トーキョー女子映画部の取材リポート

映画『エヴェレスト 神々の山嶺』完成報告会見、岡田准一、阿部寛、尾野真千子、平山秀幸監督

2015年12月13日、『エヴェレスト 神々の山嶺』の完成報告会見が行われ、主演の岡田准一を始めキャストと監督が登場しました。実際にエヴェレストに登って撮影が行われた本作について、平山監督は「エヴェレストはとにかく大きくて、映画を撮影するには5500mが限界だと思います。マイナス15〜20度という環境のなかで、キャストに“ちょっと左向いて”とか“笑って”とか言っても、そういう小手先の演技は全く通用しない場所なんです。だからカメラを回している僕らとしては、生のキャスト達の姿を丸ごと撮る気持ちで臨みました」と語りました。
主人公の深町役を演じた岡田准一は「今回はカメラマン役だったのですが、僕自身昔からカメラと登山をしていたので、この作品と出会ったときはすごく運命を感じました。撮影で山を登っていたときは、ファインダー越しに阿部さんが役づくりをする様子を見ていたのですが、阿部さんがどんどん羽生丈二になっていくのを感じ、すごいなと思いました。役づくりをする先輩の姿を間近で見ることはあまりないので、今回は本当に良い勉強になりました」と話すと、阿部寛は「岡田くんは、撮影中だけでなく山にいる間はずっとストーカーのように僕を付けて撮影していたんです（笑）。トイレに行くときまで付いてきたので、“役づくりとはいえ、こんなところまで付いて来るのか”とびっくりしました」と撮影時のエピソードを明かしました。
役づくりについて阿部寛は、「僕は登山経験がなかったので、エヴェレストに行く前に日本の山をいくつか登り、低酸素室にも何回か入り、トレーニングをして現地に向かいました。岡田くんは、普段格闘技をやっているのですごくたくましいのですが、今回の僕の役が伝説のクライマーという設定だったので、撮影中は岡田くん以上にたくましい姿を見せないといけないと思い、辛い顔をせずに涼しい顔をして耐えていました。でも過酷な環境ですし、本当はかなり辛かったです（笑）」と話すと、岡田准一は「本当に涼しい顔をしていたので、“阿部さんはさすがだな”と思っていました。本当はそんなに辛かったとは、今知りました（笑）」とコメント。高度5500mという過酷な環境にも関わらず涼しい顔ができるとは、さすが俳優さんですね！

2人の男性の間で揺れ動く涼子役を演じた尾野真千子は、「監督から“涼子は2人の男性に対してloveじゃなくてlikeだよね”と言われたのですが、山を登っている男性ってカッコ良いのでついついloveになりそうでした（笑）。でもなんとかlikeで抑えるようにしました」と話し、実際にエヴェレストに登った感想については「上に登るに連れて気圧の関係で3キロくらい痩せると聞いていて、周りの人達はどんどん痩せていったのですが、私はなぜか3キロ太りました（笑）。どうしてなのか未だに謎ですが、食事を腹八分目にしておけば良かったところをお腹いっぱい食べてしまっていたからですかね（笑）？」と話しました。女優さんにも関わらず体重の増加をあっさり告白していましたが、エヴェレストではどんな食事をしていたのかも気になるところです。
標高5500mでの撮影について岡田准一は、「僕が今までで登った一番高い山が富士山（標高3776m）だったので、それ以上高い山は登ったことがありませんでした。本当に厳しい環境でしたが、皆で共同生活をして支えながら登ることができました。5400mくらいまで登ったときに、健康を維持するためということで、阿部さんから鼻うがいを習ったのですが、上手くできなくて死にそうになりました（笑）。普通にしているだけでも苦しい場所なので、むせたときは相当辛かったです」と語りました。ちなみに、鼻うがいを完璧にできる阿部寛のことを岡田准一は“先生”と呼んでいたことも話していました（笑）。
エヴェレストは世界一の山なので相当過酷な現場だったと思うのですが、キャストも監督もそんな状況をすごく楽しんで撮影したことが伝わってきました。ちなみにキャスト3人はエヴェレストに、また登りたいと話していました。この日はすごく和気あいあいとした会見でしたが、映画のなかではどんな物語と景色が観られるのか楽しみです！公開は2016年3月12日です。ぜひご覧ください。

『エヴェレスト 神々の山嶺』

2016年3月12日より全国公開

http://everest-movie.jp

配給：東宝、アスミック・エース

©2016『エヴェレスト 神々の山嶺』製作委員会

トーキョー女子映画部での紹介記事

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