母と、子供たち。愛に溢れた家族内で起きた訴訟。一体どういうことなのか、母と子の愛の物語が衝撃的なラストを迎えます。

『サンキュー、ボーイズ』

大学に行って作家になるつもりだった主人公が、15歳で子供ができてしまうが、夢を諦めずに奮闘する物語。「子供ができなければ…」という後悔の念をずっと持ちながら、母としても一生懸命な主人公の姿が泣けます。

『ホワイト・オランダ−』

強く美しく才能のある母、その母から強い愛情を受ける娘。父を知らない娘の人生は、母が恋人を殺し逮捕されて一変する。離れていても母の影響を強く受ける娘はその呪縛から解放されたいと思い始めるが…。愛なのか、独占欲なのか、親子愛でもいろいろな形があり、それが愛なのかも本人が判断するのは難しいのかも知れないと感じました。

『愛を乞うひと』

母から激しい折檻を受けて育った主人公が、自分も母親になり、母との過去に向き合う。母はなぜ自分を虐待したのか、主人公がだんだんと核心に迫る展開に引き込まれます。「愛を乞うひと」は誰のことを指しているのか、いろいろな解釈ができる深いストーリーです。

『アイシテル〜海容〜』

何でもない日常の行動が息子の心を閉ざしてしまった…。小学生が近所の幼児を殺してしまったという事件の裏に母子の愛の物語があります。本当に切ない話ですが、息子の母への愛情がとても感動的である一方で、それだけ母親の存在の大きさと責任の重さも感じました。

 
部活リポート／アンケート
映画批評／デート向き映画判定

『八日目の蝉』

不倫相手の妻が生んだ子どもをさらって育てた愛人と、その愛人に育てられた子の物語です。血の繋がりという概念ではなく、女性が持つ母性に焦点を当てています。母になりたいと願う女の本能って、男女の愛にも勝るとも劣らないものなのかなと思いました。

 
部活リポート
映画批評／デート向き映画判定

『桜、ふたたびの加奈子』

子を持つ幸せがあるということは、子を失う恐怖もあるということ。本作は、交通事故で失ってしまった我が子が、別の子としてこの世に生まれ変わり、再会できたと強く信じる母の物語。母の強すぎる思いに、正気を失ったのではと思ってしまう反面、人知を越えた親子の繋がりも感じる内容です。

 
映画批評／デート向き映画判定

『毎日かあさん』

「働いて、子供を育てて、あんたを見送って。わたしのやっていることは、世界中の全部の女がやってることで、毎日はそれだけで楽しいよ」というセリフが、“毎日かあさん”をそのまま意味しています。大変な毎日を過ごすパワーは、母だけに備わる特別なものなんでしょうね。

 
鈴木砂羽インタビュー　
映画批評／デート向き映画判定

『しあわせカモン』

本作は主題歌を担当するミュージシャン松本哲也の実話を基にして作られています。麻薬中毒に陥った母と、幼いながら麻薬が何かもわからずに苦しむ母をなだめようとする息子の姿が本当に痛々しいですが、子どもが親を守ろうとする本能の強さも感じる作品です。

『そして、ひと粒のひかり』

17歳で妊娠してしまい、働けなくなった少女が家計を支えるために危険な仕事に手を出してしまう。生と死の両方を目の前にした少女が、お腹に宿った命だけを希望に生きていく姿に少しほっと胸をなで下ろしつつ、こういう局面に若者がさらされる国があることを悲しく思いました。

『ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた』

身勝手な夫と別れたくても逃げられない主婦が逃亡計画を立てていた矢先、酔ったときがきっかけで夫との子供ができてしまったことを知る。八方ふさがりになった主人公が、希望と絶望のあいだを行ったり来たりする様にハラハラしつつ、やっぱり母になると決めたら女性は強いんだなと勇気をもらえます。

『JUNO／ジュノ』

好奇心でセックスをし子供ができてしまった女子高生の物語。産むことを決め養子に出すことを決めたまでは良かったけれど、それが原因で彼女じゃ厳しい大人の世界を知ることにもなります。一人の新しい命への責任とそれを取り巻く人たちへの責任、観ている側も考えさせられました。

『マグノリアの花たち』

糖尿病で子供を産んではいけない体だった娘が妊娠。どうしても産みたいという娘と、娘を守りたい母。母として娘を亡くしたくない気持ちと、自分も母だからこそ娘が子供を産みたい気持ちもわかるという両方の立場で葛藤する姿に観る側も悩んでしまいます。母と子の愛をいっぱい感じられる作品です。

 
映画批評／デート向き映画判定

『ジーン・ワルツ』

本作の主なテーマは代理母出産。妊娠を語る上で避けられないのが、不妊の問題です。代理母出産という方法でしか子どもを授かれない女性がいる限り、倫理的な判断だけでは片付けられませんが、本作では出産には危険が伴うという医療的な視点も描いていたり、妊娠・出産という行為の重みを改めて感じさせられます。

『ヴェラ・ドレイク』

堕胎せざるをえない状況なのにそれが違法行為だったら、弱い立場の女性はどこへ行ったらいいのか…そんな女性たちを一人で陰ながら救っていた女性の物語。誰もが望んで妊娠するわけではないという現実と、堕胎を短絡的に否定はできないという現実を突きつけられます。