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26 1月

樹木希林“この女の監督の仕事はしんどかった”『あん』

Posted in 未分類 on 26.01.15 by Merlyn

映画『あん』記者会見、樹木希林、河瀬直美監督映画『あん』記者会見、樹木希林、河瀬直美監督

2014年12月11日、本作の記者会見が行われ、劇中の衣装をまとった樹木希林と、河瀬直美監督が登壇しました。本作の原作はドリアン助川の作品ですが、河瀬直美監督にとって原作本があるものを映画化するのは初めてだそうです。また約100館規模での公開を既に見据えている作品となります。そんな本作ですが、注目度をうかがわせるほど多くのマスコミ陣が詰めかけ、登場した樹木希林は「外側にも映画『あん』記者会見、樹木希林ずっとはみ出していらっしゃってすみません。トム・クルーズさん以来ということなんで、本当かな?と思っているんですけど」とジョークを交えて挨拶。監督の挨拶も終えると、「マスコミの皆さんはここからフラッシュはナシで撮影をお願いします」と司会からアナウンスがあり、すると樹木希林は「どうして?全然平気よ」と返し、司会が「でもテレビさんのほうはフラッシュが映像に光っちゃうと思うので(笑)」とフォローすると、樹木希林は「でもそのほうが臨場感があって良いじゃない。トム・クルーズさん以来なんだから」とまた場を盛り上げてくれました。

続いて、本作への出演の経緯を聞かれた樹木希林は「(河瀬監督の)『朱花(はねづ)の月』という作品でこちらのプロデューサーから電話があって、“西川のりおさんと夫婦役なんですけど、一日奈良に来てくれますか?ギャラは同じで1人5万円ずつです”“あ、そうですか。わかりました。旅費は自分で出すんでしょうか”という会話をして、もう記憶にないけれど、私はジパング倶楽部に入っていて3割引で行き何とかアシが出ずに行けたと思うんですが。そのときは台本があるようでないような、“2人でどうぞお話ください”と言われて、のりおさんとお互いに“もうこういう仕事はないですね”って話してました。でもどういうわけか、この度はその長〜いやつに捕まりまして、結果的に有り難い仕事になりました」と、赤裸々に経緯を告白。なかなか具体的な出演料が公表されることはないので、興味深いですね(笑)。でも本作では台本がすごく厚くてセリフがびっしり書かれていて、高齢で脳梗塞気味だった樹木希林にとっては大変だったそうですが、それでもちゃんと覚えて演じたというのはさすがです。

映画『あん』記者会見、河瀬直美監督そして、河瀬監督が原作本を映画化するのが珍しいので、樹木希林から「なぜ、原作本をおやりになったんですか?」との質問が投げかけられ、河瀬監督は「ドリアンさんとは『朱花の月』の割と中心となる役をやって頂いたご縁で、この作品を書いたときに読んで欲しいという手紙をもらったんです。読んでみるとすごく深く入っていく作品でした。一番は“これを映画にするならぜひ河瀬監督に”という一言が添えられていたので、具体的に考えてみました。映画にするにはすごく難しい小説なんですが、難しいことと易しいことがあったらこれまでの人生で難しいことばかり選んできていて、そういう性格なのでやってみようかなと思いました」と答えました。

そんな今作では主演した樹木希林は、「“小豆をちゃんと植えて刈り取って干して作るところはもう栃木県にしかないので行ってきました。見てください。こうやって小豆が遠くからやってくる、この声がわかりますか?”と監督から言われて、私は“う〜ん、わかります〜”って言ったんですが、一事が万事そのような物の受け取り方なんですね。その小豆の声を聞くなんて、そんな今の時代にもう、そんなもん聞こえません(笑)。だけど、そういう映画作りに参加させて頂いたわけです。頭で感性ってわかってるんですけども、70を過ぎて、50何年役者をやってて、感性というものを具体的に要求されるっていうのは、たいがいは男性の監督ですからちょっとごまかせばすっとすり抜けていけるんですけど(笑)、この女の監督の仕事っていうのはしんどかったです。でもそこにこだわる河瀬さんの凄さっていうのがわかりました。そういう映画です」と話しました。樹木希林が包み隠さず本音をユーモラスに語ってくれてとてもおもしろかったのですが、普通なら「それは言わないで」という反応をしそうなところを、河瀬監督も関西気質(奈良出身)なのかそれをちゃんと笑いと受け止めているという微笑ましい会見でした。先日、河瀬直美監督はフランス芸術文化勲章「シュバリエ」を受賞しましたが、世界にも注目される女性監督と、ベテラン個性派女優樹木希林の作品、とても楽しみですね!

映画『あん』樹木希林『あん』

2015年6月、全国公開

配給:エレファントハウス

http://an-movie.com/

© 映画『あん』製作委員会

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