映画『愛を積むひと』完成報告会見、佐藤浩市、樋口可南子、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊、柄本明、朝原雄三監督
2015年5月13日、『愛を積むひと』完成報告会見が行われ、キャストと監督が登壇しました。本作は北海道の美瑛を舞台に描かれた夫婦の物語で、夫婦役を佐藤浩市と樋口可南子が演じています。佐藤浩市は、今回の役について「夫婦というものを考えたときに、ふと頭の中に“伴侶”という言葉が思い浮かびました。まさにこの映画の妻は彼にとって伴侶だったと思います。妻が亡くなったあとも妻によって生かされている男で、そこを意識して演じました」と語りました。7年ぶりの映画出演となった樋口可南子は、「夫婦には2人で今までに積み重ねてきたものがあり、その雰囲気をすぐに出すのはすごく難しいので、私にできるか心配でした。でも、佐藤さんと私の“こういう夫婦にしたい”という思いが共通していたので、すごく自然にこの夫婦を演じることができました」と話しました。監督は1年かけて撮影した本作について「僕は雨男なのですが、今回は天候に恵まれることが多く、撮りたい景色をちゃんと撮ることができました。何よりもあの場所に家を建てたことが演出として一番良かったと思っています」とコメントしました。また、美瑛での撮影について柄本明が「本当に何もないところでした(笑)。食べるところとかには困りましたね。でも僕は散歩が好きなのでずっと歩いていました」と率直な回答をしていたのもおもしろかったです。
北川景子は先輩俳優陣との共演について「佐藤さんとは、ほぼクライマックスのシーンで初めてお会いしたのですごく緊張しました。でも佐藤さんの方から“今日は大変なシーンだから、ちょっと話でもしないか”と声をかけて頂き、一気に緊張がほぐれました。普段はあまり役の裏設定についてじっくり話したことがなかったのですが、佐藤さんから“彼はきっとこういう父親だと思うんだ”とか、そういうお話をたくさん聞かせて頂き、こうやって役を膨らませていったら良いんだなって思いました」とコメント。北川景子は劇中のナチュラルな格好も可愛かったのですが、この日のミニドレス姿はかなりキマっていました!
野村周平は「佐藤さんとお会いしたときは、僕も最初緊張して喋れなくて、あんんまり何も言わないと怒られるのかなって思いました(笑)。でも話してみると、すごく気さくな方で安心しました。佐藤さんは僕が知らないことを現場でたくさんやっていて、例えばカメラの位置を気にして演技していたり、勉強になることがたくさんありました」と大先輩の姿を見て学んだことを話しました。杉咲花は「私は今回の役がオーディションで決まったときはすごく嬉しかったです。でも受かったということは、佐藤さんや樋口さんと共演するということなのですごく身が引き締まりました。実際にお仕事をさせて頂き、皆さんの動きの一つ一つが、私にとっては全部刺激的でした」と語りました。若手キャスト陣も本作でとても重要な役を演じているのでぜひご注目ください。
石を積むシーンについて佐藤浩市は「本当に1日中石を積んでいる日もありました。最初はスタッフがフェイクの軽い石を用意してくれたのですが、やっぱり実際の重さというものを自分で体感しないとやっている意味がないと思ったので、本物の石でやらせて頂きました」と話していて、佐藤浩市の役者魂を感じました。

樋口可南子は撮影中の様子について「手を繋ぐシーンなのに、佐藤さんが“俺はポケットから手を出さない”って言って、手を出してくれなくてどうしようかと思いました。でもふと、この人は本当にこういう頑固な夫で、妻は今甘えたいわけだし、じゃあ私から無理矢理ポケットから手を出して繋いじゃえば良いんだって思いついたんです(笑)。佐藤さんといるとそういう思いつきが思い浮かぶことがたくさんありました」と語りました。この日もムービーカメラに向かって手を振るときに、樋口可南子が大きく手を降っている様子を見て、佐藤浩市がちょっと照れくさそうに手を振り始めていて、この2人の素の状態がそのまま映画に出ているのかなと思いました。
本作は第二の人生として北海道へ行く夫婦の物語ですが、若い世代でも共感できるところがある人間ドラマが描かれています。ぜひ夫婦や大切な人と一緒に観て、お互いのことを考えてみたり、将来について考えるきっかけにしてください。
『愛を積むひと』
2015年6月20日より全国公開
配給:松竹
©2015「愛を積むひと」製作委員会
トーキョー女子映画部での紹介記事
映画批評&デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
http://www.tst-movie.jp/hh01_a/hh01_a_aiwotsumuhito.html
女子268名が回答:夫を残して先立つとしたら何が心配?アンケート結果
