映画『マレフィセント』来日記者会見、アンジェリーナ・ジョリー、エル・ファニング、上戸彩(日本語吹き替え声優)
2014年6月24日、本作のPRのため来日したアンジェリーナ・ジョリーとエル・ファニングが記者会見を行いました。当日は日本語吹き替え版でオーロラ姫を演じた上戸彩も登壇し、オーロラ姫をイメージした柄の靴を履いてきたとのことでした。
今回が初来日のエル・ファニングと、子どもたちを連れて来日したアンジェリーナ・ジョリー。アンジーの子どもたちは記者会見のあいだ、キャットカフェに行っているとのことで「無事に帰らせることができるか心配です(笑)」と親子共々喜んで来日したことをコメント。そんな子煩悩な一面を見せたアンジーに、会場にいた子ども記者が「オーロラ姫に出会って変わっていくマレフィセントは、母親になって変わったというアンジェリーナさんと重なるように思いました。マレフィセントはアンジェリーナさん自身ですか?」と大人顔負けの質問をして、会場には微笑ましいどよめきが起こりました。アンジーは「マレフィセントの良いところは私に重なっていると思いたいです。たしかに今おっしゃった通り、子どもができて本当に変わりました。(彼らは)幸せをもたらしてくれます」と優しく返しました。続けてもう一人の子ども記者から「私たち子どもたちに伝えたいことは何ですか?」という質問に、アンジーは「マレフィセントは子どもの頃はとても純粋で人を信じる心、正義感を持っていました。しかし多くの子どもたちは純粋な心を持っていても、いじめにあったり傷つけられたりするとだんだん変わってしまうことがあります。そんなとき怒りや憎しみが出てマレフィセントのように悪いことをしたいと思うかも知れませんが、本当に大事なのはそういうことを乗り越え愛情をもって人と接することです。そうすれば幸せや明るい性格を取り戻すことができます」と丁寧に答え、アンジーのお母さんらしさが垣間見えました。エル・ファニングは「人は初めから悪として生まれてくることはないと思います。何か理由があって怒りを抱えたりするのだと思います。誰の中にも良いところがあるとすれば、それを探さなければいけないとも思います。またこの映画で描いているのは、愛というのはいろいろな形があるということで、私たちの周りにいっぱいある愛に目を向けることがとても大切だと思います」とオーロラ姫そのものの言葉のように素晴らしいコメントをしました。この子ども記者たちの勇気あるインタビューに、アンジーは「最高のインタビューだったわ。ありがとう」と優しい言葉をかけていました。
続いて、「お互いの演技で勉強になったことはありますか?アドバイスをしあったことなどはありましたか?」という質問に対して、エル・ファニングは「世界で一番の女優アンジェリーナ・ジョリーさんに私からアドバイスなんてとても恐れ多いです。実際にお会いするまではとても緊張していましたが、お会いした瞬間にギュ〜ッとハグしてくださって“楽しい時間にしましょう”と言ってくださり、そこからとても落ちついてお仕事をさせて頂くことができました。お会いするだけでも感動なのに一緒にお仕事ができてとても感慨深いです」と謙虚にコメントしましたが、さすが幼いときから俳優業をやっているだけありますね。アンジーは「私こそ、多くを学びました。とにかくこの年齢で才能に溢れている女優さんであり、彼女の選択は本当に正しいんです。ご両親の教育の良さもあると思いますが、この年齢になっても、彼女には純粋さ、素直さ、優しさがとても感じられます。芸能界にいる方でこれだけキープできる方は珍しいです。だからアーティストとしても女性としてもとても尊敬していますし、自分の娘たちも彼女のように育って欲しいと思います」とエル・ファニングを絶賛。本当にエルはアンジーが言うとおり、純粋さと優しさが見ているだけで伝わってくるような、オーロラ姫そのもののような人だと感じました。エルは今回初来日でしたが、何度か来日経験のある姉のダコタ・ファニングから「ここは行った方が良い」というリストをもらってきたそうで、すごい勢いで回ったと興奮気味に話す姿もとても無邪気で可愛かったです。まだ16歳なんですもんね。渋谷に行ってアイスクリームの飾りがついたソックスがえらく気に入って買ったとのことでしたが、どんなソックスか気になりますね(笑)。エルは日本の女子たちのファッションやどんなスタイルでも堂々と着こなす姿勢を褒めていましたよ。
そして、戦争中の性暴力の被害者を救う運動も行っているアンジーには、「この作品は女性を励ます映画だと思いました。女性として強く生きていく秘訣を教えてください」という質問がありました。「女性は生まれつきいろいろな可能性、力を持って生まれると思います。ただしいろんな経験で傷付けられたりしますと私たちはなるべきものになることをやめてしまったり、落ち込んだりしますが、女性は団結してサポートしあうのが大切だと思います。愛し合い、励まし合うのも大事です。それと同時にサポートしてくれる男性もたくさんいると思うので、そういう人たちにも感謝を忘れないで欲しいです。私はこの役が演じられたことをとても誇りに思っていますし、マレフィセントは最終的に男のようになって力を発揮するのではなく、女性らしさを使って、母性、愛によって力を出した、そこが素晴らしいと思います」と答えました。このアンジーのコメントを聞いて、本作は“母性”“女性らしさ”がキーになっていると改めて感じました。マレフィセントの立場で観るも良し、オーロラ姫の立場で観るも良しですが、とにかく女性にぜひ観て欲しい作品です。
『マレフィセント』
2014年7月5日より全国公開
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
http://ugc.disney.co.jp/blog/movie/category/maleficent
©2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh07_ma/hh07_ma_maleficent.html
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女性として強く生きる秘訣を語ったアンジェリーナ・ジョリーと、オーロラ姫そのものの少女エル・ファニング はコメントを受け付けていません