トーキョー女子映画部の取材リポート

女子目線で取材!トーキョー女子映画部ホームはhttp://tst-movie.jp

07 7月

ダイアン・レイン、映画業界の裏側を語る!?『ボンジュール、アン』来日記者会見

Posted in 未分類 on 07.07.17 by Merlyn

映画『ボンジュール、アン」来日記者会見、ダイアン・レイン、エレノア・コッポラ監督、樹木希林(ゲスト)映画『ボンジュール、アン』来日記者会見、エレノア・コッポラ監督、ダイアン・レイン、樹木希林(ゲスト)

フランシス・フォード・コッポラの妻、ソフィア・コッポラの母であり、自身もドキュメンタリー作家、アーティストとして活動してきたエレノア・コッポラ監督が、80歳にして初の長編劇映画に挑んだ『ボンジュール、アン』の日本公開を記念して、エレノア・コッポラ監督と主人公のアン役を務めたダイアン・レインが都内で記者会見を行いました。

映画『ボンジュール、アン」来日記者会見、エレノア・コッポラ監督4年ぶりの来日となるエレノア監督。前回はソフィア・コッポラ監督の来日記者会見にカメラマンとして同行していたとのこと。今回は自身の記者会見ということで、「自分が主役で記者会見することは初めてで、とても嬉しいです!」と喜びを爆発させていました。
作品に込めた思いを聞かれた監督は「本作のテーマとなっているのは、異文化に接した時の感情。日本の芸術や華道、日本人の感性や自然を愛する気持ちに接した時の感動をヒントにしました」と答え、長編劇映画に挑戦した感想については「ドキュメンタリーは一瞬の命を素早くとらえることが大切ですが、フィクションでは一コマ一コマを自分で作ることができる。芸術の形として違います。そして、幸運にもダイアン・レインやアレック・ボールドウィンやアルノー・ヴィアールといった素晴らしいキャストを組むことができて、初めての挑戦が生きたと思います!」と晴れやかな表情で語りました。

アンを演じた感想を聞かれたダイアンは「この物語が、結婚の最後や恋の始まりを描いた作品ではないことにホッとします。夫のビジネスパートナーとアンは礼儀正しく関係を発展させていくけど…ワクワクするところもありますね。アンは私に、誰かと出会うことで自分自身を掘り下げ、ものの見方が変わることがある、ということを教えてくれました」と回答。アンに共感するポイントを聞かれると、しば映画『ボンジュール、アン」来日記者会見、ダイアン・レインらく考え込み、「アンと同じ経験をしたことがすでに一つの共通点。自然発生的な出来事に身をかませることは、現代人にはなかなかないことですが、今回は異文化への入口が“食”で、食事というのは誰もがするものでありながら、とても官能的で詩的な行為だと思うんです。もう一つは、人生のタイミング。私はちょうどアンと同じ年齢で、子ども達も巣立ってしまった。では、今後どうするのか?というところで、多くの人が共感できる非常にデリケートなテーマだと思います」とコメントしました。

女性監督が女性を主役とした映画を製作した意義を問われたエレノア監督は「映画の資金が集まるまでに6年間も奔走しました。女性監督が作る女性の映画ということに、誰もが引いてしまって、お金を出したがらないんです。それが今、完成を迎えてここにいるわけですから、とても意義がありますよね。ダイアンが演じる女性は単なる夫の妻ではなく、彼女自身が主役です。そういったテーマがちゃんと観客に届いて興行的に成功すれば、こういう映画にも今後お金が出るという宣伝になっていく。それは非常に意義のあることだと思います」と回答しました。

監督の言葉を受けたダイアンからも、「とても意義のある質問ですね。日本ではどうかわかりませんが、ハリウッドでは、とにかく最初の週末の興行成績ですべてが判断されて裁かれてしまうんです。昔は口コミなどでもっとゆっくり評判が広がっていったものですが。なので、皆さんが観たい映画を公開最初の週末に観に行くことが、好きな映画を応援する一つのカタチになると思います」と映画業界の内幕が垣間見えるコメント。

さらに、エレノア監督の演出で印象深かったことを聞かれたダイアンは「エレノア監督は、ご自身もアーティストであるからこそ、他者を信用できるんだと思います。各パートで最高の女性を集め、皆を信頼し、他の意見を受け入れ、引き出していました。とても女性的で、そこが彼女の強みであり、魅力です」と話し、エレノア監督も「主役にはプロの女優を求めていました。その点でダイアンは、6歳から働いている、プロ中のプロ。アンのパーフェクトな存在感は彼女が作ったんです!」と返して、2人の絆を感じさせました。

ここで、女優の樹木希林が花束ゲストとして登場し、映画公開を祝福しました!

映画『ボンジュール、アン」来日記者会見、ダイアン・レイン、エレノア・コッポラ監督、樹木希林(ゲスト) 映画の感想について聞かれると「私の周りにも、50歳を過ぎて“夫に連れ添い続けた自分は何だったのか”と、悩み始める方が大勢います。特に才能ある女性には多いですね。そういう人達がこの映画を観ると、胸に落ちるんじゃないかしら。私は50年近くも別居しているので、何も苦労していませんけど。だからこの映画に共感するところは、ちょっとないかもしれません」と独特の語り口で会場を沸かせました。

最後に日本の観客へのメッセージとして、エレノア監督は「皆さんの私の映画に対する興味、情熱を感じて感謝しています。私の好きな日本でこのような機会を持つことができ光栄です。これまでも夫、娘の記者会見を何回も日本で傍聴していますが、私が主役で記者会見をするのは初めてでした。それも大変嬉しいことでした!」と再び満面の笑みを見せ、ダイアンは「最近よく作られている中毒性のある“アドレナリン的”な映画ではないので、リラックスして“ああ、私もあそこに行きたいな〜”という気持ちで楽しんでいただけると嬉しいです」とコメントして、会場を後にしました。本作は、2017年7月7日(金)から全国で公開です。

来日記者会見:2017年6月7日取材 TEXT by min

映画『ボンジュール、アン』ダイアン・レイン『ボンジュール、アン』
2017年7月7日より全国公開
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
公式サイト
ⓒAmerican Zoetrope,2016

 

トーキョー女子映画部での紹介記事
映画批評、デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
TJE Selection イイ男セレクション/アレック・ボールドウィン

→トーキョー女子映画部サイトに戻る

ダイアン・レイン、映画業界の裏側を語る!?『ボンジュール、アン』来日記者会見 はコメントを受け付けていません

Comments are closed.