http://www.tst-movie.jp/voice01/vc56_150608001.html
【トーキョー男子映画部】特集:男子が知って得する女子のホンネ
https://www.tst-movie.jp/danshi_SP/danshi_SP24jyoshinohonne.html
TJE Selection イイ男セレクション/野村周平
http://www.tst-movie.jp/selemen/selemen_na.html#selemen_Nomura_Syuuhei
トーキョー女子映画部サイトに戻る→ http://www.tst-movie.jp/index.html
樋口可南子が佐藤浩市と手を繋ぐために考えた策を明かす『愛を積むひと』 はコメントを受け付けていません
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督来日会見
続いて、今作主演のトム・ハーディ起用については、「1作目が撮影されたとき、トム・ハーディは生まれて6週間目でした(笑)。今回のオーディションでトム・ハーディがドアから入ってきたとき、メル・ギブソンが30年前にドアから入ってきた雰囲気と同じものを持っていたんです。メル・ギブソンもトム・ハーディも非常に好感が持てる、友達になりたいと思わせる面と、何か謎めいていて危険性を孕んでいるような動物的なカリスマ性を持っています。2人とも演劇界出身で舞台も経験しているという意味で俳優としての技術がとても高いし、身体能力もとても高いです。トム・ハーディはずっとラグビーをやっていました」と語りまし
た。シャーリーズ・セロン起用については、「フュリオサ役ができる女優は彼女しかいないと思いました。シャーリーズ・セロンさんは存在感がとてもあって、若い頃にバレエダンサーだったので非常に身体能力も高いですし、空間の使い方がわかっています。ジェスチャー一つで自分の感情を伝えるということに非常に長けています」と、主演2人を絶賛しました。ちなみに、本作を観たメル・ギブソンの反応は、「ロサンゼルス・プレミアで、メル・ギブソンは私の隣り、トム・ハーディは私の後ろに座って観てました。メルとは久しぶりに会ったのですが、映画が始まるとクスクス笑い出して、だんだん大きく笑ったり、ひじ鉄を食らわしてきたり、最後には“素晴らしかった”と褒めの言葉を頂きました。トムとメルと私で最後にハグをしました」と明かしました。
ジョージ・ミラー監督は、大ヒットしたファミリー映画『ベイブ』(1995年)でプロデューサー、脚本家として米アカデミー賞作品賞、脚本賞にノミネートされたり、続編『ベイブ/都会へ行く』(1998年)では共同脚本、監督、製作を務めています。また2007年には『ハッピー フィート』(監督、脚本、製作)で米アカデミー賞最優秀長編アニメ賞を受賞したり、“マッドマックス”シリーズのイメージとは全く異なるタイプの映画も手掛けています。そんな監督に対してニコニコ生放送を観ていた20代女性と思われるファンから「私は『ベイブ』『ハッピー フィート』などのかわいいジョージ・ミラー監督作品しか観たことがないのですが、路線変更されたのでしょうか?」と素朴な疑問がぶつけられました(笑)。それに対して「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』というのは20代の女性でも非常に楽しめる映画だと思います。強い女性が出てきますし、これは世界中の女性に受け入れられています。でも最初の“マッドマックス”(1979、1981、1985年作品)3本を撮ったときは、子どもがまだいなかったんですね。子どもができてからはファミリームービーやアニメ-ションなどをたくさん観て、『ベイブ』とか『ハッピー フィート』を作ったわけなんですけど、今は子どもが成長して大人になってしまったので、“マッドマックス”の世界に戻ってきたわけです」と返しました。なるほど〜、そう聞くと納得ですが、確かにこの作品全部同じ監督が手掛けたのかと思うと、本当にビックリですよね。ぜひ皆さん、監督の過去作をずらり観比べてみてください。
