トーキョー女子映画部の取材リポート

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24 8月

本木雅弘が江口洋介との超キツい初共演エピソードを語る『天空の蜂』

Posted in 未分類 on 24.08.15 by Merlyn

映画『天空の蜂』完成報告会見、江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛、堤幸彦監督

2015年6月22日、本作の完成報告会見が行われました。まず本編の冒頭15分の映像を鑑賞した後にキャスト&監督が登場しました。監督は本作への思いについて「いろいろな切り口がある作品です。東野圭吾さんの原作は20年ほど前に書かれたものなのですが、テロという非常に現代的な題材が日本的に描かれていて、原子力発電の驚異についても強く描かれた作品でした。さらにこの物語は親子の話であることに一番大きな力が注がれています。その原作の想いというものをいかに映画的に昇華していくのかをすごく考えましたが、この作品はいろいろな意味で映画にすべき題材であると思い作りました。もちろんハラハラドキドキする大きな作品ですが、いろいろなテーマが詰まっているということを皆さんに感じとって頂き、自分だったらどう考えるのか、どんな立場で観るのか、そんなことを感じながら観て頂けたらと思います」と話しました。また完成した本作の手応えについて「自分で作った作品ですが、本当にビックリしています。プロらしからぬ発言ですが(笑)、ものすごいものを作ってしまったというのが正直な感想です。音と音楽については特に力点を置いていまして、ビックB(巨大ヘリコプター)のモーター音は生き物のようにしたいとオーダーし、音響チームが頑張って作ってくれ、リチャード・プリンさんというイギリスの音楽作家による音楽も大変素晴らしく、本当に迫力のあるハリウッド映画並みの出来になりました」と自信を語りました。
江口洋介は、原作を読んだ印象について「原作を読んだときは、実際に僕たちが“3.11”で経験したような恐怖をリアルに感じ、人が沈黙してはいけないという熱いメッセージを感じました。いろいろな角度から観られる映画になると思ったので、子どもから大人まで伝わるような感動作にしたいと思い撮影に臨みました。今までにこうした大きな作品で、タブーな要素をテーマにしたものはなかったので、今回僕らが参加し作っていくことで何か形にして残せたらと思いました」と話しました。本木雅弘は本作について「この物語の緊迫感がとにかくすごいんです。ある意味怪獣映画のようで、人間が作ってしまったビッグBという怪物と、それに対峙する群衆というサスペンス要素から観られるおもしろさがあります。最初に原作を読んだときは、“沈黙する群衆”という言葉にすごく胸を打たれ、それは意志の見えない仮面を付けた沈黙する群衆という我々のことを指しているのですが、やはり3.11のような災害を経て生き方や価値観を再構築しなければいけないときに、僕自身上手く表現できない歯がゆさというか、恥ずかしさのようなものがあって、それが“沈黙する群衆”という言葉に集約されているように感じました。やはり世の中のことをすべて知り得ることはできないけど、無知であることの罪は常に誰もが抱えているもので、まさに自分自身が意志の見えない仮面を付けていた1人だったんじゃないかと思い、そのメッセージの強さに引き込まれました」と話しました。本木雅弘は真面目に本作について語る一方で、撮影中のエピソードを楽しそうに話す場面もあり、「撮影中、江口さんの自宅の方が雨で冠水するという出来事があって、脚の綺麗な奧さん(森高千里)とお子さんのために電話で迅速に対応している姿がお父さんらしくてすごく素敵でした」と冗談交じりに江口洋介の良き父親っぷりを明かしていました。

仲間由紀恵は、役づくりについて「赤峰という女性は、傷を負った影のある女性で、とにかく地味で着ているものも質素な目立たない女性像というお話でしたので、監督とお話をして役づくりをしていきました。恋人である三島(本木雅弘)も昔のある出来事で抱えているものがあって、そんな触れられたくない部分を持った2人であるということを意識して取り組みました。今回の撮影で印象に残っているのが、ホテルのシーンなのですが、堤監督の演出により上質な大人のラブシーンとなっていますので、ぜひそちらも注目して欲しと思います。『TRICK/トリック』シリーズ(同じく堤監督作品)のときのような無茶ぶりや困った要求は一切なく、本当に素晴らしい映画に出演させて頂き光栄に思っています」と語りました。堤監督作品に初出演となった綾野剛は「堤監督の現場は、念願だったのですごく最高でした。堤監督はライブ感とかその場で発起するパワーみたいなものをとても大事にしている方で、キャストに対してもものすごく信頼があり、そのキャストが役をどう演じるのかではなくどう生きるのかに重点をおき、僕たちキャストに密接に寄り添ってくれる監督だと感じました」とコメントしました。そんな綾野剛の演技について監督は「綾野くんは少ししか出てこないものの、すごく難しい役を演じきってくれたと思っています。ところどころピンポイントで登場するのですが、そのなかでステレオタイプではない犯人像を演じてくれました。江口さんと本木さんがジワジワと作った世界観のなかに瞬間的なミサイルのように彼が入り込んでくることによって、この映画の幅が非常に広がったと思っています」と絶賛しました。綾野剛は本当にいろいろな作品に出演していますが、今回の犯人役も楽しみですね。

江口洋介との初共演について本木雅弘は「2人で1台の車のなかでハンドルを取り合うアクションシーンがあったのですが、ものすごく蛇行した山道のなかを何度も撮影して、お互いもう40代後半なのでヘトヘトで呼吸困難な状態になってしまいました(笑)。それでもなんとか意地を見せながら撮影しましたが、もうあと2〜3年したらこういうお芝居はできないなって思います(笑)。でも全身をフルに使って江口さんとタッグを組めたという喜びはとても充実感がありました」と話すと、堤監督が「いやいや、またぜひアクションをやりましょうよ」と声をかけ、本木雅弘は苦笑いしていました(笑)。
最初の15分だけでも迫力を感じる本作でしたが、監督&キャストの話を聞いていると映画全体のすごさをとても感じました。監督もハリウッド映画並みだと語っていましたが、そのスケールを感じるべくぜひ大きなスクリーンで観てください!

『天空の蜂』

2015年9月12日より全国公開

http://tenkunohachi.jp/

配給:松竹

©2015「天空の蜂」製作委員会

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