映画『新宿スワン』ジャパンプレミア、綾野剛、山田孝之、沢尻エリカ、伊勢谷友介、金子ノブアキ、深水元基、山田優、豊原功補、園子温監督、鈴木おさむ(脚本)、山本又一朗プロデューサー
2015年5月7日、『新宿スワン』のジャパンプレミアが行われ、豪華キャスト&スタッフが登場しました。本作の舞台が新宿歌舞伎町であることにちなんで、今回はTOHOシネマズ新宿が会場で、舞台挨拶前にはレッドカーペットイベントも行われました。
園子温監督は、今回の挨拶のためにメモを用意し、「この映画はベストセラーの漫画が原作であり、これだけの豪華キャストが集結し、300館以上で公開されるメジャー映画であり、私にとって初めての大いなる挑戦でした。いろいろな困難がありましたが、最高のキャストとスタッフのおかげで今日この新宿歌舞伎町で完成披露を迎えることができ、最高の気分です。僕も映画館に何度も足を運びたいと思いますので、そのときにもし僕を見つけたら声をかけて頂けたらと思います」と読み上げました。脚本を担当した鈴木おさむは「過去に大ヒット漫画を映画化して文句を言われる作品をたくさん観てきました。でもこの作品はそんな風にしたくないと思って一生懸命に取り組みました。沢尻さんが演じたアゲハの愛の物語と、男と男のぶつかり合いの部分は特に意識して書きました。スカウトについては、何か参考になるものはないかと自分の携帯に入っていた福岡のキャバクラ嬢に連絡をして、良いスカウトマンを教えてくれっていうやり取りをしました。そしたらそのやり取りが奥さんに見つかって怒られてしまったんですよ(笑)。そういう意味でもいろいろなリアルが詰まった作品になっています」と語りました。

綾野剛は今回の役柄へ取り組みについて「まずは出し惜しみをしないということを心掛けました。過大な表現方法になろうともそれを怖がらずに表現し続けて諦めないということに徹しました。原作の漫画を丁寧に読んで、髪型や表情などいろいろなものを汲み取りながら演じました。ちなみに劇中の髪型は、よくカツラなんじゃないかって言われるのですが、地毛です(笑)」とコメントし、本作のヘアメイクの技術を褒めていました。また各キャストの衣装も一点もので作られていることも明かしていました。
沢尻エリカは、自身の役柄について「アゲハは新宿の闇に落ちてしまった可哀想な子なのですが、すごく希望を持って生きている女の子です。そういう健気な部分は女性の皆さんに共感して頂けたら良いなと思っています」と語りました。山田優が映画の感想について「お腹の底がギュッとなるような戦いのシーンがあって、男性の皆さんがめちゃくちゃカッコ良かったです。女性の皆さんにはそういった部分も楽しんで欲しいです」と話すと、伊勢谷友介が「お腹がギュッとするって、出産だからじゃないの(笑)?」とツッコミを入れ会場を沸かせていました。ちなみに山田優は昨年10月に第一子を出産しているのですが、出産前と変わらぬスタイルで登場していました。モデルや女優の体型を戻す早さって本当にすごいですね。
伊勢谷友介は今回の役柄について、「今までいろいろな役を演じてきましたが、こういう風になってはいけないと思いながら演じました(笑)。僕の役は深い闇を持っているキャラだったので、ある意味社会の闇の部分を体現しているのでおもしろかったです。でも原作だと僕のキャラは、この映画の後のお話でもっとハチ切れていくので、もうちょっとこの役を演じたい気持ちがあります」と、続編への思いも語りました。深水元基は「漫画の関というキャラがすごく魅力的だったのでとにかく魅力的に見せたいなって思いました。監督から体を大きくしといてと指示があったので、6キロ体重を上げて撮影に臨みました」と語りました。深水元基は、共演したキャストからも劇中のイメージと違い過ぎて誰だかわからなかったとツッコミを入れられていたほどです。どれだけ違うのかはぜひ映画でチェックしてみてください。

沢尻エリカのドレスがとても素敵でした!
続いてスカウトの話題になると…
MC:今日登壇された男性陣のなかで一番スカウトに向いていると思うのは誰ですか?
沢尻エリカ:監督ですね。現場で普通の女の子をスカウトしていたんですよ(笑)。さっきあっちにいた女の子が急に出ているっていうことがちょこちょこあって、監督はリアルにスカウトをしていました。
園監督:やっぱりこの映画に馴染むためには、僕もスカウトしなきゃって思ったんですよ。
綾野剛:それはちゃんと仕事としてやっていましたか!?
