トーキョー女子映画部の取材リポート

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21 1月

松坂桃李、新田真剣佑、間宮祥太朗が、素の彼らを想像させるエピソードを披露『不能犯』

Posted in 未分類 on 21.01.18 by Merlyn

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、芦名星、矢田亜希子、白石晃士監督映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、芦名星、矢田亜希子、白石晃士監督

 

本作のPRで、キャスト、監督が舞台挨拶に登壇。こうしてメインキャストが揃うと美男美女率がスゴいなと改めて思いました。客席からは、男性キャストの名前を呼ぶ声援がたくさん飛び交いつつ、女性陣に対しても「綺麗!」という声が聞こえてきました。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、松坂桃李主人公、宇相吹正を演じた松坂は「楽しかったです。僕の役どころは、欲や業にまみれた人達を死に誘っていく立ち位置だったので、見事に“あなたもそっちに行っちゃうんですね”っていう瞬間に立ち会えて、宇相吹の笑みがこぼれる理由がわかりました」と当時を振り返りました。沢尻は松坂演じる宇相吹について、「すごく怖かったです。現場で初めてお会いさせて頂いた時に、キャラクターがそのまま出てきたんじゃないかと思うくらい、イメージがピッタリで。ほんとに近づきにくいオーラがあって、しゃべりかけられないし、本当にちょっと怖いくらいでどう接していいかわかりませんでした」とコメントし、白石晃司監督も「演じる時は豹変しますから」と同意していました。

新田真剣佑は劇中では宇相吹とのシーンはなかったので、仮に彼と対峙したらどう思うかと想像して、「たぶん(彼のマインドコントロールには)かからないと思います」と答えると、松坂が「(宇相吹は新田真剣佑を)コントロールできない?自分に勝てる?自分の弱い意志に?」と再度問うと、「うん」と返して、天然ぶりを見せました。間宮は「松坂さんは身長もこれだけあるので、現場のいろんな場所で宇相吹の格好でヌボ〜っと立ってると、ビックリするんですよね。存在感が異質というか、宇相吹の周りだけなんか色が出てるようでした」と話しました。司会から「役にずっと入ったまま現場にいたんですか?」と聞かれると、松坂は「そのほうが今回は良いのかなと。割とピリッとしたシーンも多かったですし、神出鬼没するキャラクターということもあったので。皆さんは和気あいあいでしたけどね」と答えました。芦名は「すごく手とかが印象的なシーンがあるんですが、本当に枝みたいに見えるお芝居をされるんですよ。それが異様で歪(いびつ)で、本当に漫画に出てくる、宇相吹のまんまの姿だったので、本当に話しかけられなかったです」と、松坂の役作りを称賛しました。矢田は「松坂さんの宇相吹役のビジュアルが本当にそのもので“うわっ!怖い!”と思ったんですけど、私は演じていない部分での松坂さんと和やかに話をしていました。でも、私とのすごいシーンがあるんですけど、その時には豹変されるので、切り替わるスイッチがスゴいなと圧倒されました。想像を超えるお芝居をされていてビックリしました。そこまでやるんだ〜と思いました」と褒め称えました。

