『マネーモンスター』来日舞台挨拶、ジョディ・フォスター監督
2016年6月2日、ジョディ・フォスターが8年ぶりに来日しました。今回は監督として来日した彼女。客席から入場し、握手やサインを求めるファンの目の前を通りつつ、脇目もふらず(笑)、颯爽と登場。レッドカーペット的な展開を期待していましたが、あれ(笑)?でも、冷たく無視して通り過ぎたわけではなくて、ただ堂々と爽やかに通り抜ける姿に、ジョディ・フォスターらしさをすごく感じました。なんせカッコ良い!私は通路側にいたので、至近距離を通り過ぎ感動しましたが、顔が小さく、小鳥のようにシャープで、すごく綺麗でした。
登壇したジョディは「大好きな東京に、最新作をたずさえて来られて大変嬉しく思います。プロモーションで日本のテレビ局をたくさん訪れましたが、本作に登場するスタジオとすごく似ていました。でも一つだけ違うのは、『マネーモンスター』のスタジオのほうが清潔でないことです(笑)」と数日の体験も交えて日本の印象を表しました。ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツとの仕事については、「2人とも素晴らしい俳優で、昔から友人でもあるので、特別な絆で結ばれています。それはマジカルな絆なのですが、それは映画を観ていても感じて頂けると思います。(ジョディが監督するということについては)私が監督をするからといって特別何か変わるということは無かったと思いますが、演技経験のある監督に演出されるというのは役者としてはやりやすいんですね。現場では全てがスピーディに進んでいきました」と語りました。
また、ジョージ・クルーニーがプロデューサーとしても携わっていることについては、「この脚本を手にしたときから何年もかけて練ってきました。良い感じになったところでジョージに見せて、快諾してもらいました。ジョージはその時点でいくつか脚本についてアイデアを持っていたので、それも含めて私達のふるさとであるソニーさんに企画をプレゼンしたところ、快諾してもらえました。それはプロデューサーとしてのジョージのおかげもあったのかなと思います。実際に現場では、監督としてすごく自由を与えてくれたので、とても感謝しています」と映画化までの背景を明かしました。
そして、今作のテーマについて、「本作の舞台の一つは、ウォールストリートなどを含めた金融の世界。あと、インフォメーションとエンターテイメントを掛け合わせた言葉で“インフォーテイメント”というタイプの番組作りが今アメリカではよくされていますが、そういった番組作りと放送、映像の世界、ハイスピードなテクノロジーの世界が舞台となっています。我々が住む世界ではこの3つが一つになってきてしまっていて、これが合わさってしまうと非常に危険な環境を作り出してしまうのではないかという考えがありました。生中継という設定なので、そのクレイジーさであったり、我々の感じている何がリアリティで何がリアリティじゃないのか、そんなことにも触れたいと思いました」と語りました。
2016年5月4日に、ハリウッドの殿堂入りを果たし、ウォーク・オブ・フェイムに名前が刻まれたジョディ・フォスター。とっくに名前が刻まれていると思っていたと語る司会者の言葉に対し、「実はタイミングを待っていました。女優ではなく、監督として、星を頂きたかったからなんです。結果的に長く待つことになり、訪れるたびに子ども達から“ママの星はどこ?”と聞かれて、“無いの”と答えていましたが、待った甲斐があって監督として名前を刻むことができました」と、喜びの表情を浮かべていました。そして今回、日本のウォーク・オブ・フェイムとも言える、日比谷シャンテ前の合歓(ねむ)の広場に“手形”を残すことを提案されたジョディは、その場で手形を取ることに。トム・クルーズやシルベスター・スタローンの手形は既にあるようですが、ハリウッド女優、監督としてはジョディが初とのことです。この手形は7月に合歓の広場に設置されるそうなので、本作を観つつ、ぜひ夏休みにはこちらの名所も訪れてみてください!
『マネーモンスター』PG-12
2016年6月10日より全国公開
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
トーキョー女子映画部での紹介記事
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“女優としてではなく監督として名を刻みたかった”ジョディ・フォスター監督来日『マネーモンスター』 はコメントを受け付けていません