映画『プーと大人になった僕』来日ジャパンプレミア:ユアン・マクレガー/堺雅人(日本語吹き替え版声優)
本作の日本劇場公開を間近に控え、主演のユアン・マクレガーが初来日を果たしました。多くのファンの前に登場したユアンは、「皆様にお会いできたこと、そしてプーさんと一緒に待望の来日ができたことを本当に嬉しく思います」と挨拶。
司会から、本作にちなんで「ユアンさんご自身が大人になって、忘れてしまった大切なものって、何かありますでしょうか?」と質問が飛ぶと、「この作品でプーさんが私達に教えてくれたこと、それはクリストファーにもそうだと思いますが、どんな風に時間を過ごすことが大切なのかということだと思います。それが、僕がこの作品を出演して得たものでもあるんですね。愛する者と過ごす時間は良い時間にすべきだし、その時間は自らが作り出していかなければいけないものだと思います。でないと、僕らの人生は仕事ばっかりの人生になってしまいます。そして実際にこの映画を制作し終えた11月から、僕はプーさんのアドバイスを受けまして、何にもしませんでした。非常に忙しい“何もしない”時間を過ごして今日に至りました」と返しました。
そして、日本語吹き替え版で、クリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)の声を務めた堺雅人が登場。堺はユアンと会った印象を聞かれると、「声を入れさせて頂く時になるべく一体化というか、一つになろうと思って過ごしていたので、こうやってお会いできて嬉しいです」と笑顔を見せました。するとユアンは「堺さんの作品が英語圏で公開される時は僕が必ず声を担当するよ」と返し、会場から大きな拍手が湧きました。今後、その逆パターンもぜひ観てみたいですね!
次に本作は、子どもの頃の自分と向き合う大切さに気付かせてくれる作品ということで、「お2人が子どもの頃に大切にしていた夢は何ですか?その中で今叶っていることは?」と聞かれると、ユアンは「自分は運が良くて、小さな時に抱いていた夢を叶えることができています。9歳の時から役者になりたいと思っていました。舞台で役者さんを観たり、観客として映画で違う世界に誘われたりする度に、自分も大きなスクリーンの中でキャラクターを演じたいという夢を抱いていたんです。子どもの頃は他の夢も持っていたのですが、1番大きな夢は俳優になることだったんです」と答えました。
堺は「幼稚園で“白雪姫”をやった時、僕は森の子鹿役だったんですね。まさか自分が役者になると思っていなかったんですが、ままごととかごっこ遊びは好きだったので、今回のクリストファー・ロビンもそうですけど、自分の世界に入るのがすごく好きだったんです。今の仕事がそう遠くないことをやっている感じがするので、不思議なもんだなと思います」と語りました。
続いて「プーさんの言葉の中で特に心に残ったのは?」と聞かれたユアンは、「劇中でプーさんは、響く、意味が深い言葉をたくさん口にするんですが、中でも少年のクリストファーとの“これから、どうしよう?”“どうするの?”という会話の中で、クリストファー自身が“何もしない時間が1番好きだ”って答えるんですね。そのシーンがとても好きです。例えば何も計画がない日を作って、自分の子ども達や犬と過ごしたり、一人きりで過ごす、それは稀なことではあるのですが、何もしない1日が大好きですし、結果的に何もしない1日が1番忙しかったりするんですよね。もう一つプーさんが、“どこかに行く時は、今いるところから歩き出せば、それが自分の行く場所だ”と言うんですが、それも好きな言葉です」と、プーさんの言葉を振り返りました。堺は、「“今日が1番好き”っていうのが良い言葉だなと思いました。何だかお寺の和尚さんが言う有り難い言葉みたいな感じがするし」と答え、お寺の和尚さんをユアンにもっとわかりやすく伝えるために「お茶の先生が言う有り難い言葉のような感じもするし…、不思議な力の持ち主が使う奥深い言葉のような気もするし。マスターが使う言葉、そんな感じがします」と、ユアンが演じていた“スター・ウォーズ”の“オビ=ワン・ケノービを彷彿とさせる言葉に寄せていき、会場とユアンの笑いを誘いました(笑)。するとユアンも「赤いマントを身につけているかも知れませんね」とジョークを被せました。
最後にユアンは本作の見どころについて、「(ここを観て欲しいというよりも)感じるままに受け止めて頂きたいと思います。何よりも楽しんで頂きたいですし、この作品を作るのは僕にとってもとても美しい経験でした。監督のマーク(マーク・フォスター)は、本当に素晴らしい仕事をしたと思います。彼はデリケートな感性の持ち主なんですが、非常に美しい映画を撮り上げました。ですので、それが皆様にも触れると良いなと思います。あと、吹き替えでご覧になる方は、“ユアンってこんなに日本語上手だったんだ!”って思われるかも知れません」とジョークを飛ばしました。ユアンは終始にこやかで、ファンとの交流もすごく楽しんでいたようでした。イベントからも本作の温かい雰囲気が伝わってきましたが、皆さんもぜひ映画を観て、その感覚を味わってください。
映画『プーと大人になった僕』来日ジャパンプレミア:2018年9月5日取材 TEXT by Myson
『プーと大人になった僕』
2018年9月14日より全国公開
公式サイト
©2018 Disney Enterprises, Inc.
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“ユアンってこんなに日本語上手だったんだ!”って思うはず(笑)『プーと大人になった僕』来日 はコメントを受け付けていません