ほかにもたくさんの質問が出ました。車がとても大事なアイテムとなっている本シリーズで今作でもとても尖ったデザインの車が登場しますが、監督が普段乗っている車はレクサスハイブリッドとのこと(笑)。あまりのイメージのギャップに「信憑性をすべて失いそうですね」と照れながら告白していた姿が可愛かったです。さらに今回の来日で[三鷹の森ジブリ美術館]に行ったそうですが、スタジオジブリ作品で一番好きなのは『千と千尋の神隠し』だそうです。黒澤明監督からも大きな影響を受けていて、一番好きな日本映画は『七人の侍』とおっしゃっていました。あと驚いたのは、監督は元救急医だったそうで、フィルム・スクールに行ったわけではなく、すごく絵を描くことが大好きで映画の言語を知りたいと思って、無声映画をたくさん観たそうです。無声映画は言葉がないだけにアクションが際立っていて、その後、ジョン・フォード監督の『幌馬車』や、黒澤明監督の『七人の侍』『用心棒』『蜘蛛巣城』、その他『ベン・ハー』や、スティーブン・スピルバーグ監督の作品など様々なアクション作品を研究していって、今の監督のアクション映画に繋げていったと語っていました。そんなアクション映画への追究を極めたジョージ・ミラー監督。自身が“視覚的音楽(ビジュアル・ミュージック)”と称している本作は、ぜひ、大きなスクリーンで全身で感じながら観て欲しいアクション超大作です。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
映画『海街diary』ジャパンプレミア、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、大竹しのぶ、風吹ジュン、リリー・フランキー、是枝裕和監督
長女役を演じた綾瀬はるかは、役柄について「すごく真面目で不器用。それから長女なので背負っているものがたくさんある女性です」と話すとMCより「観た方から綾瀬さんご自身とは別人のようだったと言われませんか?」と聞かれると「あれが本当の私です(笑)!」と話し、会場を沸かせていました。次女を演じた長澤まさみは、役との共通点について「佳乃は次女として家族の問題を常に意識して、周りに気を配って生きている人です。でも基本的にはおちゃらけていておもしろい人なので、そういう部分は私と似ていると思います。でもお酒は佳乃ほど強くないし、わりと正反対な部分が多いです」と話しました。
本作には食事のシーンがたくさんあることから「現場では誰が一番もりもり食べていましたか?」と質問されると、夏帆は「映画のなかでは私が一番食べていますけど、カメラが回っていないときは3人もすごくよく食べていました(笑)」と回答。広瀬すずは「4人ともカットがかかってからも食べて、控室に戻っても食べて、お昼もちゃんと食べてずっと食べていたんですよ。だから誰が一番かわかりません」と答えました。食べるのが好きとはさすが女子ですね(笑)。それでも4人ともちゃんとスタイルを維持できているのが羨ましいです。
『海街diary』
映画『トゥモローランド』ジャパンプレミア、ジョージ・クルーニー、ブリット・ロバートソン、ラフィー・キャシディ、ブラッド・バード監督、志田未来(日本語吹替担当)
1時間に渡るファンサービスを終えると、ステージ上にある巨大なTバッチの扉が開き、キャスト&監督がステージに登場。本作について監督は「今まで私が手がけてきたことがない作品になっています。ミステリー、SF、ロードムービー、冒険、おとぎ話など、5本の映画を1本にまとめたような作品になっています。なので、皆さんはこの1本を観るだけでかなり節約ができるんです(笑)」と話しました。ブリット・ロバートソンは、「日本の方々にこんなに温かく迎えて頂きとても嬉しいです。また、志田未来さんとも仲良くなれてすごく嬉しく思っています。何より自分の演技に日本語の声を付けてくださったということでとても感謝しています」とコメントしました。劇中のブリット・ロバートソンは、キャップを被ったかなりラフな格好でしたが、今回は鮮やかなピンクのドレスで登場し、とても可愛かったです。ラフィー・キャシディは、「この映画には、とても素晴らしい冒険が描かれています。ぜひ日本の皆さんも楽しんでください」と語りました。まだ幼い彼女ですが、可愛いグリーンのドレス姿でポージングする姿は大人のようにキマっていました。
これから本作を観る方に向けて、ブリット・ロバートソンは「とにかく日本の方にこの映画を楽しんで、ワクワクして欲しいです。私は出演していますが、初めてこの映画を観たときは、まるでディズニーのアトラクションに乗っているかのような感覚になりました。皆さんにも私と同じような感覚で楽しんでもらえたら嬉しいです」と話しました。すると、ジョージ・クルーニーがすかさず「ちょっと待って!それ今考えたでしょ」と、ツッコミを入れ、ブリット・ロバートソンは「そんなことない!」と大爆笑していました。ラフィー・キャシディは「この映画の壮大な冒険を皆さんに楽しんで欲しいです。この映画には、“未来というのは、ダークな部分も明るい部分もある。未来はただ待っているのではなく自分たちの力で作り上げていくもの。だから未来は、どうにでもできるんだ”というメッセージも入っています。なのでそこもしっかり皆さんに受け止めて頂けたら嬉しいです」と、立派にコメントしました。最後にジョージ・クルーニーは「トウキョー、ダイスキ!この映画は必ず皆さんに楽しんで頂けると思います。また、若い女性が活躍しているところもポイントなんです。今日もたくさん若い方が来てくれましたが、これからは若い方が世界を救うんです!」と力強く話しました。
