映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭、廣木隆一監督
本作のPRイベントに、キャスト、監督が勢揃い。ダブル主演の岡田将生は「今回やらせてもらった伊藤くんという役がかなりのモンスターというか痛男で、観た人はだいたい嫌いになる役なんですけども、それを一生懸命、女性達を振り回すようにやらせて頂きました。すごく痛快な作品になっていると思いますので、今日は楽しんでください」と挨拶。
同じくダブル主演の木村文乃は「これだけ豪華なキャストの皆さんと並べて光栄です。観客の皆さんの反応も気になります。最後まできっと楽しんで頂けるとは思いますが、ところどころ観ていて辛い、心がチクチクするというところもあります。でも、決してドロドロしたお話ではなく、最後まで観て頂くとちょっとした爽やかな気持ちにもなれる作品になっています。よろしくお願いします」とコメントしました。
佐々木希は、「痛男と女達の恋愛模様を描いているんですが、それぞれ女性達が伊藤くんに出会って、掻き乱されて、成長していきます。女性として新しい自分に出会える作品になっています」と作品の魅力を語りました。
志田未来は「この作品は、本当にダメな女の人の集まりと言いますか、観ていて“こうはなりたくない”という女性の集まりで、人生の教科書のような物語かなと思ってます」と表現しました。
池田エライザは「(池田が演じた)相田聡子は振り回されるというか、振り回す側にもなっているので、ちょっとしたスパイスになっていると思います」と自身の役の見どころを明かしました。
夏帆は「夏にドラマとしてこの作品を放送していて、また映画として新たな形で皆さんにお届けできるのを嬉しく思います」と、本シリーズの概要を話しましたが、ここまでのキャストのコメントを聞いて、皆表現を変えて作品の魅力を語っていて、すごく上手に役割分担されているなと関心してしました(笑)。ナイス・チームプレーですね。
中村倫也は「この映画は指をさして、いろいろな人物を笑っていたら、いつの間にか指先が自分に向いているような映画だと思います。いつの間にか考えさせられる事があったり、でも観終わったあと、爽やかに生きる活力が得られる作品です。いろんなタイプの女性、男性が登場するので、たくさんの方が観て共感して、考えたりできる作品になっています」とこれまた上手に作品の見どころを語りました。
続いて、田中圭は「登場人物がほぼクズなんですけれども、こういう作品を観ると、僕はホッとするんですね。なぜホッとするかというのはエンディングまで観て頂ければ皆さんにも伝わると思うんですけども、こういうダメな人達が集まって、すごくぶっ飛んだ伊藤くんがどう変わっていくのか…。こういうクズの作品というのは、クズにはすごく共感が持てるんですけど、僕は結構共感を持った作品です。皆さんもこの映画を観て自分のクズっぷりがどんなもんか噛みしめながら観られる作品だと思うのでぜひ楽しんでください」と、自虐的に作品の特徴をアピールしました。
岡田将生史上最低な男を演じた岡田は、オファーが来たときの気持ちを聞かれると、「こういう役を望んでいたので、すごく良いタイミングでした。思った以上にヤバイ奴でしたね。(完成した作品を観た感想は)伊藤くんと出会うことによって5人の女性達が成長していくお話でもあるので、伊藤のクズさが過激なほど良い方向に向くのかなと思っていたので、良かったです」と答えました。木村文乃史上最強の毒女を演じた木村は「(最初)お話を読んだ時は、女であることを痛いと思わせてくれる作品って、なかなか無いなと思いました。人を嘲笑って楽しんでいるというか、いろいろ他人の事を言っている莉桜(りお)ですが、いずれその指先が自分に向いてくるってところで、廣木さんにニヤニヤしながら“全部自分に返ってくるからな”と言われていたのだけが怖かったです(笑)」と話しました。
女性を振り回した伊藤くんを演じてみた感想について、岡田は「別に何とも…(苦笑)。テストが終わってカットがかかると、(女優の皆さんに)すごくちっちゃい声で“気持ち悪い!”って言われてました。それで結構心がクーってなってたんですけど、一生懸命役を全うしていました」と撮影時の心情を明かしました。それを観てニヤニヤしていたという廣木監督は「岡田君が伊藤くんにどんどんハマっていくとおもしろくて。それ以上やっちゃいけないよと言いながら、もうちょっとやってと思ってました(笑)」とコメントしました。
そして、本作にちなんで2017年イタかった事を発表!
■田中圭:身体作りで炭水化物を控えていた時期にそばを食べていたら、そばは炭水化物だと指摘され、そこで初めてそばが炭水化物だと知った。
■中村倫也:コンビニで外国人の定員さんに「ファミチキください」と言って、「はい?」と強めに返されて、再度強めに「ファミチキください!」と言ったら、からあげクンが出てきた。自分がコンビニを間違えていて恥ずかしかった。
■佐々木希:お刺身を食べて、アニサキス症にかかって、すごく痛かった。
■志田未来:野球を観に行った時に、たまに客席に投げてくれるボールがすごく欲しくて必死に手を伸ばしていた。後ろの小さい男の子がボールをキャッチしたのを見て「良いな、良いな」と言っていたら、全然知らない子なのに「お姉ちゃん、あげるよ!」と言われてもらった。でも周囲にすごく白い目で見られた。今ボールは家に飾っている。
■池田エライザ:昔のガラケーが出てきたので、履歴を見ていたら、ティーン雑誌のモデルをやっていた時に、メールでブログを更新していたのが出てきた。他のモデルさんは最近流行の洋服や化粧品を頻繁に更新しているなか、自分は福岡の田舎で暮らしていて鳩しかいなかったので、鳩ばっかりアップしていた。
■夏帆:自分の部屋のドアで顔をぶつけた。ドアが開いていると思って、そのまま部屋から出ようとしてメガネが割れた。
■木村文乃:この舞台挨拶の前に原作者の柚木麻子と対談した。その時に自分の趣味とか素性を何も話していないのに「カワイイ女の子、好きでしょ?」と言われた。そこから急に志田未来のカワイさがやたらと気になり出した。自分でも気付いていないことが知らぬ間にダダ漏れだったということがイタいと感じた。
■岡田将生:休みの日に細い道で車を運転していたら、小学生10人くらいに囲まれて「なんか、お兄ちゃん知ってるから、出てきて!」って言われた。「通らせて」「ヤダヤダヤダ、通らせないよ。名前なんだっけ?」というやりとりのあいだずっと下を向いていた。すごく無様で、小さい声で「岡田将生です」と言ったが、恥ずかしかった。
キャストの皆さんのエピソードは、何だか性格が出ているようでおもしろいですね(笑)。
イタい、クズという言葉が飛び交った、本作の舞台挨拶。人間の残念な一面を突きつけられるストーリーですが、それぞれのキャラクターの成長過程を観て、勇気をもらえる作品になっています。女子も男子もぜひ観て欲しいです。
『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶:2017年11月21日取材 TEXT by Myson
『伊藤くん A to E』
2018年1月12日より全国劇場公開
公式サイト
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