『スポットライト 世紀のスクープ』来日記者会見、レイチェル・マクアダムス
2016年4月14日、本作でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたレイチェル・マクアダムスが初来日を果たしました。『きみに読む物語』を観たときから彼女のファンですが、今回の来日は本当に嬉しかったです。花柄のドレスを着た彼女はすごく綺麗で、笑顔になると可愛らしさが出て、「これぞレイチェル・スマイルだ!」と、彼女を目の前にしてテンションが上がりました。
今作で役作りをする上で、彼女が演じたサーシャ・ファイファーさんと密にやりとりを行ったレイチェルは、サーシャさんとの関わりで、ジャーナリスト、ジャーナリズムというものにどんな洞察を得られたか、またオシャレとは言えないジャーナリストの衣装について聞かれると、「確かにジャーナリストにとって、ファッションはそんなに重要ではないということをこの役を演じて知りました。この作品のなかで着ている服もユニフォームのようなものでした。これから日本で公開される『サウスポー』では、朝準備に時間がかかる服装だったので、この役のようなTシャツとパンツで撮影できる役は女優としても珍しい役どころだし、すごく居心地が良かったです。そしてジャーナリストという仕事について学んだことは一筋縄ではいかないお仕事だと知りました。こういったジャーナリズムが失われていくなか、素晴らしい職業だと思います。またこの映画を多くの皆さんに観て頂いて心から嬉しかったのは、普段あまり認知されていない影のヒーローである彼らの仕事ぶりが、作品を通して認知されたことです。ジャーナリズムというのはどんなに言葉を尽くしても足りないくらい重要な仕事だと思います」と、もう一つの新作の紹介もちらっと入れながら、撮影について振り返りました。
次に「普段ニュースはどこで得ますか?ボストン・グローブ紙をよく読むようになりましたか?共演者のマーク・ラファロさんはバーニー・サンダース候補を支持しているそうですが、もしアメリカ大統領選に投票できるとしたら誰に投票しますか?」という質問に、「サーシャさんは、ちょうど映画のなかで描かれている記事が出たあとに1度ボストン・グローブを離れてラジオのほうで記者として活躍されていました。なので彼女の声をよく聞いて役作りをしていました。そしてまた今はボストン・グローブに1年ほど戻っていらっしゃいます。(少し申し訳なさそうに)ボストン・グローブ紙はあまり読んでいません。どちらかというとニュースはラジオから得ることが多く、何かをしながらニュースに触れられるというのが好きです。大統領選は、誰かと言われればバーニーです」と、全ての質問に正直に答えてくれました。
今作でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた彼女ですが、女優としてのやり甲斐や、やっていて良かったと思うことを聞かれると、「実はこの脚本を読んだとき、この映画、誰が観るんだろうと思ってしまったんですね。いわゆる皆が映画館に駆けつけるタイプの映画ではなかったし、描かれている事件も報道で知っている事件だったし。でも惹きつけられた理由の一つに、自分が知ってるつもりだった事件の細かいところ、知らなかったことが多かったというのがありました。実際にこの作品がたくさんの方に支持されたことで、私は大きな勇気を得ることができました。やはり観客の方も真実に迫る、語らなければいけないストーリー、声なき者に声を与える物語を観たいんだと感じることができたからです。この作品をきっかけに今後もこういった作品に出たいという思いを強くしました。『スポットライト 世紀のスクープ』のような作品は一生に1度の巡り合わせだと思いますが、一生に2度を目指してこういった物語を探していきたいと思います」と今後の意気込みを語りました。
「今回、この作品のチームを含め、全員が本当に素晴らしいキャストで、私のキャリアのなかで最も素晴らしいキャストが集結した作品だと思います。チームが一つの家族になりました。密なコラボレーションができて、全員が等しい現場でした。現場ではおちゃらけ担当はマーク・ラファロさんでしたが、彼から学んだのは、“こういうシリアスな題材であっても、仕事場で楽しい思いをしても良いんだ”ということでした。監督も非常に考えが似ていて、ヘビーな題材だからこそ、皆の気持ちが上がるようにしてくれました。今回撮影中はとても楽しかったのですが、こんなに楽しいと今までならあまり出来が良くないんですね(笑)。でもこんなに素晴らしい作品が生まれることもあるんだと思いました」と、この作品がいかに特別であるか述べました。レイチェルがこれだけ言うのですから、皆さん観ないわけにはいかないですよね?
『スポットライト 世紀のスクープ』
2016年4月15日より全国公開
公式サイト:http://spotlight-scoop.com/
Photo by Kerry Hayes © 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC
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