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13 5月

大泉洋と樹木希林のノリツッコミがまるで漫才!『駆込み女と駆出し男』

Posted in 未分類 on 13.05.15 by Merlyn

映画『駆込み女と駆出し男』完成報告会見、大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、樹木希林、原田眞人監督

2015年2月16日、『駆込み女と駆出し男』の完成報告会見が行われました。まず大泉洋は、本作について「台本を頂いたときに、すごく分厚い台本だなと思いました。撮影に入ってもなかなか終わりが見えなくて、この映画は一体いつまでかかるんだと思ったほどです。それだけ撮影シーンが多いと普通、監督がシーンを減らしていくのですが、むしろ監督はシーンを増やしていたのでどうなるのかと思ったんですよ(笑)。助監督が途中、“このままだと4時間の映画になってしまう”と言っていましたが、完成した映画を観たら2時間23分という長さになっていて、とにかくスピーディーさを感じました。時代劇という古典的な題材を扱いながらもテンポの良さがすごく心地良くて、そういうところに新しさを感じました。若い方でも楽しめる作品だと思います」とコメント。

ヘアスタイルと服装がとっても似合っていた満島ひかり

戸田恵梨香は、自身が演じたじょごについて、「じょごは心から信用できる人がいなくて、そのなかで本当の姉のように慕うのが満島さん演じるお吟なんです。2人の関係や、やり取りはすごく気に入っています。じょごはいつも人のために生きていた人で、一人の女性としてすごく尊敬しています」と語りました。満島ひかりは、今回演じたお吟について「とても難しい役柄でした。着物を着て肩を落としたり、粋にやってとかいろいろ注文もあったので、自分がどこまでできるのかわかりませんでした。原田監督は、とても感性豊かな監督で、方向性を決め過ぎずにそのときの感覚で進めていく監督だったので、一緒にお仕事ができてとても楽しかったです。できあがった映画は、今までに観たことがない時代劇になっていました。私たちの先祖が生きてきた時代を感じられる作品なので、皆さんにも楽しんでもらえると思います」と話しました。女侍役を演じた内山理名は、「女侍役ということで、撮影に入る前から長刀(なぎなた)、弓、盾などいろいろな稽古をさせて頂きました。私はほかの時代劇にも出演させて頂いたことがあり、自分のなかで“時代劇はこうじゃないといけない”というものがあったのですが、そのイメージを原田監督に崩して頂き、新しい時代劇を作ることができました。私自身すごく影響を受けた作品です。普段時代劇を観ない方でも観やすい作品なので、ぜひたくさんの方に観て頂きたいです」とコメントしました。今回の会見では女優陣が多く、とても華やかな雰囲気が漂っていました。映画のなかではそれぞれ着物や袴を着ていますが、この日の現代らしいオシャレな服装はそれぞれ個性が出ていてとても素敵でした。

離縁調停人、柏屋源兵衛役を演じた樹木希林は「未だにこの映画の題名が覚えられないんですよ(笑)。こんな会見に出るほど私は、劇中で活躍していないんですけどね」と話すと、監督は「樹木さんには今回はどんな役をやってもらおうかと考えていました。原作にも柏屋源兵衛というキャラクターがいるのですが、男なんです。原作にはほかに、おとら婆さんというキャラクターがいて、最初はその役を樹木さんにやってもらおうと思っていました。でももう少し貫禄がある役柄が良いなと思い、源兵衛とおとら婆さんを一緒にしちゃいました(笑)。その2つのキャラを合わせたのが樹木さん演じる源兵衛となっています。若いキャストも本当に素晴らしくて、皆さん所作指導の段階から一生懸命に取り組んでくれました。僕自身、本作が初の時代劇でしたが、みんなと一緒に学んで成長することができました」と話しました。また、監督は本作を作る上で心掛けたことについて「江戸から鎌倉に駆け込む距離間や道中の雰囲気、それから主人公たちの生き様や生活風景を見せたいと思いました。そして女たちの連帯の話であると同時に信次郎の成長物語でもあるので、それぞれの背景のリサーチにはたくさん時間をかけました」と語りました。監督は、過去に本物の時代劇だと思った作品は『ラストサムライ』で、監督自身も影響を受けたというお話もしていました。

樹木希林が大泉洋との共演について語った場面では、話が盛り上がっていたので会話形式で紹介します。

MC:大泉さんと樹木さんは、離縁調停人という役柄でしたが共演されていかがでしたか?

樹木希林:大泉さんとの共演で印象的なところは特にないです。

大泉洋:そんなことないです!多少はあります。

会場:アハハハハ!

樹木希林:むしろ、ほかの方とのやり取りの方が印象的です。監督が大泉さんに決めたのはどういう主旨だったんでしょうか?

大泉洋:樹木さんが聞いちゃうんですね(笑)。

原田監督:原作のなかにマシンガントークの場面があったのですが、これができるのは大泉洋しかいないと思ったんですよ。

樹木希林:そうですか〜。今回は大泉さんをはじめ、若い方はみんな自分の力量以上のものを発揮しているなって感心しました。

MC:大泉さん、今のお話を聞かれていかがですか?

大泉洋:嬉しい限りです。樹木さんは僕との共演で「印象的なところはない」とおっしゃいましたが、信次郎と源兵衛の印象的なシーンはちゃんとありますからね。とにかく現場では、希林さんを常に囲んでいました。京都は寒くて火にあたりながら希林さんのお話を聞いて爆笑して待つというのが印象深いです。映画のなかの希林さんを観ても笑えるし、撮影を待っている間も笑えました。

樹木希林:私は役と離れた話をしていたのですが、今回は私的な収穫は何もありませんでしたね。

大泉洋:何が言いたいんですか(笑)?

樹木希林:もうちょっとゴシップ的なことが聞けるのかなと思ったのですが、特に何もなかったので、もうあのときの印象がないんですよね。

大泉洋:確かに希林さんのお話に、かなりゴシップが多かったのを覚えています(笑)。でも僕は希林さんの役者としての在り方で大変勉強になったことがあります。それは「全てのことは私が決めるんだ」ということです。希林さんは帰る時間をいつも自分で決められるんです。時間が押してまだ撮影が残っているときでも、希林さんは「もう次のシーンまで今日はやれないわよ」って言って帰るんですよ。逆にもう帰ってもOKという日には、なぜか希林さんが現場に残っていて、「今日は宿に夕食いらないって言っちゃったのよ」って、出番がないのに夕飯のために残って食べていたこともあって、本当に全部自分で決められるんですよ(笑)。

その後も大泉洋と樹木希林のボケツッコミのやり取りがしばらく続いていました(笑)。この2人が揃うと芸人のようなやり取りになってしまい、かなりおもしろかったです。そんな2人の劇中の掛け合いにもぜひご注目ください。

最後に大泉洋は「このお話を頂いたときに、江戸時代の女性が離婚をするのがとにかく大変だったということで、そんな時代があったんだなと思いました。女性の立場が今よりも弱かった時代のお話ですが、この映画に出てくる女性はすごくパワフルなので、現代に通じるところもあります。どの年代の人楽しめる作品になっていると思います。ぜひご覧ください」とコメント。
普段時代劇に親しみがない方も、今回のキャスト&監督のお話で興味を持たれた方も多いのでは?ぜひ劇場で観てみてください。

『駆込み女と駆出し男』
2015年5月16日より全国公開
http://kakekomi-movie.jp/

松竹
©2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会

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