そして、宇相吹の決めゼリフ「愚かだね、人間は」にちなんで、過去を振り返って愚かだなと後悔する行為をそれぞれ発表。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、矢田亜希子矢田は「甘いものが大好きなので、ケーキを2個買って、2個目を食べる時に、今日も明日も何も食べないと決めておきながら毎回食べてしまうっていう…。宣言しておきながら、自分にゆるいところが愚かだなと思います」と、スイーツ好きの女子なら多くが感じたことがある後悔を述べました。女優さんも同じなんですね(笑)。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、芦名星芦名は「缶の飲み物をよく飲むんですけど、缶を振ってから空けて飲んで、しばらく経つと空けたことを忘れて、また振っちゃうんですよ。それが結構よくあって、パシャーっとなるんです。1回空けた缶は置くようにしているんですけど、冬は寒いので手に持ったままが多いので、缶が空いてるのに振っちゃうんですよね。私服の時はまだ良いんですけど、お衣装の時にやっちゃうととても迷惑をかけてしまうので、現場ではマネージャーさんに持ってもらったりしています」と自身のクセを明かしました。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、間宮祥太朗間宮は「結構大きな多肉植物がたくさん、庭っぽく入ったオシャレな頂き物があったんです。その後に、家のなかで種を一粒ずつ入れて育てるポットで野菜を育てようと思って、湿度が必要なので、お風呂のお湯を出したり、家の湿度を高くしていたんです。そしたら、翌日多肉植物が全部死んでしまっていて。一つのことに気を取られるとこうなるんだなと思いました」と反省を述べました。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、新田真剣佑新田は「家でホットミルクを飲もうとして、レンジでチンをしてたんです。同時に母とテレビ電話をしていたので気を取られて、マグカップを取り出したら、温めすぎてすっごく熱かったんですよ。でも熱い時って反射神経で振っちゃうじゃないですか?」と言うと、「真剣佑も振っちゃうの?」と周りからツッコミが(笑)。「それ以上部屋を汚したくなかったと思ってたのか、2、3秒くらい持ったままゆっくり置いたら、水ぶくれができて、まだ今も痛いです」とエピソードを披露し、母親との仲の良さとおっちょこちょいぶりを伺わせました。

映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、沢尻エリカ沢尻は「その手の話はいっぱいあります(笑)。3年くらい前、一つ前の家に引っ越した時の話です。すごく気に入って、一階がガレージになっていて、3、4台くらい駐められて、2、3階が部屋になっててめちゃめちゃ良かったんです。その契約のタイミングで新車に買い換えたんですけど、家の契約の日と納車の日が同じで、車が来たらガレージに入らなかったっていう…(苦笑)。私道を挟んだ先の奥まったところに家があって、その私道がすごく狭くて。結局、少し歩いたところに駐車場を借りてました」と後悔の念を語りました。豪快なエピソードですね!

松坂は「行為っていうよりは、愚かな考え方をしてしまったという、ほんとちっちゃい話なんですけど、こないだ鎗ヶ崎の交差点あたりを歩いていて、あそこってスケボーをやってる人がいるんですね。人の間を抜けていくのを見て、“危ね〜な〜”って思いながら、“転ばないかな〜。転べ、転べ、はい、転んだ〜”っていう(苦笑)。その瞬間、“いかんな”と思いました」と明かすと、周囲から「ワルッ!」と反応されていました。「大丈夫かなと思うより先に、“ほ〜ら、そんな危ないことしてるから。あ〜あ”って思いましたね」と、宇相吹っぽい一面を見せました(笑)。

最後に監督は「(キャストに向けた黄色い声援に対して)スゴいですね!これだけ人気のある役者さん達と仕事ができて、本当に嬉しく思います。映画のなかでどんな活躍をしているか、しかと観て楽しんでください」とコメント。松坂は「(デートが多くなるシーズンに)恋愛ものでホッコリするのも良いですが、『不能犯』を観て、たまにはゾッとするのも悪くないなと、きっと思うはずです。本当におもしろ怖いです」と本作への自信を覗かせました。ぜひ、美男美女が繰り広げるゾッとするストーリーを堪能してください!

『不能犯』完成披露舞台挨拶:2017年12月21日取材 TEXT by Myson

 

 

映画『不能犯』松坂桃李『不能犯』
2018年2月1日より全国劇場公開
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05 1月

撮影中、岡田将生の心を締め付けた女優達の一言とは?『伊藤くん A to E』

Posted in 未分類 on 05.01.18 by Merlyn

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭、廣木隆一監督映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭、廣木隆一監督

 

