映画『去年の冬、きみと別れ』完成披露試写会舞台挨拶、岩田剛典、山本美月、瀧本智行監督、中村文則(原作)
映像化不可能と言われた、中村文則の同名ベストセラーを映画化した本作。その作品をお披露目するイベントに、キャスト、監督、原作者が顔を揃えました。主人公、耶雲恭介を演じた岩田は原作を読んだ時の感想について、「騙されました(笑)。本当に原作本ならではの描写と言いますか、トリック、伏線っていうものが、実際に映画化された時にどういう映像作品としてまとまるのかと、本当にとても興味が沸きました。そして、結末を知った時に、また最初から何度でも読み返したくなるような作品でしたし、僕はラストにすごく衝撃を受けました」とコメント。
原作者の中村は、映画化についてどう思ったか聞かれると、「映像化不可能と言われていた小説ですので、どうなるのかすごく興味が沸きました。脚本を見させて頂いた時に“この手があったか”とすごく驚いて、僕も映画を観てみたいと思い、映像化を承諾しました。映画でも原作の核を見事に捉えてくださっていて、さらに映画ならではの変更がおもしろくて、もう原作者というのを忘れて一観客として魅入ってしまいました。気持ち良く騙されて、素晴らしい映画体験をさせて頂きました」と、映画の出来映えを絶賛しました。この言葉を受けて、岩田も「原作者の方にそう思って頂ける映画になって本当に良かったなと思いますし、僕は原作を読んで騙されたんですけれども、映画で騙し返せて良かったです(笑)」と嬉しそうな表情を見せました。
瀧本監督は、岩田、山本との初タッグについて質問されると、「映画を観て頂くとわかるんですけど、本当にお二方ともすごく難しい役なんですね。いろんな顔を演じないといけない役柄で、そのときどきの感情に嘘があっちゃいけないっていうのがありつつ、騙さないといけないという…。そこのせめぎ合いで、非常に微妙なニュアンスが要求される芝居だったので、お二方ともすごく大変だったと思うんですが、本当に見事に演じきったなあと思います」と、撮影を振り返りました。
次に、耶雲恭介と対峙する、カメラマンの木原坂を演じた斎藤工との共演について、岩田は「迫力満点でしたね。やっぱり、対峙する、対面するシーンも多かったですし、本番中、木原坂としての斎藤さんの目の奧にある闇みたいなものに、僕は何度もゾッとする経験をしました。現場でずっと木原坂でいてくださったので、自分も耶雲を演じる上ですごく助けて頂きました」と語りました。
続いて、本作の作品名『去年の冬、きみと別れ』にかけて、岩田、山本に、「去年の冬、別れを告げたもの、卒業したものがあったら教えてください」という質問が投げかけられました。岩田は、「僕はよく足を机や色んな角にぶつけるんですけれども、(2017年の)夏頃に右足の親指に大きな血豆を作ってしまいました。それが育って、冬になって、ようやくその血豆の色が付いてる部分が全部爪切りで切ることができました」と日常を暴露(笑)。山本は、「私はよく取材で、美の秘訣はあるかと聞かれるんですけど、本当に何もしてなくて。今までは何もしてないって答えてたんですけど、そんなわけないって言われたくないので、何もしてないって言う自分と別れました。ジムに行き始めて、寝る前にきちんとストレッチをして、ハーブティーを飲んで寝る…とか、ちょっとモデルさんみたいなことをするようにしました」とコメントしました。
ネタバレしてしまうので、なかなか内容に踏み込んだコメントをすることができず、皆さん苦労されていましたが、本当に気持ち良いくらいに騙されちゃうストーリーで、キャストの名演も見ものです。ぜひ皆さんも本作を観て、ゾクゾク、ドキドキしてください!あと、余談ですが、会場から引き上げる時に、ファンの女の子達が複数「(岩田剛典と)すごい目が合ったんだけど」とあちらこちらで喜んでいて、微笑ましかったのですが、実は私もよく目が合うなと感じていたので、(たとえそれが勘違いだったとしても)皆に夢と希望を与える“ガンちゃんマジック”だなと思いました(笑)。今作では彼の役者としての新たな一面を観ることができますので、お見逃しなく。
『去年の冬、きみと別れ』完成披露試写会舞台挨拶:2018年1月25日取材 TEXT by Myson
『去年の冬、きみと別れ』
2018年3月10日より全国劇場公開
公式サイト
©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
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