映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』来日ジャパンプレミア、デイヴィッド・ギャレット
2014年6月11日、本作の主演、音楽、製作総指揮を務めたデイヴィッド・ギャレットが来日しました。天才ヴァイオリニスト、パガニーニを演じた彼自身も天才ヴァイオリニストとして世界中で活躍しており、8歳で既にマネージメント・チームがつき、国際的オーケストラとソロとして共演したり、1994年には史上最年少で名門ドイツ・グラモフォンと契約し、わずか13歳(録音当時)でデビュー・アルバムをリリースしたという実績を持っています。
そんな彼はパガニーニを演じたことについて、「幼い頃からパガニーニの音楽に触れてきました。ヴァイオリンを弾く人間でしたら将来はパガニーニは絶対に弾きたいと思う存在ですから、私の場合26年間くらい、映画でパガニーニを演じるための準備をしてきたと言えるんじゃないかと思います。各シーンに合った音楽を自分が編曲などしたんですが、それも大変スムーズにできましたし、演じるということに関しても、パガニーニの人生にとても共感を覚えますので、自然に楽に演じることができました」と語りました。大尊敬するパガニーニの曲をアレンジしたことについては、「パガニーニのスコアは、彼本人が手書きで遺したのはヴァイオリンのパートだけなんです。それ以外のオーケストラの部分は別の人が書いたものです。ヴァイオリンのパートは天才的なものなので私は手を付けずにオリジナルのままでキープしました。それ以外のスコアの部分を変えるというか、現代風にというよりは、ヴァイオリンのパートに見合うだけのものにさらに引き上げた編曲をしたつもりです」と本作の映画音楽について述べました。
そしてこの日、なんとデイヴィッド・ギャレットが生演奏を披露してくれました。“Smooth Criminal(マイケル・ジャクソン)”、“Child’s Anthem(TOTO)”、“愛しい人よ”の3曲を、ギターとセッション。デイヴィッド・ギャレットはモデルとしても活躍していて、長身でとても優しげな雰囲気でカッコ良かったのは言うまでもないですが、やっぱりヴァイオリンを弾いているときは格段にカッコ良く見えました(笑)。クラシック音楽に馴染みのない方も多いかも知れませんが、デイヴィッド・ギャレットは現代のパガニーニと言っても良いような、クラシックという範疇を超えた演奏で楽しませてくれます。この映画を知るまで、パガニーニもデイヴィッド・ギャレットも知らなかったのですが、この日演奏を聴いて両者ともにとても興味を持ちました。本作は目で耳で楽しめる作品となっています。演奏テクニックもすごいので、デイヴィッド・ギャレットの演奏シーンにもぜひご注目ください。
『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』
2014年7月11日より全国公開
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス
“愛と狂気のヴァイオリニスト/デイヴィッド・ギャレット”好評発売中
SHM-CD+DVD付き限定盤(日本独自企画盤)¥3,300(税別)
通常盤¥2,600(税別)
※サウンドトラックとしての要素もありつつ、映画にない音楽も収録されているとのこと。
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh06_ha/hh06_ha_paganini_DavidGarrett.html
イイ男セレクション/デイヴィッド・ギャレット
http://www.tst-movie.jp/selemen/selemen_ta.html#selemen_David_Garett
トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html
天才異端児パガニーニの再来!? 天才ヴァイオリニスト、デイヴィッド・ギャレット来日 はコメントを受け付けていません
映画『私の男』プレミア試写会、浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、藤竜也、熊切和嘉監督
ています」と挨拶。続いて二階堂ふみは「私にとってすごい運命的な作品で、この作品をこうやって世の中の人に観てもらえてすごく嬉しいです。美しい世界を堪能して頂けたら嬉しいです」とコメント。高良健吾は「『私の男』を観たときにすごい興奮したのを覚えています。僕は4日間くらいの撮影でしたが、とても濃い4日間でした」と話し、藤竜也は「僕も浅野さんと同じで、この年でしか演じられない役をやってます。じじいの役です(笑)」とユーモアで会場を和ませてくれました。
