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31 7月

二階堂ふみのあまりのすごさに、長谷川博己が落ち込む!?『この国の空』

Posted in 未分類 on 31.07.15 by Merlyn

映画『この国の空』完成披露試写会&上映前舞台挨拶、二階堂ふみ、長谷川博己、工藤夕貴、富田靖子、荒井晴彦監督

2015年7月16日、本作の完成披露試写会が行われ、キャストと監督が登場しました。監督&脚本を担当した荒井晴彦は「この映画は、構想30年、脚本の執筆1週間、撮影期間1ヶ月で作り上げました。最初に、親しくしている監督に脚本を読んでもらったときは“良い脚本だけど、こういう映画を誰が観に来るの?”と言われました(笑)。おととしにプロデューサーから、戦後70周年記念作品としてこの映画を作りましょうと言われ、“監督は誰がやるんですか?”と尋ねたら、“自分がやったら良いんじゃない?”と言われ、今に至ります」と語りました。荒井監督は今までに『Wの悲劇』『ヴァイブレータ』『共喰い』など数々の脚本を手がけてきた方で、自ら監督をするのは1997年の『身も心も』以来となります。

本作に出演した感想を二階堂ふみは「この作品に出演して、改めて戦争について考えたり、感じたりすることがすごく多かったです。私は戦争を知らない世代ですが、知っている世代の方の話を聞いたり、こういった映画などを作り続けることで、戦争を忘れないということはすごく大切なことだと思いました」とコメントしました。また長谷川博己との共演については、「長谷川さんとは以前に共演したことがあって、ご飯などもご一緒させて頂いたことがあり、すごく仲の良いお兄ちゃん的存在です。でも現場では、設定が設定なので心の距離みたいなものをお互いにとるようにしていました。改めて完成した作品を観ると、私は長谷川さんに引き出してもらったものがたくさんあったなと感じました」と話しました。また、長谷川博己は「僕は前に二階堂さんと共演したときから今回にかけて、彼女の素晴らしい成長ぶりを観ることができたので、すごく貴重だと思っています。前のときも素晴らしい女優さんだと思いましたが、今回はさらに成長を感じました。僕が10代のときはそこまでできなかったので、正直落ち込みますね(笑)」と話しました。二人は以前『地獄でなぜ悪い』で共演していましたが、今回はそのときの役柄とは全く違う役で共演しているので、本作を観ていてすごく新鮮でした。
市毛役を演じた長谷川博己は「僕は原作で読んだときの市毛とは、敢えて違うイメージで演じました。得体の知れない雰囲気を出すように心掛け、お客さんが観ていろいろな捉え方ができるように心掛けました」と話し、惹かれ合っていく市毛と里子の関係については、「戦時中だったからこそ、二人はああいう関係になってしまったのかも知れませんよね。もし戦争という時代じゃなかったら、二人はただの隣人に過ぎなかったと思います」と語りました。

里子の母親(蔦枝)役を演じた工藤夕貴は「私が演じた役は、矛盾するようなセリフが出てくる場面もあったので、役を理解することがすごく難しかったです。でもそういうときは、すぐに監督に聞いて助けて頂きました。蔦枝は娘とも姉とも独特の関係がある人で、戦争中でも人間ってこんなに赤裸々に生きているんだな、頼もしいなって感じました」とコメント。富田靖子は完成した映画の感想を「映画全体に何とも言えない色っぽさが漂っているのも不思議でしたし、本当に戦争映画なんだろうかって思うくらい静かですごく驚きました。でも本作の登場人物たちは、やっぱり戦争によって傷を負っているんですよね。人が人を殺めることを描く映画ではないのですが、改めて戦争について女性目線で考える映画だと感じました」と話しました。工藤夕貴と富田靖子が演じる姉妹は、ちょっとしたことで口喧嘩をする場面が多く、大人げなく見えますが、どんな時代でも姉妹関係が極端に変わることはないという意味では、すごくリアルに感じました。

最後に、二階堂ふみは「私は19歳から20歳になるタイミングでこの作品に携わることができ、出演して本当に良かったと思っています。すごく素敵な作品になっているので、この作品の世界観に浸りながらご覧ください」とコメントしました。全体的には、映画の大人っぽく静かな雰囲気そのままの舞台挨拶でしたが、ところどころで監督が「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』とか、最近の大作を観ている人にとっては、この映画は退屈かも知れません」とか「友人である阪本順治監督に“この国の上の空”って言われています」とコメントし、会場を沸かせる場面もありました。
本作は戦争映画ですが、戦地の様子を描いた作品ではなく、東京で暮らす人たちの人間ドラマとなっています。ぜひ本作のキャラクターの生き様を観て、改めて戦争について考えてみてください。

『この国の空』

2015年8月8日より全国公開

http://kuni-sora.com/

配給:ファントム・フィルム

©2015「この国の空」製作委員会

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