本作のPRイベントに、キャスト、監督が勢揃い。ダブル主演の岡田将生は「今回やらせてもらった伊藤くんという役がかなりのモンスターというか痛男で、観た人はだいたい嫌いになる役なんですけども、それを一生懸命、女性達を振り回すようにやらせて頂きました。すごく痛快な作品になっていると思いますので、今日は楽しんでください」と挨拶。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、木村文乃同じくダブル主演の木村文乃は「これだけ豪華なキャストの皆さんと並べて光栄です。観客の皆さんの反応も気になります。最後まできっと楽しんで頂けるとは思いますが、ところどころ観ていて辛い、心がチクチクするというところもあります。でも、決してドロドロしたお話ではなく、最後まで観て頂くとちょっとした爽やかな気持ちにもなれる作品になっています。よろしくお願いします」とコメントしました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、佐々木希佐々木希は、「痛男と女達の恋愛模様を描いているんですが、それぞれ女性達が伊藤くんに出会って、掻き乱されて、成長していきます。女性として新しい自分に出会える作品になっています」と作品の魅力を語りました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、志田未来志田未来は「この作品は、本当にダメな女の人の集まりと言いますか、観ていて“こうはなりたくない”という女性の集まりで、人生の教科書のような物語かなと思ってます」と表現しました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、池田エライザ池田エライザは「(池田が演じた)相田聡子は振り回されるというか、振り回す側にもなっているので、ちょっとしたスパイスになっていると思います」と自身の役の見どころを明かしました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、夏帆夏帆は「夏にドラマとしてこの作品を放送していて、また映画として新たな形で皆さんにお届けできるのを嬉しく思います」と、本シリーズの概要を話しましたが、ここまでのキャストのコメントを聞いて、皆表現を変えて作品の魅力を語っていて、すごく上手に役割分担されているなと関心してしました(笑)。ナイス・チームプレーですね。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、中村倫也中村倫也は「この映画は指をさして、いろいろな人物を笑っていたら、いつの間にか指先が自分に向いているような映画だと思います。いつの間にか考えさせられる事があったり、でも観終わったあと、爽やかに生きる活力が得られる作品です。いろんなタイプの女性、男性が登場するので、たくさんの方が観て共感して、考えたりできる作品になっています」とこれまた上手に作品の見どころを語りました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、田中圭続いて、田中圭は「登場人物がほぼクズなんですけれども、こういう作品を観ると、僕はホッとするんですね。なぜホッとするかというのはエンディングまで観て頂ければ皆さんにも伝わると思うんですけども、こういうダメな人達が集まって、すごくぶっ飛んだ伊藤くんがどう変わっていくのか…。こういうクズの作品というのは、クズにはすごく共感が持てるんですけど、僕は結構共感を持った作品です。皆さんもこの映画を観て自分のクズっぷりがどんなもんか噛みしめながら観られる作品だと思うのでぜひ楽しんでください」と、自虐的に作品の特徴をアピールしました。

岡田将生史上最低な男を演じた岡田は、オファーが来たときの気持ちを聞かれると、「こういう役を望んでいたので、すごく良いタイミングでした。思った以上にヤバイ奴でしたね。(完成した作品を観た感想は)伊藤くんと出会うことによって5人の女性達が成長していくお話でもあるので、伊藤のクズさが過激なほど良い方向に向くのかなと思っていたので、良かったです」と答えました。木村文乃史上最強の毒女を演じた木村は「(最初)お話を読んだ時は、女であることを痛いと思わせてくれる作品って、なかなか無いなと思いました。人を嘲笑って楽しんでいるというか、いろいろ他人の事を言っている莉桜(りお)ですが、いずれその指先が自分に向いてくるってところで、廣木さんにニヤニヤしながら“全部自分に返ってくるからな”と言われていたのだけが怖かったです(笑)」と話しました。

映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、岡田将生女性を振り回した伊藤くんを演じてみた感想について、岡田は「別に何とも…(苦笑)。テストが終わってカットがかかると、(女優の皆さんに)すごくちっちゃい声で“気持ち悪い!”って言われてました。それで結構心がクーってなってたんですけど、一生懸命役を全うしていました」と撮影時の心情を明かしました。それを観てニヤニヤしていたという廣木監督は「岡田君が伊藤くんにどんどんハマっていくとおもしろくて。それ以上やっちゃいけないよと言いながら、もうちょっとやってと思ってました(笑)」とコメントしました。

 

そして、本作にちなんで2017年イタかった事を発表!