撮影不可能と言われていた流氷でのシーンに挑んだ二階堂ふみは、「流氷のシーンだけじゃなく全編を通して寒く、寒さの真骨頂と言いますか、本物だからこそ出せる臨場感や空気感があって、すごくいいシーンに仕上がっていると思います」と話しました。中学校の頃に原作を読んでいたことについては、「もともと桜庭先生の本が好きで“私の男”が発売されたときも直木賞をとってすごく話題になっていたのですぐに読みました。中学生のときに読んだと言うと結構早熟だと思われるかも知れませんが、中学生だからこそ男女の仲がどうのこうの、家族観がどうのこうのというのはあまり意識していない年齢だったので、この作品に対して強烈なものは感じつつ、すんなり受け入れることができました。今回撮影の1年前くらいにオファーを頂いたのですが、その2年ほど前に熊切監督と初めてお会いしてそのとき直感的に熊切監督と絶対に映画を作らなければいけない、熊切監督の現場に絶対に行かなければいけないというような運命的なものを感じていました。ずっと思い続けていた監督だったので、熊切監督の現場に行けるということだけでもとても幸せに感じたのを覚えています」と語りました。若手実力派女優にこんなにラブコールを送ってもらえて、熊切監督はどんな思いだったんでしょうね。才能のある映画監督って、女優さんにモテるんだろうな〜、なんて思っちゃいました(笑)。
『私の男』
2014年5月19日、本作の主人公ノアを演じたラッセル・クロウが緊急来日しました。5日ほど前にダーレン・アロノフスキー監督が来日したばかりでしたが、これは嬉しいサプライズ。今回は一般のお客様も入った舞台挨拶で、ラッセル・クロウのファンも大勢駆けつけていました。
また会場のお客さんより「エマ・ワトソンとの共演でしたが、彼女の印象は?」と質問されると「エマは本当に素晴らしかったです。彼女は今までもいろいろな経験を積んできましたが、今回は特に大きな役でチャレンジだったと思います。撮影中私たちは本当に親子のような関係で、すごくハードな撮影のなか、日曜日だけエマと一緒にブロードウェイのダンスレッスンを受けに行っていました。あのハーマイオニーと踊るのが唯一の楽しみでしたね」と笑顔でコメント。最後にラッセルより「まずお詫びしておきますが、もしこの映画のなかの私が皆さんにとってちょっと頭にくるとか、怖かったらすいません。でもこの映画は監督のフィルムメーカーとしての最高の作品となっています。撮影は確かに大変でしたが、お客さんが観るのも大変な映画だと思います。いろいろなことが起こるので、観終わって次の日に起きてもきっとこの映画のメッセージについていろいろ考えると思います。ぜひ監督の素晴らしい作品を堪能してください!ちなみにこのなかで『レ・ミゼラブル』をご覧になった方はいますか?」と観客に向け問うと、大多数が挙手。すると「その映画とこの映画は違います(笑)!」と話し、笑いと拍手に包まれ舞台挨拶が終了となりました。
『ノア 約束の舟』
映画『ポンペイ』ジャパンプレミア、ポール・W.S・アンダーソン監督、ミラ・ジョヴォヴィッチ(監督妻・ゲスト)、黒木メイサ(ゲスト)
2014年5月26日、『ポンペイ』の公開を前にポール・W.S・アンダーソン監督が来日し、PRを行いました。今作では妻のミラ・ジョヴォヴィッチは出演していないものの、夫を応援すべくカンヌ映画祭から早く引き上げて来日。火山を彷彿とさせるマグマ・カーペットを敷いた階段に登場した2人は、とても仲睦まじくアツアツでした。モデルとしても活躍してきたミラだけに、さすがポーズも豊富。いろいろな表情でカメラマンたちにサービスしてくれました。 
ストで登壇した黒木メイサに「ハリウッド進出は?」という話題がふられましたが、「美しい女性と一緒にお仕事をするのは僕の楽しみでもあるんですが、作品に出て頂くためには“銃を扱えるか?”というのが1つあると思います」とコメントすると、「バッチリですよ」と黒木メイサが答えたのを受けて、客席からミラが「じゃあもうこれで採用決定ね。どうせポールは私の言うことを聞くから(笑)」と声をかけていました。妻に操られているのか、操られているふりをしてあげているのか、監督はとても優しそうなので真意はわかりませんが、とにかく夫婦の仲睦まじい姿が見られて楽しいイベントでした。『ポンペイ』への思いを8歳の頃から抱き続けてきた監督。大迫力の映像と悲恋のドラマをぜひ大きなスクリーンでお楽しみください。
『ポンペイ』
映画『ノア 約束の舟』来日記者会見、ダーレン・アロノフスキー監督
