トーキョー女子映画部の取材リポート

女子目線で取材!トーキョー女子映画部ホームはhttp://tst-movie.jp

23 1月

リアルな野球映画を作るためには本物の野球選手が必要!『KANO~1931海の向こうの甲子園~』

Posted in 未分類 on 23.01.15 by Merlyn

映画『KANO~1931海の向こうの甲子園~』ジャパンプレミアイベント、永瀬正敏、坂井真紀、ツァオ・ヨウニン、チェン・ジンホン、ウェイ・ダーション(プロデューサー)、マー・ジーシアン監督

2015年1月15日、『KANO~1931海の向こうの甲子園~』のジャパンプレミアが行われました。この日は、日本から本作に参加した永瀬正敏、坂井真紀に加え、台湾より監督とプロデューサー、そして生徒役を演じたキャスト2人が来日し、ジャパンプレミアに参加しました。

実在する野球監督、近藤兵太郎役を演じた永瀬正敏は、「近藤監督の教え子の方や、孫弟子さんとかに彼の人柄や練習方法について聞いて、撮影に挑みました。スタッフやキャストの皆さんだけでなく、台湾で既に観て頂いた方にもすごく温かく迎えて頂いて感謝しています。日本での公開ももちろん嬉しいのですが、こういったイベントを終えていくとキャストの皆と会う機会が少なくなっていくので、とても寂しく思っています」と名残惜しそうに話していました。本作は既に台湾で公開されており、大ヒットを記録。台湾のアカデミー賞である金馬奨では、永瀬正敏が日本人として初めて主演男優賞にノミネートされました。

近藤の妻役を演じた坂井真紀は、撮影の様子について「私は撮影現場がだいぶ温まった頃に参加させて頂いたのですが、すごく勢いがある素晴らしい現場でした。大変な状況でも皆がきちんと同じ方向を見ているなって思えて、すごく『KANO〜』のストーリーと似ている現場だと感じました」と話しました。

ウェイプロデューサーは、苦労した点について、「お金がかかるのはわかっていましたが、お金のことはあまり考えずに、とにかく作りました。でもやっぱり最後にはお金が必要でした(笑)。1930年代の甲子園や街の様子を再現するのはとても大変でした。台湾には黒土がなく、球場を再現するのにどうするのか撮影しながら一生懸命に考えました。最終的には、古いタイヤを持ってきて粉々にして砂の上に敷いて撮ったのですが、タイヤはゴムなので、ボールが地面にぶつかると変な方向にバウンドしてしたり、キャッチできなくなってしまい、撮影が大変でした」と語りました。監督は、本作について「野球は日本も台湾も有名なので、映画を観て本当に野球をやっていると信じてもらえないとダメだと思い、キャスティングの段階から、実際に野球をやれる人を起用したいと思いました。そこで台湾全土の高校と大学で野球チームがあるところは全部見に行って、実際に野球ができる若者を選びました。ツァオ・ヨウニンも実際に野球選手なので、映画のなかで彼の活躍ぶりを観ることができます。永瀬さんも子どもの頃に少年野球をされていたと伺っています」と話すと、永瀬正敏は「少年野球ですけどね」と苦笑していました。野球部員メンバーは監督の話した通り、本当の野球選手がたくさん起用されており、なかでも主要メンバーAKIRA役を演じたツァオ・ヨウニンは、21才以下の野球台湾代表として、ワールドカップで優勝した経験を持つほどの腕だそうです。そんなツァオ・ヨウニンは、昨年大会に出場したことについて「大会に出場が決まったときは、すごくプレッシャーを感じて、正直『KANO〜』に出演して人気が出たから選手に選ばれたんじゃないかって思ってしまいました。でも映画でしっかり役を演じたことと、子どもの頃から野球を一生懸命にやってきたことが僕に自身を取り戻してくれ、ちゃんと実力で選ばれたんだと思えました」と語りました。ツァオ・ヨウニンは、一見アイドルグループにいても可笑しくないようなルックスなので、本物の野球選手だと聞いたときは驚きました。

後半には、Rakeと中孝介が台湾アーティストと共作した主題歌“風になって〜勇者的浪漫〜”を披露。素敵な歌声に会場はうっとりし、聴き終えた永瀬正敏は、「いろいろなことを思い出して目頭が熱くなってしまい、それがバレないように皆で手を振っていました」とコメント。ですが、その後サプライズで今回日本に来れなかった台湾キャストによる手紙が読まれると、言葉を詰まらせ涙していました。

台湾キャストから永瀬正敏が普通に“監督”と呼ばれているのが印象的で、その仲の良さが伝わってきました。本作は、1931年の日本統治時代の台湾から甲子園に出場した弱小野球チームの奇跡の物語です。マー監督がこだわり抜いたキャストたちが全力で試合する様子にもぜひご注目ください。

『KANO~1931海の向こうの甲子園~』

2015年1月24日より全国公開

http://kano1931.com

配給:ショウゲート

©果子電影

トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html

リアルな野球映画を作るためには本物の野球選手が必要!『KANO~1931海の向こうの甲子園~』 はコメントを受け付けていません

Comments are closed.