映画『ブレードランナー 2049』来日記者会見、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
『ブレードランナー 2049』の来日記者会見が2017年10月23日に都内のホテルで行われ、キャストのハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス(写真左端)、シルヴィア・フークスとドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が出席しました。この日は前夜から早朝にかけて台風21号が東京を通過。会見への影響も懸念されましたが、スタート時間にはすっかり晴れ渡り、まるで映画の公開と4人の来日を祝福しているかのようでした。
本作はフィリップ・K・ディックの原作小説をリドリー・スコット監督が1982年に映画化した『ブレードランナー』の30年後を描いた続編。伝説的SF映画の監督を引き継いだドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、「この作品を日本の皆様と共有することを光栄に思います」と笑顔を見せました。また、オリジナルの『ブレードランナー』については「僕の世代の監督達は、誰もがこの作品に影響を受けていると思う。“ブレードランナー以前”と“ブレードランナー以後”では大きく違うんです。照明の使い方も、雰囲気の作り方も、それまでに全く見たことがない世界だった」と前作への敬意を込めて熱く語りました。
続いては、最強の女性レプリカント“ラヴ”を演じたシルヴィア・フークスが挨拶。これが初来日だというフークスは、「東京に初めて来て、『ブレードランナー』の世界に入り込んだ様な感覚にとらわれています。とても嬉しいわ!」と興奮気味に話しました。間近で見るその笑顔は劇中のクールな表情とは違い、とても明るくて柔らか。神々しいほどの美しさに、しばし取材メモを取る手を止めて見とれてしまいました。
ライアン・ゴズリング演じる“K”の恋人、“ジョイ”を演じたキューバ出身のアナ・デ・アルマス。2015年に「世界で最も美しい顔100人」の第9位に選ばれたワールド級の美女は、あどけなさの残る大きな瞳とセクシーなくちびるがとってもキュート。「東京は19歳の時以来、2回目です。また帰って来ることができて嬉しいわ」と話しました。その声や仕草も、この世のものとは思えないほどのかわいさ!
そしていよいよ、前作に引き続き再び“リック・デッカード”を演じたハリソン・フォードの挨拶です!「皆さん、台風を追い払ってくれてありがとう(笑)。なかなか興味深い体験だったよ」と開口一番ジョークでマスコミ陣を笑わせました。さらに、「1作目の『ブレードランナー』は、もう何年も前の作品だけど、日本でとても評判が良かったことはよく覚えている。そして今回、続編と共に来日できてとても嬉しいよ」とコメントしました。続けて今作の出演を決めた理由について「撮影が始まる4年前にリドリー・スコットからデッカードをもう一度演じることに興味があるかと聞かれたんだ。それは興奮したよ。もちろん、ストーリー次第ではあるけれど、やりたいと答えた。前作の脚本家のハンプトン・ファンチャーが書いた短編小説とそれをベースにした脚本を読んだとき、これなら大丈夫だと思った。デッカードのキャラクターがとてもエモーショナルに描かれていて、共感できたんだ」と説明しました。
フークスは出演が決まったときの様子を「プロデューサーのオフィスで、大声で号泣したわ(笑)」と述懐。するとヴィルヌーヴ監督が「僕が出演決定を伝えた張本人だけど、彼女の声が大きすぎて耳が痛かったよ(笑)。思わずプロデューサーに、彼女は大丈夫?まだ生きている?と確認してしまったほど(笑)」とツッコミを入れました。また、デ・アルマスは「ジョイという役を演じることは、すごくエモーショナルな経験であると同時に、期待に応えたいと思うあまりナーバスにもなったわ。私が演じたジョイはとても興味深いキャラクターだった。オーディションからリハーサル、撮影まで、毎日が私にとっての学びの連続でした」と振り返りました。
「昨日はオフだったそうですが、何をされていましたか?」と聞かれたハリソンは「寝ていた」とひと言(笑)。「ホテルの部屋が高層階だったから、雲に閉じ込められているような気分だった。今朝になってやっと景色が見えたよ。雨だったからホテルのショッピングモールを歩いたりはしたけどね。東京にも京都にも何度か行っているけど、機会があったら地方を自分でドライブしてみたい」と話しました。
女優陣に「ハリソンと初めて顔を合わせたときの印象は?」という質問が投げかけられると、まずフークスが「顔を見ると“ハン・ソロだ!インディ・ジョーンズだ!”と思ってしまうから、なるべく下を向いて彼を見ないようにしていたの(笑)。でも、目が合ったらジョークで笑わせてくれました」とユーモアたっぷりに話し、続いてデ・アルマスが「ジョイの衣装はいつもミニスカートでセクシーだったから、寒くないかどうかを気遣ってくれたわ」と答えると、ハリソンは「全く覚えていない(笑)。でも撮影がすごく楽しかったということだけは覚えているよ」と女優陣に褒められて照れているのか、ちょっぴりツンデレな返答で会場を笑わせました。
最後に、本作がすでに世界45カ国でオープニング興行成績1位を獲得していることについてヴィルヌーヴ監督は、「名作中の名作である『ブレードランナー』の続編を作ることができて、心から興奮したし感謝をしている。最高の物を作ろうとベストを尽くしたよ。今のところ、誰も私の車の下に爆弾を仕掛けてないことに安心しています(笑)。この映画に関わったスタッフはみんな前作のファンで、全員が敬意を払って臨んだ映画なんだ」とにこやかに語り、ハリソンは「この映画が文化の違うさまざまな国でヒットをしていることが、とても興味深い。それは、本作が“人間とは何か?”“人間は運命をコントロールできるのか?”という、文化を超越した人間の根源的な問いに答えようとした作品だからだと思う。本作の成功のカギはそこにあると思うよ」と感慨深くコメントし、会場を後にしました。
世界中の映画ファンが注目する『ブレードランナー 2049』は、2017年10月27日より全国公開です。ぜひ、お見逃しなく!
来日記者会見:2017年10月23日取材 TEXT by min
『ブレードランナー 2049』
2017年10月27日より全国公開
公式サイト
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
↓トーキョー女子映画部での紹介記事
■映画批評、デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
■TJE Selection イイ男セレクション/ライアン・ゴズリング
■TJE Selection イイ男セレクション/ハリソン・フォード
■TJE Selection イイ男セレクション/ジャレッド・レト
ハリソン・フォードらが名作続編への思いを語る!『ブレードランナー 2049』来日記者会見 はコメントを受け付けていません