その後キャストの話題へと移り、まずはラッセル・クロウについては「この作品はいろいろな奇跡が起こるので、皆さんが観たときにその奇跡を信じさせることができる俳優が必要でした。それをもたらしてくれるのがラッセル・クロウだったんです。彼は目の動き一つ、唇を捻っただけで何か感情を伝えるのが上手い俳優で、また『グラディエーター』以降はあまり英雄的なキャラクターはなかったと思ったので、彼にはノアの役がピッタリだと思いました」とコメント。また監督は本作で描きたかった部分について、「聖書のなかには“神は自分が創ったものを全部破壊することは非常に悲しい大きな苦しみだった”ということが書いてあり、神はその悲しみや苦しみがどういうものなのかという正義と慈悲の部分をノアに託したんです。正義というものは、あまりにも厳しくし過ぎるとやり過ぎになってしまうことがあります。また慈悲をかけ過ぎると甘やかすことになるんだと思います。このバランスは非常に難しいと思うんですが、本作ではそのバランスをどうとっていくのかという部分をドラマとして見せたかったんです。結果的には感情豊かなストーリーになったと思っています」と話しました。そしてエマ・ワトソンについては「イラのキャラクターというのは人間の善の部分と、未来に対しての希望を象徴しています。先ほど話した正義と慈悲のバランスが、まさにノアとイラとの対立になっているんです。エマ・ワトソンをみんなは『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役から愛していると思うんです。でも彼女が台本を読みに来たときは、もっともっと大きなものを持っていると感じました。なので今回は、皆さんが少女だと捉えていたイメージを変えて一人の女性としての彼女を見せたかったんです」と語りました。まさに監督の思惑通り、劇中では一人の女性としてのエマ・ワトソンを観ることができます。“脱ハーマイオニー”したエマ・ワトソンの演技は見応え抜群です。
『ノア 約束の舟』
映画『MONSTERZ モンスターズ』ジャパンプレミア、藤原竜也、山田孝之、石原さとみ、松重豊、木村多江、中田秀夫監督
そんなエキストラの方について監督は「やっぱり最後は人数で勝負だと思いました。今は確かにCGで人を増やしたりもできるんですけど、人間のエネルギーというものを信じて、ボランティアのエキストラの方も含めて大活躍して頂きました。エキストラの方からは、映画の一部を演じているという熱意をすごく感じましたし、自分たちのパフォーマンスに拍手を送っている場面もありました」と語りました。本作には、たくさんの操られる人間が登場しますが、それが全てエキストラの方だからこそ、CGには出せない迫力あるシーンになったんだと思います。
MC:今回藤原さんは劇中では鍛えあげられた肉体が惜しげもなく披露されていますが…。
…という感じに、それぞれ楽しそうに話していました。藤原竜也に白鳥付きの全身タイツを履かせたり、頬を紅潮させながら撮影をしたり、普段ホラーを撮っているとは思えないほど監督が茶目っ気たっぷりでおもしろかったです(笑)。
『MONSTERZ モンスターズ』
映画『X-MEN:フューチャー&パスト』ジャパンプレミア、ヒュー・ジャックマン、剛力彩芽(ミスティーク日本語吹き替え担当)
2014年5月27日、本シリーズ待望の最新作をひっさげて主演のヒュー・ジャックマンが来日しました。スピンオフも含め、本シリーズ全作で活躍するウルヴァリンを演じてきた彼はこのシリーズに関わってもう14年とのこと。登壇したヒューは、「コンニチハ〜。ワタシハニホンニコレテ、トテモウレシイデス」と日本語で挨拶。続いて「この同じ場所に前回来てから1年も経っていません。日本に戻ってくるのは本当に大好きなことです。そしてまず2020年オリンピック開催おめでとうございます!もうすぐ(サッカー)ワールドカップも始まります。オーストラリア人なのでオーストラリアを応援するのはもちろんですが、決勝はぜひオーストラリア対サムライブルー(日本)になることを祈っております。この最新作は最大の敵も現れる、今までで最高の素晴らしい作品になっています。オールスターキャストですのでぜひ皆さん楽しんで観てください!」とコメント。日本人の注目の話題に合わせてコメントするなんて、さすが気が利いてますね(笑)。
さらに今作について「この作品はとにかく今までで最高のキャストだと思います。もちろん信じられないような素晴らしいアクションもありますし、特殊効果も今までで最大のものです。ストーリーにはドラマもありますし、感動できるしユーモアもあります。一番自分が気に入っているシーンは、ペンタゴンでのキッチンのシーンです」と詳しく見どころを教えてくれました。
拍手を!」とヒューがすごく優しくノリノリで盛り上げていました。ヒュー・ジャックマン、演技だけでなくジョークもうまいですね(笑)。
