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12 5月

当時、ロマンポルノを観に来る女子は“勘違い”された

Posted in 未分類 on 12.05.12 by Merlyn

日活創立100周年記念 特別企画 生きつづけるロマンポルノ女子限定予習イベント

生きつづけるロマンポルノ女子限定予習イベント2012年5月10日、辛酸なめ子氏(漫画家/コラムニスト)と、映画ライターでロマンポルノに詳しい久保玲子氏によるトークショーが行われました。トークショーの前に女性限定で、数ある作品のなかから『白い指の戯れ』を観賞。『白い指の戯れ』は辛酸氏のチョイスとのことでしたが、この作品は松田優作主演の“遊戯”シリーズなど人気作品を次々と撮った村川透監督のデビュー作なんだそうです。ほかにものちに大物になった監督のなかには日活ロマンポルノを撮っていた方も多いようですが、久保氏によると「このロマンポルノは一世を風靡した日活アクションが下火になって、60年代後半に大衆娯楽が映画からテレビに移行した時期に日活が映画界に激震をもたらした路線変更でした。一般の映画の四分の一という製作費に、製作日数も10日間でスタッフも半分という厳しい条件でしたが、ロマンポルノが始まった時代というのは50年代からフランスの方でヌーベルバーグが流行った時代で、それを受けての大島渚監督らの松竹ヌーベルバーグの影響を受けた若手監督が活躍していました」と解説。続けて「ポルノという枠はありますが、何箇所かセックスシーンがあれば後は何でもやって良いというすごく自由な雰囲気の中で、スター監督が登場して、その後の日本映画を代表するそうそうたる監督の登竜門になっていきました」とのこと。

次に辛酸氏が女優について「伊佐山さんは全部脱がれて、濡れ場もされていて、女優さんはやはりオーディションとかで決まるんですか?」という質問を投げかけると、久保氏は「元々日活に所属していた女優さんがそのまま路線変更したから出ろと突然言われて出る方もいらっしゃいましたし、ピンク映画から引き抜きがあったり。伊佐山さんの場合は、本作で刑事の役をしている粟津號さんがウエイトレスをしているところを見つけて「すごく変わった女がいる」と監督に紹介して、皆で会われたそうです」とエピソードを披露。すると、辛酸氏は「刑事役をしている人って、(伊佐山さんが出ている)『一条さゆり 濡れた欲情』 にも出ている人ですよね。二作続けて共演していて、何か特別な関係なのかなと思ったのですが」と芸能リポーターばりの質問をすると(笑)、久保氏は「実は(伊佐山さんと)特別な関係にあったのは荒木一郎さんの方のようです」と明かしていました。荒木一郎という俳優さんは当時アイドルのような存在でとても人気があったそうです。本作で荒木一郎が歌っている「エロ数え唄」は実際に荒木一郎の歌で、その他にも『あしたのジョー』や『必殺仕掛人』の音楽や歌も作った多才な方で、マジック評論家でもあるそうです。見た目はサングラスとっちゃうと「あれれ?」という感じに私は思いましたが(笑)、たしかに何とも言えない色気をぷんぷんさせているとは思いました。

当時、ロマンポルノは成人映画専門の映画館で上映されていたようですが、映画賞でノミネートされたり、映画として捉えられている部分と、アダルト映画として捉えられている部分と両方だったようです。久保氏は当時、映画として観に行っていたそうですが、「こんな映画を女1人で観に来るやつは下心があるんじゃないか」と思われて、真剣に観ているのにいつの間にか隣りに男性がいて膝に手をおいてきたりということもあったそうです。怖〜。辛酸氏は「隣で男性が発情してると思うと緊張しますよね」とコメント(笑)。確かに映画に集中できないですよね。でも、今回の特別上映を行うユーロスペース(東京都内)では、女性専用シートがあるとのことで、映画として観てみたい女子には有り難いサービスもあるようです。

日活創立100周年記念 特別企画 生きつづけるロマンポルノ今回、初めて日活ロマンポルノを観たのですが、思ったほど露骨なセックスシーンはなく、アダルト映画というよりもちゃんとドラマのある映画でした。決まったカット数のエロシーン(前貼り使用で本番はナシだったそうです)を入れるという制約さえ守れば自由に作って良いというなかで、当時の若手監督たちが自分たちのセンスをぶつけていたのが伺えます。当時のファッションや東京の町並みを観るという意味でも楽しめました。あと今活躍している有名監督の過去作を観てみるのもおもしろそうですね。ぜひ、映画好き女子なら一度は観てみて欲しいと思います。

日活創立100周年記念 特別企画 生きつづけるロマンポルノ
2012年5月12日よりユーロスペースほか全国順次公開
配給:日活

2012年9月に日本最古の映画会社である日活が創立100周年を迎え、その節目に、日活の長い歴史のなかで最もセンセーショナルで社会に衝撃を与えた作品群である“日活ロマンポルノ”を特集上映。

http://www.nikkatsu.com/100th/event

©日活

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