『47RONIN』キアヌ・リーブス、真田広之、浅野忠信、菊地凛子、柴咲コウ、赤西仁、カール・リンシュ監督
2013年11月18日、本作の豪華キャストと監督が記者会見を行いました。この日は海外からも取材が来ており、会話は全て英語と日本語での通訳が入る進行となりましたが、本作への注目度が伺えました。
まずは今回2008年以来5年目ぶりの来日となるキアヌ・リーブス、キャスト、監督が順にこの作品に参加したことへの喜びと感謝の気持ちを述べていきました。そして、今回ハリウッド・デビュー作となり注目を集める赤西仁は「赤西でござる。楽しくやりましょう。ありがとうございます」と明るくコメント。彼の写真が載せられないのが残念ですがクリクリのパーマヘアが新鮮でした。
日本の忠臣蔵に大胆なアイデアを盛り込んで新しい作品として完成させた本作について、監督は「大変誇りに思うし、ほっとしています。遂にやり仰せたという思いです。最初からこの企画は、東洋的な題材を西洋的なフィルムメーカーである我々が映画にできるかという壮大なプロジェクトでした。初めてキアヌとミーティングをしたときから、一体どういう形でこの物語の尊厳を尊重しながらそれに見合う作品にできるかを話しあってきました。さらに自分たちの作品としてオリジナリティを持たせ、ハリウッド超大作という目線を通して作れるかを考えて作り上げました」と語り、この作品への思いが伝わってきました。「浅野」として忠臣蔵にゆかりのある浅野忠信は、「日本のお話をアメリカの人たちがこういう形で歴史モノを撮るというのは初めての試みだったと思うので、非常に興味深かったです。そしてこれは浅野家の話ですよね。なので監督に“僕は浅野だから散々おばあちゃんからこの話を聞かされているし、絶対この映画で何か役をやりたいんです”と言ったら、吉良役だったのでこれはおもしろいなと(笑)。きっと僕にしかできない吉良を演じさせてもらったと思います」と語りました。確かに劇中で浅野内匠頭役は田中泯、吉良上野介役は浅野忠信でややこしかったですが(笑)、浅野忠信が演じた吉良は独特で、ピッタリの役でした。
そして、今やハリウッド作品にも多数出演し、日本のアクション俳優としても名高い真田広之は現場でもいろいろとアドバイスを求められる立場だったのではと思われますが、「みんなで一緒に作っていたという感じなのでアドバイスするというよりは、各国から集まったスタッフから出てくる、日本人にはできない発想を有り難く頂きながら、“これはできない”とかではなく“どうやったらできるか、このチームでなければできないオリジナルが作れるか”という点では意見を出させて頂きました。キアヌと一緒にトレーニングを始めたとき、彼は既に日本語や文化の勉強をしていて、剣の動きも非常に練習を積んでいたので、学び合っていくうちに彼はどんどん侍らしく、大石(真田広之の役)はだんだんワイルドなスタイルになっていきました。キアヌとは、ト書きにないもの、そういう動きを通じて2人の身分や国境を越えた友情が描けたら良いねという話をしていました。なのでスタッフ、キャストみんなでコラボレーションを楽しみました」と謙虚に語っていました。キアヌも真田広之への尊敬の念を述べていましたが、この日の会見でもさりげなく周囲に気を遣う真田広之はすごいなと思いました。
そして、私(マイソン)は「なぜ、この映画に描かれている名誉、敬意、忠誠、復讐というテーマは世界中の人々の関心を引くのか」と、キアヌに質問させて頂きました。キアヌは「名誉、忠誠、あることに全霊を捧げる生き方、敬意を払うということは人間が基本的に持つモノです。復讐についてはトリッキーな部分がありますが、こういう要素は人間が生きていくうちに必ず持っているものですし、そういうものを基本として家族が生まれ、民族ができたりして、人間は人生を歩んでいくのだと思います。これらは普遍的なことなので皆さんに非常に関心を持たれるのだと思います」と答えてくれました。答えにも納得ながら、時間が無いなか質問できて感激でした。
本作はキアヌ・リーブス以外は日本人ですが、全編英語ということで、現場では日本人キャストはまず日本語で演じて、「そのままの感じで英語で演じてみて」という具合に撮影をしていたそうです。そういう点も含めて見どころが多数ありますので、ぜひ多くの方に観て欲しいと思います。
『47RONIN』
2013年12月6日より全国公開
配給:東宝東和
http://www.captainphillips.jp/
© Universal Pictures
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh06_ha/hh06_ha_47RONIN.html
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劇中でも撮影現場でも国籍を超えた友情が生まれた『47RONIN』でキアヌ・リーブス来日 はコメントを受け付けていません