映画『チョコレートドーナツ』来日懇親会&会見、トラヴィス・ファイン監督、アイザック・レイヴァ、ジャスティン・ヘレラ(アイザック・レイヴァの母)
次に映画の現場は長時間の仕事になるのでアイザックが続けられるようにどのように支えたのかというお母さんへの質問もありました。「このオーディションを受けて本当に配役されるかも知れないと感じたときに息子と会話をしました。映画は長時間にわたる撮影で楽なことばかりではないと説明したんです。彼の場合長時間立つことが辛いのでそういうことも含めて大丈夫なのか聞いたら、彼は“準備はできている、やります”と言いました。実際撮影が始まってからも一度も文句を言うことはありませんでした。母の私から見ても疲れきっている様子がわかっていましたが、頑張り続けた彼を誇らしく思います」とジャスティン。次いで監督は「こういうタイプの役や子役の方とお仕事をするときは、役者さん自身だけでなく、その親御さんも一緒にオーディションをする必要があります。ジャスティンは素晴らしい女性であり母でありとてもプロフェッショナルでした。実はクリスマスのシーンをホームムービー用に8ミリで撮ったことがあったんですが、カメラがうまく作動せず撮り直すことになったとき、ベテランの役者さんたちが“またやらなきゃいけないんですか”という空気のなか、アイザックが“またクリスマスなの!?”と明るく言ってくれて、彼の喜びが他の皆に感染したようでした。ベテランの役者さんたちも自分たちが愛する演技というのはこういうことなんだと、“疲れた、帰りたい”という気持ちではなくもっと前向きに捉えなければいけないんだと、アイザックによって初心を思い出させてもらったようです」と撮影時のエピソードも披露してくれました。
あと、マルコはチョコレートドーナツが好きという設定でしたがアイザックはペパロニのピザが好きで、好きな俳優はザック・エフロンとテイラー・ロトナーということも話してくれて、日本人の皆はあまり知らないかなと思ったアイザックは、「皆がわかる芸能人を言えなくてごめんね」という優しい言葉もかけてくれました。今回は3人とも初来日とのことで、一番驚いたのは人の多さだったそう。この会見の前のイベントでダンスに参加したときに日本の飲料ポカリスエットを初めて飲んで、英語で汗(スエット)という言葉が入っていてちょっと怖かったそうですが美味しかったと言っていました。会見ではアイザックの会場の皆に対する優しさを感じられ、彼を支えるジャスティンや、彼を起用したことでいろいろなことに感動を得たという監督のお話からも、この作品に込められた愛と人の温かさを感じられた会見でした。
『チョコレートドーナツ』
映画『サケボム』トークイベント、サキノジュンヤ監督、青柳文子(トークゲスト)、中田クルミ(トークゲスト)、マイソン(MC)


ほかにもナオトの従兄弟セバスチャンや、途中から登場するジョスリンについてのトークも盛り上がっていたのですが、ネタバレになってしまうのでここまでです(笑)。皆さんもぜひ自分なりの見方でナオトたちの失敗を分析してみてください!
『サケボム』
映画『ヴィオレッタ』来日舞台挨拶、エヴァ・イオネスコ監督、アナマリア・ヴァルトロメイ
そんなエヴァ監督の少女時代となるヴィオレッタを演じたアナマリア・ヴァルトロメイは「私にとっては1作目となる映画だし難しい役でしたが、実際撮影中はそこまでわからなかったのでそれほど難しいと感じていませんでした。でもこうして一緒に映画を作らせて頂いたことは喜びに感じています」と当時を振り返りました。撮影当時は12歳だったアナマリアは現在15歳。見た目はすっかりお姉さんになっていましたが終始にこやかで本当にかわいらしい女優さんでした。むしろ12歳ながらに妖艶さを漂わせていた劇中で観る彼女の方が大人びて見えたくらいです。だからこそ、スクリーンで観る女優としての彼女と、一人の少女として目の前にいる彼女のギャップがすごくて、これが女優さんとしての才能、力量なんだなと改めて実感しました。将来がすごく楽しみです。
いうことで、その場で書面の内容が発表されました。「児童ポルノを称賛するかのような母親の行為に対して、娘が強く反発して自立していくという、児童ポルノ自体に否定的な描かれ方がされている。本作品を区分適応外として公開の道を事実上閉ざすことは表現の場をできるだけ確保するという当委員会の使命からも相当でなく、区分適応外と判断することはできない。よって区分適応外を外す」という判決が下ったとのことで、同時にR-15というレイティングも発表され、修正の必要は一切なしということが伝えられると、監督は「良かったです」とほっとした様子でした。
『ヴィオレッタ』R-15