『華麗なるギャツビー』来日ミニ会見、バズ・ラーマン監督
2013年6月12日、『華麗なるギャツビー』のバズ・ラーマン監督が伊勢丹新宿店で開催中の【『華麗なるギャツビー』世界展】に駆けつけ、会見が行われました(展示会は6月18日まで開催)。監督は劇中に登場する豪華な衣装についてや、レオナルド・ディカプリオと17年ぶりに組んでみての感想、さらには製作秘話についても話してくれました。
MCより3Dで豪華な衣装やキャストを観られる本作の魅力について聞かれると監督は「今回の3Dのインスピレーションはファッションから来ているものなんです。1960年代に作られたアルフレッド・ヒッチコック監督の『ダイヤルMを廻せ!』という映画は3Dで撮影されていたんですが、そのなかでグレース・ケリーがDiorの衣装を着ているシーンがありました。それを3Dで観たら信じられないくらい素敵だったんです。彼女自身の美しさと衣装の美しさが本当に手に触れそうだなと思いました。そして今回はディカプリオの美しさで観客を魅了したいと思いました。プラダと私の妻がデザインしたティファニーのジュエリーを付けさせてそれを3Dにしたらどうだろうと思いました」と話しました。ファッションセンス溢れる監督ならではの視点ですよね。それが劇中にも見事に反映されていると思います!
また記者より「レオナルド・ディカプリオとは『ロミオ&ジュリエット』以来のタッグですが、彼の演技や人間性など変わらず素晴らしいところと進化した部分を教えてください」と聞かれると「『ロミオ&ジュリエット』のときにディカプリオは19歳で、本当に才能溢れる若い俳優でした。今は本当に主役を演じることができる大人の男で、私と対等のパートナーです。撮影中は私と一緒に夜中の2時3時までセリフを直したり、キャラクターの詳細を考えたりしていました。19歳とときは私から指示を出すだけだったので、今はそういう素晴らしいパートナーシップが組めるようになりました」と回答。今回17年ぶりにタッグを組んだ2人ですが、そのときそのときでまた違った関係を築けることは本当に素敵なことですね。
さらにこの作品の製作秘話について「村上春樹さんがウェブサイトで、“私が作家になったのは<華麗なるギャツビー>の本がきっかけです。あの本は今の我々がまさにその小説に描かれているから偉大なんです。特に日本はバブル期があったので、小説に描かれた世界が非常に理解できる”と書かれていて、私とディカプリオはその言葉にすごく共鳴を受けました。実はスタジオ側は原作がアメリカ以外では知られていないと思っていたんです。けれど我々はこの映画の製作にゴーサインを出してもらうために“日本ではこの小説を村上春樹さんが翻訳していてすごく知られているんだ”と強調しゴーサインを出してもらいました。だから“NO春樹NOギャツビー”ということなんです(笑)」とコメント。まさか村上春樹のおかげで製作のゴーサインをもらっていたとは驚きました!ほかにも劇中でレオナルド・ディカプリオやトビー・マグワイアが被っている麦わら帽子は、以前監督が来日したときに原宿にいた若者が麦わら帽子を被っている姿を見て本作に起用したというエピソードも明かされました。こうして日本の文化やファッションが映画製作に影響を及ぼしていることはとても嬉しいことですね。
短時間の会見のなかでバズ・ラーマン監督は本当に貴重なお話をたくさん聞かせてくれました。監督自身この日は全身プラダを着用して登場し、後ろにある劇中の衣装や伊勢丹の豪華な雰囲気とかなりマッチしていました。【『華麗なるギャツビー』世界展】は劇中で使用された豪華な衣装やジュエリーが並んでいますが、映画では3Dでその美しさを体感することができます!ぜひ監督オススメの3Dで鑑賞しましょう。
『華麗なるギャツビー』
2013年6月15日より全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
http://www.gatsbymovie.jp/
© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh02_ka/hh02_ka_kareinaruGatsby.html
トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html
日本の影響なしでは『華麗なるギャツビー』は作られなかった!? はコメントを受け付けていません