『トゥモローランド』
映画『新宿スワン』ジャパンプレミア、綾野剛、山田孝之、沢尻エリカ、伊勢谷友介、金子ノブアキ、深水元基、山田優、豊原功補、園子温監督、鈴木おさむ(脚本)、山本又一朗プロデューサー
沢尻エリカは、自身の役柄について「アゲハは新宿の闇に落ちてしまった可哀想な子なのですが、すごく希望を持って生きている女の子です。そういう健気な部分は女性の皆さんに共感して頂けたら良いなと思っています」と語りました。山田優が映画の感想について「お腹の底がギュッとなるような戦いのシーンがあって、男性の皆さんがめちゃくちゃカッコ良かったです。女性の皆さんにはそういった部分も楽しんで欲しいです」と話すと、伊勢谷友介が「お腹がギュッとするって、出産だからじゃないの(笑)?」とツッコミを入れ会場を沸かせていました。ちなみに山田優は昨年10月に第一子を出産しているのですが、出産前と変わらぬスタイルで登場していました。モデルや女優の体型を戻す早さって本当にすごいですね。
『新宿スワン』
『ウェイワード・パインズ 出口のない街』M・ナイト・シャマラン、マット・ディロン、豊田エリー(記念品贈呈ゲスト)
そして、シャマランの大ファンという豊田エリーが登壇し、特製招き猫を贈呈。豊田エリーが俳優を続ける上でのアドバイスを求めると、マット・ディロンは「俳優は素晴らしい仕事ですよね。フィクションのキャラクターであっても真実を吹き込むことができるのが自分たちの仕事ですから、そういった意味でとてもパワフルな仕事です。あまりシリアスに受け止めすぎることなく、でもシリアスに演じる、それが大切じゃないかなと思います」と答えました。シャマランは、「日常のなかで社交辞令がありますが、そういうニセモノの感情を覚えてしまうと役者にとっては台無しだなと思います。演技をするなかでそれが通用してしまう場面もあるんですが、そういうのを観ると私は“あ〜あ”って思っちゃうんですよね。自分と向き合って真実の対話をできるようになって、自分の感情に忠実になる、自分の真実を見つけ出すことによって、演技のなかで真実の表情が見つけられると思います」と熱いアドバイスをしました。そこで司会からお約束の流れで「素晴らしいアドバイスを頂いたところで、次回のシャマラン作品に出演の御願いを…」とふると、豊田エリーが「ぜひ!」と懇願。するとシャマランは「僕のアドバイスをちゃんと受けてくれたかどうか次第で。ニセモノの笑顔はダメですよ」とジョークで返しました。社交辞令の感情を覚えてはダメというアドバイスをしただけに、社交辞令で軽くイエスと返さない徹底ぶり、見事です(笑)。
本作は、M・ナイト・シャマランが製作総指揮、マット・ディロンほか、カーラ・グギノ、ジュリエット・ルイス、テレンス・ハワード、メリッサ・レオなど映画界で活躍する実力派たちが集結したテレビドラマです。シーズン1は10話なので観やすくて良いですね。私も1話だけ観てハマりましたが、映画好きにもオススメの作品です。
『ウェイワード・パインズ 出口のない街』
<ジャパンデイ プロジェクト>事業発表記者会見
今年のカンヌ国際映画祭に特設されている“ジャパン・パビリオン”でセミナーに登壇する奈良橋陽子は、今回のセミナー登壇について「私はさまざまな作品のプロデュース、キャスティングディレクターとしての仕事を通していろいろな経験をしましたが、日本がまだまだ世界への窓口が開いていない部分があると感じています。今回は、日本がもっとさまざまな角度からアクセスしやすい国になるようなお手伝いをしたいと思います」と話しました。
そのためには、演技をとにかく楽しんで演じる方がチャンスに恵まれると思います」と明かすと、そのコメントに対し樹木希林は「ちょっと付け加えさせて」と一言、「随分前に是枝裕和監督の『誰も知らない』という映画で柳楽優弥くんが、カンヌで主演男優賞をもらいました。そして今回、同じ是枝監督作品で『海街diary』という映画で、16歳の広瀬すずちゃんがすごくはつらつとした良い芝居をしています。私はこの2人にそれぞれ話を聞いたら、2人とも台本を渡されていないって言うんです。それで結局映画の演技というのは監督の腕なんだなって思いました。だからスターになるにはやっぱり良い監督に出会うことも必要なんだと思います」と語りました。樹木希林は今回の映画祭には『あん』の主演女優として参加しますが、『海街diary』にも出演しています。どちらの作品もカンヌでどんな反応が得られるのか楽しみです。
映画『明烏 あけがらす』初日舞台挨拶、菅田将暉、城田優、若葉竜也、吉岡里帆、柿澤勇人、松下優也、新井浩文、ムロツヨシ、福田雄一監督
ムロツヨシ:菅田くん、今そんな髪型なんだね。それ役づくりなの?自分でそんな髪型にするわけないよね(笑)?
