映画『柘榴坂の仇討』プレミアム試写会舞台挨拶、中井貴一、阿部寛、広末涼子、真飛聖、若松節朗監督、浅田次郎(原作)
2014年9月9日、本作のキャスト、監督、原作者が顔を揃えました。中井貴一は「今、時代劇は不振と言われておりますが、真っ正面から日本人の心をこの映画のなかに映し出したつもりです」と挨拶。続いて、中井貴一が演じる金吾の仇役を演じた阿部寛は「撮影に入る前にお会いしたときに、貴一さんに、現場では一切お話しないようにしますと言って、そういう覚悟で撮影に臨んだんですが、初日にトイレで会ってしまって(笑)、なるべくしゃべらないようにしました。そんな緊張感がこの作品に出ていると思います」とユーモアを交えて裏話を語りました。
金吾の妻セツを演じた広末涼子は映画で時代劇に出演するのは今回初めてということで「新人だと思って所作指導をつけてくださいとお願いして、撮影に入る前にご指導頂いて、現場でも常に所作指導の方について頂きました。そこに嘘があると、どうしても内容も薄くなって違和感を持たれてしまうと思うので、そこのところは自分でプレッシャーをかけながらやりました」と語りました。宝塚歌劇団のトップスターとして男役を演じてきた真飛聖は、「時代劇は初めてで、(宝塚の舞台では)武士になったことはあるんですけども、女性として着物を着て演じるのも初めてでした。所作のお稽古をさせて頂いたんですが、監督からは“勇ましすぎるからもっと腰を低く”とか、何度も辛抱強くご指導頂きました。そのおかげで何とか男性に見えずに女性として見えるように練習はしましたが、反省ばかりでした」と謙虚にコメントしました。本作は、男の人生がメインのように見えますが、実はその影で支えている女性達にもスポットが当てられています。仇討のために人生を翻弄される男と一緒に生きていかなくてはいけない女性の生き様にもぜひご注目ください。
女性キャストだけではなく、男性陣も出演者は皆かなり所作に気を付けたようですが、本作が純度100%の時代劇だからこそ。そして中井貴一は「ここ数年、時代劇が(興行成績が)あまり良くないという時期が続いています。そんななかで真正面から飛び道具を全て排除して、日本人の心を捉えた映画になっています。我々の世界で、時代劇という灯をともし続けなければいけません。これは日本の文化でもあると思っています。どんなに灯火が小さくなっても、作り続けるという努力は僕たちの使命だと思います。多くのお客様に観て頂くことが時代劇を作るという事に繋がります。今回『柘榴坂の仇討』だけではなく、時代劇を多くの方に観て頂き、時代劇そして邦画が良くなる事を心から願います」と日本人俳優としての決意とも言えるコメントを述べました。本作を観ると、日本人に受け継がれてきた血が実感できます。時代劇だからこそ伝わってくる日本の心をぜひご覧ください!
『柘榴坂の仇討』
2014年9月20日より全国公開
配給:松竹
©2014映画「柘榴坂の仇討」製作委員会
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh03_sa/hh03_sa_zakurozakanoadauchi.html
真飛聖インタビュー
http://www.tst-movie.jp/worker_lady/wk_lady12_140919001.html
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日本の文化である時代劇の灯火をともし続けるのは使命 by 中井貴一『柘榴坂の仇討』 はコメントを受け付けていません