映画『まほろ駅前狂騒曲』完成披露試写会、瑛太、松田龍平、大森立嗣監督
2014年9月29日、本作の完成披露試写会が行われ、舞台挨拶に主演の瑛太と松田龍平、映画1作目に続いて監督を担当した大森立嗣が登場しました。本作は2011年に映画『まほろ駅前多田便利軒』が公開となり、その後2013年にテレビドラマ『まほろ駅前番外地』が放送、そして今回シリーズ3作目『まほろ駅前狂騒曲』として再びスクリーンに帰ってきました。
映画が完成しての感想を瑛太は、「やっとできあがりました。皆さんが喜んでくれる作品だと自信を持っています。僕自身この映画が大好きなので、皆さんに観て頂いてどんどん広げていってもらえたらと思います」と話し、松田龍平は「映画の1作目(『まほろ駅前多田便利軒』)から始まって、テレビドラマ(『まほろ駅前番外地』)をやってまた映画に帰ってこられて嬉しいです」と、コメント。監督は「映画1本目のときはそんなに知られていませんでしたが、テレビドラマがあって、今回2作目の映画に繋がったのですごく嬉しいです。原作はここで終わってしまっているんですけど、やっぱり続きのことも考えちゃいますね(笑)」と、続編への意欲も述べました。本作は、三浦しをんの同名小説が原作ですが、監督が話した通り小説はここで終わっています。正直まだまだ多田と行天のやり取りを観てみたいので、映画オリジナルとしてぜひ続編にも期待したいです。
シリーズ3作目となる本作について瑛太は、「映画の1作目のときは、どう多田を演じるのか、どう大森立嗣組に挑めば良いのかと考えていました。でもドラマを経て、普段の多田と行天みたいなものが少しずつ掴めて、2人の距離間が体にしみ込んでいきました。今回のストーリーでは、子どもに対して抵抗がある多田と行天が、そこを乗り越えていくところから始まるんですが、今までだと多田がツッコミで行天がボケっていうわかりやすい関係だったのが、今回は逆転して行天が多田に振り回されてしまう展開になっています。なのでこのシリーズを今まで観てくださった方にとっても、新しさを感じてもらえると思います」と話しました。シリーズの人気について、松田龍平は「こんなに広がっていて嬉しいですね。映画の1作目では、多田のバックボーンが描かれて、ドラマでは2人の日常的なところを楽しくやらせてもらって、今回とうとう行天に来たなって思いました(笑)」と話しました。松田龍平が演じる行天はかなりマイペースなキャラクターですが、本作では過去作とはまた違った行天の新たな一面が観られます。
本作の注目どころについて、瑛太は「1作目のときに行天が学校の先生になりすます場面があったのですが、今回も行天が由良公(1作目から登場する小学生)を救うために塾の先生になりすますシーンがあるんです。そこは龍平が行天を演じながら、さらに塾の先生を演じているあの感じがとてつもなく良いんですよね。僕はそのシーンがすごくツボで、本当に世界で誰にでもできない芝居だなと思っていて、大好きです」と話しました。監督は「僕が好きな2人のシーンは、多田があることを練習していてそれを行天が黙って観ているシーンです。そこはかなりおもしろいですよ」とコメント。人間ドラマとしての楽しさもありますが、今回は前作にも増して笑えるシーンがたくさんあります。ぜひたくさん笑いながら観てください。
『まほろ〜』シリーズの魅力について、松田龍平は「多田と行天が出会うところから始まって今に至るので、やっぱりこの2人あってこそですよね」と話すと、瑛太は「自分で言うのも恥ずかしいですけど、やっぱり僕と龍平が見どころです(笑)。僕らの間にあうんの呼吸があるわけではないのですが、むしろズレのおもしろさみたいなのがあると思います。演出があって、段取りがあって、テストをやって、本番って何回も同じシーンをやっても、予定調和にはならないんですよね。その都度、どんなことを龍平が感じているのかとか、その場の反応が映画としてのおもしろさに繋がっていたら良いなと思います」と語りました。それに対し、監督は「2人には同じ芝居を二度しなくて良いよって言っていたので、やっぱり2人が自分たちの間で自分たちのセリフを言いたいときに言っているっていう生っぽさが出ていると思うし、そこが魅力ですよね」とコメントしました。
舞台挨拶の後半では、多田と行天が便利屋をしていることにちなんで、お悩み相談コーナーが設けられ、会場の方から3人に向けてさまざまな相談がありました。そのなかに、好きな人への告白が成功するシチュエーションについて質問があったのですが、松田龍平は「大勢いるこの場でその話ができるなら、どこで告白しても大丈夫ですよ」と率直な回答をしたのに対し、瑛太は「僕は映画のなかで軽トラックに乗る場面が多かったのですが、そのくらい狭い空間での告白はどうでしょう?」と対照的な回答をし、会場を沸かせていました。
トーク中は、緊張する松田龍平を瑛太がさりげなくフォローする姿が印象的で、劇中の多田と行天の関係を思わせる場面もありました。映画のなか多田と行天は、便利屋として子守りからやくざの下請けなど、大小さまざまな仕事を引き受けていきます。そんな仕事をしていくなかで、いろいろなことが重なり2人が奔走していくのが本作のおもしろいところです。シリーズを通して観ている方も、観たことがない方でも、問題なく楽しめますよ。ぜひ観てみてください!
『まほろ駅前狂騒曲』
2014年10月18日より全国公開
配給:東京テアトル、リトルモア
©2014「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
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見どころは自分たち?瑛太と松田龍平がシリーズの軌跡を語る『まほろ駅前狂騒曲』 はコメントを受け付けていません