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24 5月

ブラピが流行らせようと目論む、ユニークなファッションって!?『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』来日記者会見

Posted in 未分類 on 24.05.17 by Merlyn

Netflixオリジナル映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』来日記者会見、ブラッド・ピット、デヴィッド・ミショッド監督、デデ・ガードナー(プロデューサー)、ジェレミー・クライナー(プロデューサー)

Netflixとブラッド・ピットが代表を務める制作会社プランBの共同制作によるアクション大作映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』の来日記者会見が行われ、主演とプロデュースを務めるブラッド・ピットと脚本も担当したデヴィッド・ミショッド監督、プランBのプロデューサーであるデデ・ガードナーとジェレミー・クライナーが登壇しました。

本作はアメリカのジャーナリスト、故マイケル・ヘイスティングスのベストセラー「The Operators」に発想を得たオリジナル映画。ピット演じるグレン・マクマホン将軍のモデルとなったのは、アフガン駐留軍司令官を務めたスタンリー・マクリスタルという実在の人物であり、実話と痛烈なパロディが交差するストーリーのなかに、“現実と創作の境界線”や“戦争の裏側”といったテーマを浮き彫りにしていきます。

コミカルな“顔芸”を見せるなど、かなりクセの強いマクマホン将軍の役作りについてピットは「彼は自分を偉大な存在だと思い上がっているけど、はたから見たら滑稽なんだ。戦争の愚かしさを表現するために、将軍自身のばかばかしさを強調しようと思った。デヴィッドと一緒にキャラクターを作り上げていく作業では、とにかく笑ったよ。特徴的な走り方はデヴィッドのアイデアだから、彼のほうが上手にできるよ(笑)。でも、ブカブカの短パンをハイウエストで履くのは僕のアイデア。男性は一致団結してこのスタイルを流行らせてね(笑)!」と茶目っ気たっぷりに呼びかけました。

「なぜこの映画を作ったのか?」という質問に対してミショッド監督は、「アメリカとオーストラリアはアフガニスタンの戦争に16年間も関わっている。有能な人々が関与していながらこれほどまでに争いが長引く理由を自分なりに考えたとき、その根源には、争いの先に“勝利のあるフリ”をする人間の妄想があると思った。しかし、それは現状からも民意からもかけ離れている」と語りました。その言葉を受けてピットは「将軍個人を描くことから始まり、戦争全体やアメリカという国、報道についてなど、さまざまな問題を投げかけていく作品で、勝利の定義とは何か?これまでの戦略で良いのか?という疑問を込めたんだ」と真摯に語りました。

写真左から、ジェレミー・クライナー、デヴィッド・ミショッド監督、ブラッド・ピット、デデ・ガードナー。ブラピはいろいろあったせいか(笑)、かなりスリムになっていました!

マネー・ショート 華麗なる大逆転』『ワールド・ウォーZ』、そして本年度アカデミー賞作品を受賞した『ムーンライト』を手掛けたプランBのプロデューサーとして、作品を選ぶときのポリシーを尋ねられたガードナーは、「この映画を作らないと死ぬほど後悔すると思う作品を常に選んでいる」と語り、クライナーは「原作者の意図をきちんと伝えたいと思っている。この作品では“戦争を美化してはいけない”というメッセージを伝えようと心掛けた」とそれぞれの熱意を口にしました。そんな2人にピットから「僕がプランBの代表となってはいるけど、支えてくれているのはこの2人。僕ら3人のうち誰が抜けても機能しないんだ。この場を借りて、2人にお礼を言うよ」と感謝を贈る場面も。さらに、ミショッド監督に対する思いを聞かれたピットは「彼はダンスが抜群(笑)!よくヒゲを剃ってくるのを忘れるけど、心の広い良きリーダー。もともと彼の作品のファンだったけど、今作では信じられないくらい良い脚本を書いてくれた。自分のビジョンをしっかりともったユニークな人で、とても尊敬しているよ」と称賛しました。

Netflixとの映画製作について質問が投げかけられるとミショッド監督は、「僕自身の経験においては、今作が一番規模の大きい作品になるけど、気持ち的なものは大作も短編も同じ。皆で一丸となった作品で、とてもワクワクしました」と作品の規模や公開形式に関わらずフラットな姿勢で臨んだ様子を語りました。しかし、制作会社としてのスタンスはまた違うようで、ピットは「正直言って、Netflixと組まなかったら挑戦できなかったか、予算も1/6くらいの小規模な作品になっていたと思う。Netflixのような会社が、若く才能のあるフィルムメーカー達にチャンスを与えているのは素晴らしいこと。配信サービスが伸びている理由も、コンテンツの良さにある」と絶賛。ガードナーも「プロデューサーとして、Netflixは最高のパートナー。長い期間にわたって作品を観てもらえるという点も、配信サービスならでは。Netflixは、私達にとってはロックスターみたいにかっこいい存在。予算も出してくれて、神様のようだわ(笑)。作り手の自由な発想をカタチにできるという点では、70年代の映画作りもこんな感じだったんじゃないかしら」と、“予算と作品の自由度”という視点に立ったリアルな意見も語られました。

会見の最後では登壇者を代表してピットが挨拶。ステージの中央に立ったピットにマイクが渡されると「えーと、1曲歌ってもいいかな?リクエストはある?」とおどけてみせ、「まぁ、歌えたら役者はやってないけどね(笑)。今日は本当にありがとう」と、笑顔を振りまいて会場を後にしました。

劇場公開ではなく配信という公開スタイルをとった本作。会見を取材しながら「“映画”の定義とは、一体なんだろう…?」という疑問もふつふつと沸いてきたのも正直なところ。大きなスクリーンで観る映画の醍醐味も噛みしめつつ、配信公開という新たなビジネス・モデルの動向と次世代クリエイター達の誕生と活躍にも注目していきたいと思います。ちなみに、プランBとしては劇場公開作品と配信作品のどちらも手掛けていくそうです。

ブラッド・ピットほか、ティルダ・スウィントン、ベン・キングスレーといったオスカー俳優陣の出演にも注目が集まる本作。2017 年 5 月 26 日(金)より全世界同時ストリーミング配信開始です。

来日記者会見:2017年5月22日取材 TEXT by min

Netflixオリジナル映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』ブラッド・ピット

Netflixオリジナル映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』
2017 年 5 月 26 日(金)より全世界同時配信
公式サイト

 

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