園監督:そりゃあ仕事としてやっていましたよ。心からスカウトマンの気持ちになろうって(笑)。
MC:ロケを見に来ていた一般の方に声をかけて出演してもらったということなんですね。何かこれを言ったらみんな来てくれるっていう口説き文句はありましたか?
園監督:「可愛いね」って言ったら、大体来てくれましたね。
綾野剛:それって園さんの主観が強くないですか(笑)?
園監督:そういうところもあるね(笑)。でもストリートっぽさを出したかったのもあるし、エキストラで来てくれた子も良いんだけど、本当にその辺に歩いている子に出て欲しいなって思ったんですよね。でも女の子だけじゃなくて、地元の男たちもナンパしましたし、毎日たくさん来てもらいました。
綾野剛:ナンパって言っちゃいましたね(笑)。
会場:アハハハハハ!
今回は登壇したキャストとスタッフの人数が多く、これだけ豪華な顔ぶれが並ぶとやはり圧倒されてしまいました。トーク中はそれぞれ個性的なキャラを発揮していましたが、ツッコミ合うやり取りからはキャスト&スタッフの仲の良さを感じました。そんな豪華キャスト&スタッフが贈る本作がどんな映画になっているのか、ぜひ劇場で確認してみてください!
『新宿スワン』
2015年5月30日より全国公開
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2015「新宿スワン」製作委員会
トーキョー女子映画部での紹介記事
映画批評&デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh03_sa/hh03_sa_shinjukuswan.html
イイ男セレクション/綾野剛
http://www.tst-movie.jp/selemen/selemen_a.html#selemen_Ayano_Gou
トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html
園子温監督のスカウトはリアルなナンパ?『新宿スワン』 はコメントを受け付けていません
『ウェイワード・パインズ 出口のない街』M・ナイト・シャマラン、マット・ディロン、豊田エリー(記念品贈呈ゲスト)
そして、シャマランの大ファンという豊田エリーが登壇し、特製招き猫を贈呈。豊田エリーが俳優を続ける上でのアドバイスを求めると、マット・ディロンは「俳優は素晴らしい仕事ですよね。フィクションのキャラクターであっても真実を吹き込むことができるのが自分たちの仕事ですから、そういった意味でとてもパワフルな仕事です。あまりシリアスに受け止めすぎることなく、でもシリアスに演じる、それが大切じゃないかなと思います」と答えました。シャマランは、「日常のなかで社交辞令がありますが、そういうニセモノの感情を覚えてしまうと役者にとっては台無しだなと思います。演技をするなかでそれが通用してしまう場面もあるんですが、そういうのを観ると私は“あ〜あ”って思っちゃうんですよね。自分と向き合って真実の対話をできるようになって、自分の感情に忠実になる、自分の真実を見つけ出すことによって、演技のなかで真実の表情が見つけられると思います」と熱いアドバイスをしました。そこで司会からお約束の流れで「素晴らしいアドバイスを頂いたところで、次回のシャマラン作品に出演の御願いを…」とふると、豊田エリーが「ぜひ!」と懇願。するとシャマランは「僕のアドバイスをちゃんと受けてくれたかどうか次第で。ニセモノの笑顔はダメですよ」とジョークで返しました。社交辞令の感情を覚えてはダメというアドバイスをしただけに、社交辞令で軽くイエスと返さない徹底ぶり、見事です(笑)。
本作は、M・ナイト・シャマランが製作総指揮、マット・ディロンほか、カーラ・グギノ、ジュリエット・ルイス、テレンス・ハワード、メリッサ・レオなど映画界で活躍する実力派たちが集結したテレビドラマです。シーズン1は10話なので観やすくて良いですね。私も1話だけ観てハマりましたが、映画好きにもオススメの作品です。
『ウェイワード・パインズ 出口のない街』
<ジャパンデイ プロジェクト>事業発表記者会見
今年のカンヌ国際映画祭に特設されている“ジャパン・パビリオン”でセミナーに登壇する奈良橋陽子は、今回のセミナー登壇について「私はさまざまな作品のプロデュース、キャスティングディレクターとしての仕事を通していろいろな経験をしましたが、日本がまだまだ世界への窓口が開いていない部分があると感じています。今回は、日本がもっとさまざまな角度からアクセスしやすい国になるようなお手伝いをしたいと思います」と話しました。
そのためには、演技をとにかく楽しんで演じる方がチャンスに恵まれると思います」と明かすと、そのコメントに対し樹木希林は「ちょっと付け加えさせて」と一言、「随分前に是枝裕和監督の『誰も知らない』という映画で柳楽優弥くんが、カンヌで主演男優賞をもらいました。そして今回、同じ是枝監督作品で『海街diary』という映画で、16歳の広瀬すずちゃんがすごくはつらつとした良い芝居をしています。私はこの2人にそれぞれ話を聞いたら、2人とも台本を渡されていないって言うんです。それで結局映画の演技というのは監督の腕なんだなって思いました。だからスターになるにはやっぱり良い監督に出会うことも必要なんだと思います」と語りました。樹木希林は今回の映画祭には『あん』の主演女優として参加しますが、『海街diary』にも出演しています。どちらの作品もカンヌでどんな反応が得られるのか楽しみです。
映画『明烏 あけがらす』初日舞台挨拶、菅田将暉、城田優、若葉竜也、吉岡里帆、柿澤勇人、松下優也、新井浩文、ムロツヨシ、福田雄一監督
ムロツヨシ:菅田くん、今そんな髪型なんだね。それ役づくりなの?自分でそんな髪型にするわけないよね(笑)?
