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20 9月

嫌なエリート男のモデルは福山雅治?それとも是枝監督?

Posted in 未分類 on 20.09.13 by Merlyn

『そして父になる』ジャパンプレミア、福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、黄升【ショウゲン】、是枝裕和監督

2013年9月18日、本作のジャパンプレミアが開催されました。客席後方からキャストと監督が登場すると、会場に集まった観客からは大歓声が起こり、さらにレッドカーペッドでは全員が手を繋いで歩き、カンヌ国際映画祭での光景を彷彿とさせました。

本作はカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したこともあり、公開のかなり前から注目を集めていた作品です。待ちに待った公開を迎えることについて監督は「映画祭からすでに4ヶ月近く経ったのですが、本当にあっという間でした。正直なところ映画祭のすぐあとに公開した方が良いんじゃないかという気持ちもありましたが、ここまでずっとキャンペーンで国内外を回っていろんな感想を聞いて、そしてまた今日新たな出発を迎えられて良かったと思っています」とコメントしました。またカンヌ国際映画祭での男泣きについて福山雅治は「あのときは本当に感動的で泣いてしまいました。ですが僕自身“俺がやったんだぜ!”という気持ちがあったのではありません。監督がずっとこの映画のためにかけてきた労力と時間が報われた瞬間だったので、“監督おめでとう!”という気持ちで嬉しくて涙してしまいました」と回答。福山雅治自身、撮影中に監督のそばでその苦労を目の当たりにしていたからこそ余計に感動するものがあったのかも知れませんね。

その後MCより監督に対し「福山さんが今回演じた二宮良多をわざと嫌なやつに見えるように演出したと聞いたのですが、現場ではどのようにされていたのでしょうか?」と質問されると、福山雅治が一歩前に出て「僕自身のままの嫌な男でやりましたよ(笑)!」と答え、会場は爆笑。するとそれを否定するように監督が「いやいや、良多には僕の嫌な部分をだいぶ重ねさせてもらいました(笑)。福山さんに初めて会ったときにかっこ良くて美しいなと思ったのですが、そのまま撮ってもおもしろくないと思い、こういう人いるなという嫌なエリート男を演じてもらいました。観る人がもう観たくないと思う手前まで嫌な人にして、福山さんに頑張って演じてもらいました」と話しました。そんな嫌な男、二宮良多の妻役を演じた尾野真千子は自身の役について「とても難しかったです。私自身は子どもがいないので親の気持ちがわからないまま演じていて、正直ちょっと諦めたところもありました。ですが親という感覚をちょっと置いておいて、とにかく現場に入って福山さんや子どもたち、そしていろんな人の力を借りてこのお母さんの役ができあがりました」とコメント。一方もう1人のお母さん役を演じた真木よう子は「私が演じたお母さんの場合は黄升以外にあと2人いたので、撮影現場には撮影しに行くというよりも子どもの世話をしに行っているという感じでかなり楽しかったです」と話しました。その夫役を演じたリリー・フランキーは「ドキュメンタリー番組の『痛快!ビックダディ』を毎回録っていたかいがありました(笑)。僕は監督に教えて頂いた通りに演じ、あとは子どもたちのきついアドリブに対応していました」と回答。するとMCより「リリーさんより今アドリブのお話があったように、子役の皆さんには台本を渡さなかったと聞いているのですが、現場はどういう感じだったのでしょうか?」と尋ねられると監督は「子どもたちにはこんな感じでやってみてと何となく伝えて、あとは役者さんたちとやり取りのなかで演じてもらいました」と答えました。劇中での子どもたちの演技があまりにも自然体だったので「これは演技なのかな?」と思っていたのですが、監督ならではの演出により自然な子どもたちの姿が映し出されていたようです。キャストの方々も子どもたちの急なアドリブにかなり困惑したようですが、そのアドリブがあったからこそリアルな家族の姿を観ることができたんですね。ぜひ親子のシーンのさりげないやり取りにも注目して観てみてください。

会見中も子どもたちがとてもかわいく二宮慶多くんは本作に出演しての感想を「お芝居がもっと好きになりました!良い思い出ができました」と話し、黄升くんは「最初は緊張したけど、皆さんのおかげで楽しくできました!」と元気に話しました。最後に福山雅治が「本当に早く皆さんの感想を聞きたいです。どの世代でも楽しめる作品だと思います。そして自分の家族がかつてどう育ててくれたのか、愛してくれたのかを思い出しながら観てもらうとよりこの映画が味わい深いものになると思います。楽しんで観てください」と話しジャパンプレミアが幕を閉じました。
それにしてもやっぱり福山雅治はイケメンでした(笑)。話し方といい、たたずまいといいとにかく美しさがにじみ出ていましたよ!劇中の嫌な男役もそれはそれでかなりはまっているので、普段とのギャップも楽しんで欲しいと思います。カンヌ国際映画祭、そして世界が注目する本作は、すでに230の国と地域で配給されることも決定しているようです。男性目線で観ても女性目線で観ても何か心に残してくれる素敵な作品です。ぜひ劇場で観てその感動を胸に刻みましょう。

『そして父になる』

2013年9月28日より全国公開(9月24日(火)~27(金)全国先行公開)

配給:ギャガ

http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/

©2013『そして父になる』製作委員会

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