キャストたちのアドリブがかなり多いという話題が出ると、城田優は「台本を読んでいないわけではありませんよ。今回の僕の役はチャラくてバカな役だと聞いていたので、おもいっきりやらせてもらいました。“ちーっす!”って言っているところはアドリブです。菅田くんが僕をビンタするシーンがあるのですが、そこは菅田くんのアドリブですよ。あれはかなり痛かったですね。普通先輩の顔をアドリブでも叩けませんよね(笑)」と話すと、菅田将暉は「だって本番になると、城田くんがいろいろなアドリブを足してくるから、同じくらいやらないと採算が合わないと思って。でも、城田くんの演技がビンタしたくなるくらいイラッとさせるような良い演技だったってことです」と笑顔で話していました。
『明烏 あけがらす』
映画『駆込み女と駆出し男』完成報告会見、大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、樹木希林、原田眞人監督
離縁調停人、柏屋源兵衛役を演じた樹木希林は「未だにこの映画の題名が覚えられないんですよ(笑)。こんな会見に出るほど私は、劇中で活躍していないんですけどね」と話すと、監督は「樹木さんには今回はどんな役をやってもらおうかと考えていました。原作にも柏屋源兵衛というキャラクターがいるのですが、男なんです。原作にはほかに、おとら婆さんというキャラクターがいて、最初はその役を樹木さんにやってもらおうと思っていました。でももう少し貫禄がある役柄が良いなと思い、源兵衛とおとら婆さんを一緒にしちゃいました(笑)。その2つのキャラを合わせたのが樹木さん演じる源兵衛となっています。若いキャストも本当に素晴らしくて、皆さん所作指導の段階から一生懸命に取り組んでくれました。僕自身、本作が初の時代劇でしたが、みんなと一緒に学んで成長することができました」と話しました。また、監督は本作を作る上で心掛けたことについて「江戸から鎌倉に駆け込む距離間や道中の雰囲気、それから主人公たちの生き様や生活風景を見せたいと思いました。そして女たちの連帯の話であると同時に信次郎の成長物語でもあるので、それぞれの背景のリサーチにはたくさん時間をかけました」と語りました。監督は、過去に本物の時代劇だと思った作品は『ラストサムライ』で、監督自身も影響を受けたというお話もしていました。
MC:大泉さん、今のお話を聞かれていかがですか?
『駆込み女と駆出し男』
映画『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』ジャパンプレミア、杏、松重豊、濱田岳、清水詩音、原恵一監督
松重豊は、本作で描かれた家族ドラマの部分について「この物語は、ホームドラマの部分がすごくリアル描かれているんですよ。杏ちゃんとは、今までに何度も親子役をやらせて頂いているのですが、この親子はすごく変わっているのでそこも観ていておもしろいと思います。それにこの映画で描かれている風景や人間関係は、僕の知る昭和と通ずるものがあります。なのでこの作品を観て、昔の情緒や情感を思い出してもらえたら良いなと思います」とコメントしました。本作では、両国橋からの景色や、かつて透き通っていたと言われる隅田川の様子など、私たちの知らない江戸の風景を観ることができます。監督自身、アニメーションだからこそ描けた江戸の風景だと語っていました。
『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』