キャストたちのアドリブがかなり多いという話題が出ると、城田優は「台本を読んでいないわけではありませんよ。今回の僕の役はチャラくてバカな役だと聞いていたので、おもいっきりやらせてもらいました。“ちーっす!”って言っているところはアドリブです。菅田くんが僕をビンタするシーンがあるのですが、そこは菅田くんのアドリブですよ。あれはかなり痛かったですね。普通先輩の顔をアドリブでも叩けませんよね(笑)」と話すと、菅田将暉は「だって本番になると、城田くんがいろいろなアドリブを足してくるから、同じくらいやらないと採算が合わないと思って。でも、城田くんの演技がビンタしたくなるくらいイラッとさせるような良い演技だったってことです」と笑顔で話していました。
『明烏 あけがらす』
映画『駆込み女と駆出し男』完成報告会見、大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、樹木希林、原田眞人監督
離縁調停人、柏屋源兵衛役を演じた樹木希林は「未だにこの映画の題名が覚えられないんですよ(笑)。こんな会見に出るほど私は、劇中で活躍していないんですけどね」と話すと、監督は「樹木さんには今回はどんな役をやってもらおうかと考えていました。原作にも柏屋源兵衛というキャラクターがいるのですが、男なんです。原作にはほかに、おとら婆さんというキャラクターがいて、最初はその役を樹木さんにやってもらおうと思っていました。でももう少し貫禄がある役柄が良いなと思い、源兵衛とおとら婆さんを一緒にしちゃいました(笑)。その2つのキャラを合わせたのが樹木さん演じる源兵衛となっています。若いキャストも本当に素晴らしくて、皆さん所作指導の段階から一生懸命に取り組んでくれました。僕自身、本作が初の時代劇でしたが、みんなと一緒に学んで成長することができました」と話しました。また、監督は本作を作る上で心掛けたことについて「江戸から鎌倉に駆け込む距離間や道中の雰囲気、それから主人公たちの生き様や生活風景を見せたいと思いました。そして女たちの連帯の話であると同時に信次郎の成長物語でもあるので、それぞれの背景のリサーチにはたくさん時間をかけました」と語りました。監督は、過去に本物の時代劇だと思った作品は『ラストサムライ』で、監督自身も影響を受けたというお話もしていました。
MC:大泉さん、今のお話を聞かれていかがですか?
『駆込み女と駆出し男』
映画『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』ジャパンプレミア、杏、松重豊、濱田岳、清水詩音、原恵一監督
松重豊は、本作で描かれた家族ドラマの部分について「この物語は、ホームドラマの部分がすごくリアル描かれているんですよ。杏ちゃんとは、今までに何度も親子役をやらせて頂いているのですが、この親子はすごく変わっているのでそこも観ていておもしろいと思います。それにこの映画で描かれている風景や人間関係は、僕の知る昭和と通ずるものがあります。なのでこの作品を観て、昔の情緒や情感を思い出してもらえたら良いなと思います」とコメントしました。本作では、両国橋からの景色や、かつて透き通っていたと言われる隅田川の様子など、私たちの知らない江戸の風景を観ることができます。監督自身、アニメーションだからこそ描けた江戸の風景だと語っていました。
『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』