映画『パンク侍、斬られて候』完成披露舞台挨拶、綾野剛、北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、國村隼、豊川悦司、若葉竜也、近藤公園、宮藤官九郎(脚本)、石井岳龍監督
応募総数が2万件にも及んだ本作の完成披露試写会に、キャスト、スタッフが、観客の間に敷かれたレッドカーペットを通って、華やかに登場しました。主演の綾野剛は、「こんなパンクな登場の仕方をしたのに、一つだけ。足元お悪いなか来て頂き感謝しています」と、パンクな演出ながら紳士的な挨拶をし、会場を沸かせました。さらに撮影を振り返っての感想を聞かれると、「特にほんと浅野さん…はい。浅野さんは一切セリフのない役でございます。それを踏まえて観てください。今回メインのキャストが12人いるんですけど、一人ひとりのパンク精神をそのまんま作品に持ち込んだっていうことが、この作品の持ち味だと思うので、それぞれの持ち味がすごく出ています」と話しました。
紅一点の北川は、「猿がすごく可愛かったです。猿を抱くシーンがあったんですけど、“猿って、こんなに可愛いんだ!”って、びっくりしました。癒されました。結構パンクな映画なんですけど、猿のブロックは完成した映画を観ても癒されたので、女性は猿に響くと思います」と、女性目線の斬新な見どころを語りました(笑)。
そして次は、事前に登壇者から採ったアンケートをもとにしたトークに。ほとんどの回答者が、パンクな人は石井監督と答えたそうで、その中の1人、東出は「ほんとに宣伝が難しい映画なんですけれども、脚本読んだ時に宮藤さん、すごいなと。もちろん町田康さんの原作だし、ぶっ飛んだ映画になると思ったんです。まあぶっ飛んだを通り越して、爆発してたんで。(監督は)見た目ダンディで、すごくスマートな方なんですけど、(映画を観たら)“あ、あっち側の人なんだな”って、たぶん思うと思います」と回答。続いて、染谷は「誰よりも腰が低く、誰よりも丁寧なんですけど、誰よりもやばいんですよ。丁寧なまま、やばいことを言うんです」と告白。綾野も「ほんとに僕も初日に、丁寧な感じで “剛君、今回は宇宙と戦って欲しい」と真顔で言われたんで、“あ、わかりました”って答えました」と振り返りました。
そう言われた石井監督は「もう真剣にやっているだけなので、それがやばいとか、どうとかわからないです。とにかくおもしろい映画にすることだけを考えているので、自分では全然やばいと思ってないです」と、にこやかに穏やかに答えました(笑)。
もう一人、やばい人と書かれていたのは浅野で、そうアンケートに答えた宮藤は「だってセリフない役なのに、セリフ以外のことをべらべらしゃべっちゃうんです(笑)。すごい、自由ですよ」とコメント。綾野も続けて「浅野さん、本番始まった時、僕のこと“あ!剛君”って言いましたよね?もう無理だと思って(笑)。本番中ですよ!最高に笑いましたね」と撮影エピソードを明かしました。
そんな浅野は、「監督にセリフをなくしてくださいって言って、なくしてもらったんです。僕は(過去の作品で)監督のそばで、ある意味いろいろ鍛えさせてもらってるんで、宇宙と戦うってどういうことか、自分なりには理解していたつもりだったので、これはもういかなきゃいけないんだなと(笑)。だから、あの役が来たときに、監督に“僕に行けってことですよね?”って言いながら、簡単にはいけないですよってことで、“セリフがないほうが良いと思います”と言いました」と、キャラクター設定の背景を明かしました。
次にパンクな人として、綾野剛は豊川悦司を「豊川さんが、違うパンクで(笑)。僕本当にいろいろな人達のパンクを受け止めてきたんですけど、豊川さんがむちゃくちゃおもしろかったです」と称賛。他のメンバーも同意していました。これは本編を観て頂くとよくわかりますよ!
最後に、「この作品を一言で表現すると?」というお題に対する、各自の言葉を発表。
近藤は“縛りなしの闇鍋”と発表。これ、すごく上手い表現だと思います!
若葉は“死ぬほどおもしろい”と表現。「僕が中学生だったら、友達にどうやって薦めるかなと思って考えたら、“死ぬほどおもしろいから観たほうが良いよ”って」と回答。真面目に聞いていたんですが、“そのまんまじゃん!”“なぜ中学生として考える?”っていうところで、後から笑いがこみ上げてきました(笑)。
続いて、染谷は“映画におけるパンクの教科書 “と表しました(掛け軸では“映”が抜けていますが)が、「気付いたら、撮影の半分以上がふんどし一丁でして。日々悶々と、ふんどしを巻く毎に“パンクとは何なんだ?”と考えて、毎晩寝られなかったんですけど、ある時“パンクってありかも”って思いました」とコメントしました。この言葉も本編を観ると、すごく納得するので、お楽しみに!で、個人的に、掛け軸の言葉は、豊川悦司の「ひと足お先にオリンピック」がツボでしたが、まさにオリンピックみたいな映画だと思います(笑)。
上映前の舞台挨拶で、登壇者はネタバレに気を付けて話していましたが、本編を先に観た上でこの会見を取材できて、すごく良かったです。というのも、皆さんがどんなキャラクターだったかを知った上で、このお話を聞くと、すごく納得というか、思い出して余計に笑えるんです。皆さんもぜひ劇場で本作を観た上で、また記事を読んで頂いて、何度も楽しんでください!
映画『パンク侍、斬られて候』完成披露舞台挨拶:2018年6月11日取材 TEXT by Myson
『パンク侍、斬られて候』
2018年6月30日より全国劇場公開
公式サイト
©エイベックス通信放送
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