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12 6月

監督が語るメル・ギブソンとトム・ハーディの共通点『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督来日!

Posted in 未分類 on 12.06.15 by Merlyn

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督来日会見『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督来日会見

2015年6月5日、ジョージ・ミラー監督が来日。会場はニコファーレで、ニコニコ生放送もされ、ファンもWEB上で監督にメッセージを送り、交流しながらの会見となりました。まず本作へのこだわりについて監督は、「これは人間が飛ぶ話でもないし、宇宙船も出てこない。だから、そのまま撮って、リアルにやりたいと思いました。本物感を出すということは、本物の車両を使い、本物の砂漠で、本物の人間をぶつけたりするわけで、これは大変な作業になりましたが、同時に皆さんが本物感を感じて入り込める作品になったと思います。でも、危険も伴いました。130日間連続で撮影したので安全面を保つのが大変でした」とコメントしました。なかでも苦労したシーンについては、「実は諦めようとした、本当はできないんじゃないかと思ったことがありました。走っている車の上で人が長い棒に登って車から車へ飛び移るシーンがあり、もし何かちょっとでも間違いが起きたら、かなりの事故になると思いました。最初はこれは無理だから車は停めた状態で撮影をして、ポールアクションをやって、デジタルで走っている車に変えようという案も出ていました。でも、スタントチームが本当に頑張って、ある日ふと見ると、砂漠の向こうから8人が実際に走っている車の上であのポールアクションをやっていたんです。完全に安全な形でできたということで、最終的にはトム・ハーディもあのアクションをやりました」と撮影エピソードを披露してくれました。確かにあのシーンはすごく危なそうだったので「これって実際に人がやってるのかな?」と思っていましたが、実際にやっていたとは本当に驚きです。やっぱり、みんな本気で“マッド”なんですね!

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』トム・ハーディ続いて、今作主演のトム・ハーディ起用については、「1作目が撮影されたとき、トム・ハーディは生まれて6週間目でした(笑)。今回のオーディションでトム・ハーディがドアから入ってきたとき、メル・ギブソンが30年前にドアから入ってきた雰囲気と同じものを持っていたんです。メル・ギブソンもトム・ハーディも非常に好感が持てる、友達になりたいと思わせる面と、何か謎めいていて危険性を孕んでいるような動物的なカリスマ性を持っています。2人とも演劇界出身で舞台も経験しているという意味で俳優としての技術がとても高いし、身体能力もとても高いです。トム・ハーディはずっとラグビーをやっていました」と語りまし『マッドマックス 怒りのデス・ロード』シャーリーズ・セロン/ニコラス・ホルトた。シャーリーズ・セロン起用については、「フュリオサ役ができる女優は彼女しかいないと思いました。シャーリーズ・セロンさんは存在感がとてもあって、若い頃にバレエダンサーだったので非常に身体能力も高いですし、空間の使い方がわかっています。ジェスチャー一つで自分の感情を伝えるということに非常に長けています」と、主演2人を絶賛しました。ちなみに、本作を観たメル・ギブソンの反応は、「ロサンゼルス・プレミアで、メル・ギブソンは私の隣り、トム・ハーディは私の後ろに座って観てました。メルとは久しぶりに会ったのですが、映画が始まるとクスクス笑い出して、だんだん大きく笑ったり、ひじ鉄を食らわしてきたり、最後には“素晴らしかった”と褒めの言葉を頂きました。トムとメルと私で最後にハグをしました」と明かしました。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督来日会見ジョージ・ミラー監督は、大ヒットしたファミリー映画『ベイブ』(1995年)でプロデューサー、脚本家として米アカデミー賞作品賞、脚本賞にノミネートされたり、続編『ベイブ/都会へ行く』(1998年)では共同脚本、監督、製作を務めています。また2007年には『ハッピー フィート』(監督、脚本、製作)で米アカデミー賞最優秀長編アニメ賞を受賞したり、“マッドマックス”シリーズのイメージとは全く異なるタイプの映画も手掛けています。そんな監督に対してニコニコ生放送を観ていた20代女性と思われるファンから「私は『ベイブ』『ハッピー フィート』などのかわいいジョージ・ミラー監督作品しか観たことがないのですが、路線変更されたのでしょうか?」と素朴な疑問がぶつけられました(笑)。それに対して「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』というのは20代の女性でも非常に楽しめる映画だと思います。強い女性が出てきますし、これは世界中の女性に受け入れられています。でも最初の“マッドマックス”(1979、1981、1985年作品)3本を撮ったときは、子どもがまだいなかったんですね。子どもができてからはファミリームービーやアニメ-ションなどをたくさん観て、『ベイブ』とか『ハッピー フィート』を作ったわけなんですけど、今は子どもが成長して大人になってしまったので、“マッドマックス”の世界に戻ってきたわけです」と返しました。なるほど〜、そう聞くと納得ですが、確かにこの作品全部同じ監督が手掛けたのかと思うと、本当にビックリですよね。ぜひ皆さん、監督の過去作をずらり観比べてみてください。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ほかにもたくさんの質問が出ました。車がとても大事なアイテムとなっている本シリーズで今作でもとても尖ったデザインの車が登場しますが、監督が普段乗っている車はレクサスハイブリッドとのこと(笑)。あまりのイメージのギャップに「信憑性をすべて失いそうですね」と照れながら告白していた姿が可愛かったです。さらに今回の来日で[三鷹の森ジブリ美術館]に行ったそうですが、スタジオジブリ作品で一番好きなのは『千と千尋の神隠し』だそうです。黒澤明監督からも大きな影響を受けていて、一番好きな日本映画は『七人の侍』とおっしゃっていました。あと驚いたのは、監督は元救急医だったそうで、フィルム・スクールに行ったわけではなく、すごく絵を描くことが大好きで映画の言語を知りたいと思って、無声映画をたくさん観たそうです。無声映画は言葉がないだけにアクションが際立っていて、その後、ジョン・フォード監督の『幌馬車』や、黒澤明監督の『七人の侍』『用心棒』『蜘蛛巣城』、その他『ベン・ハー』や、スティーブン・スピルバーグ監督の作品など様々なアクション作品を研究していって、今の監督のアクション映画に繋げていったと語っていました。そんなアクション映画への追究を極めたジョージ・ミラー監督。自身が“視覚的音楽(ビジュアル・ミュージック)”と称している本作は、ぜひ、大きなスクリーンで全身で感じながら観て欲しいアクション超大作です。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』トム・ハーディ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

2015年6月20日より全国公開

ワーナー・ブラザース映画

http://www.madmax-movie.jp/

©2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

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