映画『くちびるに歌を』完成披露舞台挨拶、新垣結衣、三木孝浩監督、恒松祐里、下田翔大、葵わかな、柴田杏花、山口まゆ、佐野勇斗、室井響、朝倉ふゆな、植田日向、高橋奈々、狩野見恭平、三浦翔哉
2015年1月14日、映画『くちびるに歌を』の完成披露舞台挨拶が行われました。まずは本作の中学生キャストによる合唱「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を披露。
劇中でもたくさん歌のシーンがありますが、映画を観た後だったせいか、生歌だとさらに心に響きました。その後、先生役を演じた新垣結衣と三木孝浩監督が登場し、舞台挨拶がスタート。合唱を聴いていた監督は、「(生徒たちに向けて)緊張した?映画の撮影時のコンクールで歌ったときはもっと多人数で歌っていたので、今日はこの少ない人数でよく頑張ったと思います」と話し、新垣結衣は「幕が上がる前から、後ろのモニターで見ていたんですけど、みんなすっごくソワソワしていて、“緊張する”という声も聞こえていたので、大丈夫かなってちょっと心配していました。でも歌い始めると堂々としていて、やっぱりみんなの体には歌が染み込んでいるんだなって思いました。この人数なのによくこんなにきれいなハーモニーが出せるなって思いました」と話しました。
新垣結衣は、完成した本作を観た感想を「生徒たちがすごく輝いていました。観終わったときは清涼感というか、すごく心洗われるような感覚になって、監督に“気持ち良かったです”と言いました。これから観てくださる方には、私が演じた柏木を通して15歳のときのことを思い出しながら観て欲しいです」とコメントしました。また未経験ながらピアノに挑戦したことについては、「ピアノは未経験だったのですが、撮影に入る3ヶ月くらい前から準備を始めて、まずピアノの前に座ることに慣れることから始めました。私自身もピアノに対する憧れはあったので、柏木の気持ちにも寄り添えたんじゃないかと思います。それにみんなの歌声もどんどん良くなっていったので、すごく刺激を受けました。私も負けないように、一緒に頑張ろうという気持ちでやらせてもらいました」と語りました。そんな新垣結衣に対し、監督は「テクニックだけなら意外とごまかせるんですけど、ピアノをやっている人にしか出せない佇まいというものがあるんですよ。でも新垣さんの場合は、ピアノに向かう佇まいがすごく美しかったので、その辺りも見どころだと思います」とコメント。
本作は長崎県五島列島が舞台となっていることから、オール長崎ロケを敢行。中学生キャストは合宿しながら撮影に臨んだそうです。そのことについて監督は「中学生キャストのみんなには本当に島で毎日を過ごしてもらい、クランクインする前から撮影する学校に通学してもらっていたので、だんだんと島に馴染んでいきました。日焼けも、海に行って五島の太陽で焼いてもらったので、撮影する頃にはみんな立派な五島人になっていました」と、笑顔でコメントしました。本作の主人公は新垣結衣が演じた音楽教師の柏木ですが、中学生キャストも歌に演技と、それぞれの一生懸命さや努力を感じます。
後半には、生徒たちから撮影中に伝えられなかった柏木先生へ一言を披露。「好いちょっけんね」と書いた佐野勇斗は、「これは、五島弁で好きっていう意味なんですけど、作品中も実際にもこの思いを柏木先生に伝えることができなかったので、この場を借りて伝えさせて頂きました」とコメントすると、新垣結衣は「でも、オールアップのときに男子がみんなで“好きだ”って言ってくれたよ(笑)」と言うと、佐野勇斗は「もう一回言いたかったんです」と即答。そのほかの中学生キャストからも「男子生徒のなかで誰が一番タイプですか?」という質問もあり、これには新垣結衣も「選べません」と大人の対応。そういえば中学生くらいのときって、可愛い先生がいると男子たちがやたらと騒いでいた時期がありましたよね(笑)。そういう感覚にも懐かしさを感じました。
最後に三木監督は「この作品は、アンジェラ・アキさんの「手紙〜」という曲から生まれてきた物語で、10代には10代の悩みがあって、大人になれば大人なりの悩みがあって、それぞれに答えを与えてあげることはできないけど、寄り添うことならできる、そういったことを映画のなかにも表現したいと思いました。歌が観た人の心に何か繋げてくれる、そんな映画になっていると思います。幅広い方に観て頂きたいと思います」と語りました。新垣結衣は「あまり考え過ぎずに素直な15歳の気持ちで観て、受け止めてもらえたらと思います。今15歳の人もかつて15歳だった人もみんなが主役になれる映画です。ぜひ観てください」と挨拶し、舞台挨拶が終了しました。
中学生キャストは、新垣結衣を実際に“先生”と呼んでいて、逆に新垣結衣もそれぞれのキャストに親しみを持って接していて、本当に先生と生徒のように見えました。この日は笑顔だった新垣結衣ですが、劇中ではクールでどこか影のある柏木先生役を演じています。いろいろな悩みを抱える生徒たちと、柏木先生との距離感が少しずつ変化していく様子は、大人になってどこか忘れてしまった感情を思い出させてくれます。中学生キャストが特訓して挑んだ合唱も聴き応え抜群です。ぜひ15歳の頃と今の自分を重ねながら観てください。
『くちびるに歌を』
2015年2月28日より全国公開
配給:アスミック・エース
© 2015 『くちびるに歌を』製作委員会 ©2011 中田永一/小学館
トーキョー女子映画部での紹介記事
辛口?甘口?映画批評&デート向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh02_ka/hh02_ka_kuchibiruniutawo.html
恒松祐里さんインタビュー
http://www.tst-movie.jp/worker_lady/wk_lady17_150223001.html
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男子中学生らしいザワザワ感に新垣結衣が優しく大人の対応『くちびるに歌を』 はコメントを受け付けていません