映画『ゼロ・グラビティ』記者会見、サンドラ・ブロック、アルフォンソ・キュアロン監督、デイビット・ヘイマン(プロデューサー)
2013年12月4日、本作の記者会見が行われました。本作は宇宙を舞台としたスケールの大きな作品ですが、出演者がなんとサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーのみという異色の作品です。今回はサンドラ・ブロック、監督、そしてプロデューサーが来日し、製作秘話や撮影時の様子について語りました!
本作で宇宙に取り残され孤独に戦う主人公のライアンを演じたサンドラ・ブロックは「撮影中、このクレイジーな男性たち(監督とプロデューサー)は私が常に孤立しているか確認していました(笑)。私は確かに孤独でしたが、この映画にとってはそういう状況に置かれることが理想的だったと思っています。それからこの2人はいろいろな道具を発明し、私は繋がれたり、ぶら下げられたりしましたが、本当に宇宙にいるような空間を作り上げることができました」と話しました。映画のなかでは宇宙服を着ているシーンが多く、サンドラ・ブロックが目だけで演技し訴えかけるところがとても印象的です。ちなみにライアンのキャラクター設定についてはサンドラ・ブロック自身が考えたそうですよ!女性目線だからこそ伝わってくる人物像はかなり見応えアリです。
また本作が『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』以来のタッグとなる監督とプロデューサーですが、本作についてプロデューサーは「この作品を作った一番の理由はキュアロン監督です。現存する監督のなかでも本当に最高の監督だと思っています。映画は監督のメディアだと思っていますし、最高の監督と組むことで特別な作品が作れると信じています。最初に監督から送られてきた脚本は、出来上がった映画の状態にかなり近いものでした。非常に明確に書かれていて、ワクワクしてスリルがある脚本だったので、私は才能溢れる監督と一緒に仕事ができる特権を得たように感じました」と語りました。本作の脚本は監督とその息子であるホナス・キュアロンが親子で担当したそうです。そんな監督は本作の映像技術について「映像技術は全て主人公の感情の旅を真に迫った形で描くために使いました。せっかく役者の素晴らしい演技があるのに、技術レベルが追いついていないと演技自体がもったいないことになってしまいますから。私はホナスとサンドラと共に話し合いながら、主人公の感情の旅をどう明確に見せるか、どの部分を視覚的に伝えてセリフを抑えることができるのかを考えました。確かにこの映画は視覚的に美しいものになりましたが、それ以外に表現として必要な部分もあったのでどうバランスをとるのか常に確認しながら進めていきました」と話しました。監督が言うように、本作はセリフだけでなく情景から心に訴えかけるシーンがたくさんあるので、主人公の状況や心情をセリフからだけでなく表情や情景から汲み取っていろいろなことを想像して観るとさらにおもしろいと思います。
そしてプライベートでも長年の友人だというサンドラ・ブロックがジョージ・クルーニーとの共演について「本当に最悪だった!」と会場をわかせ、「嘘です(笑)。ジョージが現場に入ってくると輝かしい雰囲気を放っていて、彼は本当に魅力的で楽しい人物です。それに常に何かを書いているか、プロデュースしているか、演技をしていて、あれほど仕事をする人を見たことがありません。そんな忙しいなかでも彼は私たちを常に助けようとしてくれて、例え自分の役が小さくなってしまったり、カットされてしまうかも知れないシーンでも、映画のために良いことならそれで構わないと思っているんです。本当はこんなに褒めたくはないのですが(笑)、ジョージは皆さんが思っている以上に素晴らしい人物です」と仲が良いからこそ言える冗談を交えつつ、ジョージ・クルーニーの良さを語りました。映画のなかでジョージ・クルーニーは陽気な性格の人物を演じていますが、そういう明るさや優しさが普段からあるからこそ役柄でもにじみ出ているのかも知れませんね。
最後のフォトセッションでは、3人がとても仲が良さそうで微笑ましかったです。映画のなかでは薄化粧にショートヘアでシンプルなスタイルだったサンドラ・ブロックですが、この日は真っ赤なドレスにストレートのロングヘアというスタイルでとってもきれいでした!ちなみにこの衣装は監督が用意してくれたそうで、サンドラ・ブロック自身は「あまり寝ていなくて疲れた顔をしているんだけど、皆さんの目が赤いドレスにいくから助かるわ」と笑いながら話していましたが、そんな疲れを全く感じさせない笑顔も素敵でした。
本作は宇宙の美しさと孤独感、そして生命力を感じることができる作品です。ぜひ大きなスクリーンで観て、主人公のライアンに降りかかる危機的な状況にハラハラしつつ本作の世界観にどっぷり浸ってください!
『ゼロ・グラビティ』
2013年12月13日より全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2013 WARNER BROS.ENTERTAINMEN TINC.
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
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【映画を処方】死があるからこそ“生きられる”
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サンドラ・ブロック、「ジョージ・クルーニーは最悪」と愛を込めて発言!? はコメントを受け付けていません