映画『ポンペイ』ジャパンプレミア、ポール・W.S・アンダーソン監督、ミラ・ジョヴォヴィッチ(監督妻・ゲスト)、黒木メイサ(ゲスト)
2014年5月26日、『ポンペイ』の公開を前にポール・W.S・アンダーソン監督が来日し、PRを行いました。今作では妻のミラ・ジョヴォヴィッチは出演していないものの、夫を応援すべくカンヌ映画祭から早く引き上げて来日。火山を彷彿とさせるマグマ・カーペットを敷いた階段に登場した2人は、とても仲睦まじくアツアツでした。モデルとしても活躍してきたミラだけに、さすがポーズも豊富。いろいろな表情でカメラマンたちにサービスしてくれました。
そして、次に舞台挨拶へ。登壇したアンダーソン監督は、会場のお客様や配給会社のギャガ、ギャガ会長の依田氏への感謝の気持ちを述べたあと、「そして、もう1人、感謝したいのは妻です。ミラがジャパンプレミアに私も行きたいわと言ってくれて、なんとカンヌ映画祭から早めに帰ってきて、自分と合流してくれました」と妻への配慮も忘れずに見せました。ミラは本作には出演していないので舞台挨拶には登壇しませんでしたが客席から見守っていました。
続いて、子どもの頃にポンペイという伝説の街を知って魅了された監督は、本作について熱いコメントを語りましたが、一通り話したあと、客席のミラから「ポテトの話、してよ!」と声がかかった監督は「まずは今話したことを訳してもらって、それから妻に辱められることになるわけです(笑)」と、現場の段取りと妻とのバランスを取っていました(笑)。こういうところで、監督とミラとの家庭内の権力が垣間見えておもしろいですね。で、このときの監督のコメントは「歴史のエキスパートの方とともに火山学者の方に密にコンサルタントをして頂きながらこの作品を作りました。火山の噴火の模様はとても正確です。できあがった作品を専門家の方に見せたところ、火山の噴火、それによって滅ぼされたポンペイの表現というのがかつてないほど正確だとお墨付きを頂いています。今こうやって作ることができたのはテクノロジーのおかげです」という内容でした。後日の監督インタビューの際に仕入れた情報で補足すると、ポンペイの街に通っている道路の幅や、壁に描かれた絵など、本当に細かいところまで実際のポンペイにそっくりに再現されていたそうです。ポンペイは現在世界遺産に登録されていますが、撮影後に主演のキット・ハリントンが実際のポンペイを訪れたところ、セットとそっくりだったと驚いていたそうです。
ところでポテトの話はというと、「学者さんのお墨付きを頂いたわけですが、脚本の第一稿を読んだ後の専門家のコメントが、“大体正確なんだけど、この主人公がじゃがいもを食べているところだけが違います”と言われたんです。実はヨーロッパでじゃがいもを食されるようになったのは、この映画の時代の1500年後だったんです。なのでそう言われたときは学生に戻ったようなシュンとした気持ちになりました」ということでした。おもしろい制作秘話を披露できて、妻のおかげですね(笑)。その後、花束ゲストで登壇した黒木メイサに「ハリウッド進出は?」という話題がふられましたが、「美しい女性と一緒にお仕事をするのは僕の楽しみでもあるんですが、作品に出て頂くためには“銃を扱えるか?”というのが1つあると思います」とコメントすると、「バッチリですよ」と黒木メイサが答えたのを受けて、客席からミラが「じゃあもうこれで採用決定ね。どうせポールは私の言うことを聞くから(笑)」と声をかけていました。妻に操られているのか、操られているふりをしてあげているのか、監督はとても優しそうなので真意はわかりませんが、とにかく夫婦の仲睦まじい姿が見られて楽しいイベントでした。『ポンペイ』への思いを8歳の頃から抱き続けてきた監督。大迫力の映像と悲恋のドラマをぜひ大きなスクリーンでお楽しみください。
『ポンペイ』
2014年6月7日より全国公開
配給:ギャガ
©2013 Constantin Film International GmbH and Impact Pictures (POMPEII) Inc.
トーキョー女子映画部での紹介記事
ポール・W.S・アンダーソン監督 単独インタビュー
http://www.tst-movie.jp/special01/sp37_pompei_Director_140604001.html
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh06_ha/hh06_ha_pompeii.html
トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html
妻ミラ・ジョヴォヴィッチには逆らえない!?『ポンペイ』ポール・W.S・アンダーソン監督 はコメントを受け付けていません