■田中圭:身体作りで炭水化物を控えていた時期にそばを食べていたら、そばは炭水化物だと指摘され、そこで初めてそばが炭水化物だと知った。

■中村倫也:コンビニで外国人の定員さんに「ファミチキください」と言って、「はい?」と強めに返されて、再度強めに「ファミチキください!」と言ったら、からあげクンが出てきた。自分がコンビニを間違えていて恥ずかしかった。

■佐々木希:お刺身を食べて、アニサキス症にかかって、すごく痛かった。

■志田未来:野球を観に行った時に、たまに客席に投げてくれるボールがすごく欲しくて必死に手を伸ばしていた。後ろの小さい男の子がボールをキャッチしたのを見て「良いな、良いな」と言っていたら、全然知らない子なのに「お姉ちゃん、あげるよ!」と言われてもらった。でも周囲にすごく白い目で見られた。今ボールは家に飾っている。

■池田エライザ:昔のガラケーが出てきたので、履歴を見ていたら、ティーン雑誌のモデルをやっていた時に、メールでブログを更新していたのが出てきた。他のモデルさんは最近流行の洋服や化粧品を頻繁に更新しているなか、自分は福岡の田舎で暮らしていて鳩しかいなかったので、鳩ばっかりアップしていた。

■夏帆:自分の部屋のドアで顔をぶつけた。ドアが開いていると思って、そのまま部屋から出ようとしてメガネが割れた。

■木村文乃:この舞台挨拶の前に原作者の柚木麻子と対談した。その時に自分の趣味とか素性を何も話していないのに「カワイイ女の子、好きでしょ?」と言われた。そこから急に志田未来のカワイさがやたらと気になり出した。自分でも気付いていないことが知らぬ間にダダ漏れだったということがイタいと感じた。

■岡田将生:休みの日に細い道で車を運転していたら、小学生10人くらいに囲まれて「なんか、お兄ちゃん知ってるから、出てきて!」って言われた。「通らせて」「ヤダヤダヤダ、通らせないよ。名前なんだっけ?」というやりとりのあいだずっと下を向いていた。すごく無様で、小さい声で「岡田将生です」と言ったが、恥ずかしかった。

 

キャストの皆さんのエピソードは、何だか性格が出ているようでおもしろいですね(笑)。

イタい、クズという言葉が飛び交った、本作の舞台挨拶。人間の残念な一面を突きつけられるストーリーですが、それぞれのキャラクターの成長過程を観て、勇気をもらえる作品になっています。女子も男子もぜひ観て欲しいです。

『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶:2017年11月21日取材 TEXT by Myson

 

映画『伊藤くん A to E』岡田将生/木村文乃『伊藤くん A to E』
2018年1月12日より全国劇場公開
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25 12月

昔“変わらない愛はない”と言っていた佐藤健に土屋太鳳が愛の鞭『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶

Posted in 未分類 on 25.12.17 by Merlyn

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳

 

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健2017年12月25日、クリスマスの日に、本作の大ヒットを記念して、主演の佐藤健、土屋太鳳が劇場に姿を表しました。大ヒットを受けて佐藤健は「本日はお越し頂きありがとうございます。メリークリスマスですね。ここで皆さんにお会いできて光栄です。この映画を選んで頂いてありがとうございます。おかげさまですごく好評だと聞いて嬉しいんですけども、(原作者である)尚志さんと麻衣さんの実際にあったお話、その人生に監督はじめキャスト、スタッフの皆が誠実に向き合った結果が皆さんに届いたのかなと、すごく嬉しいです。でももっともっと日本中に愛を届けたいという思いがあるので、もっと広まっていけばいいなと思います」と挨拶しました。土屋太鳳は、「麻衣さんの大切な8年間を演じさせて頂きました。本日はお越し頂きましてありがとうございます。感動したという声をたくさん頂いているとお聞きして、私のInstagramでもたくさん感想を読んで、その声、言葉一つひとつに私が感動を頂いてます。こうやって今まで観てくださった方々のおかげで舞台挨拶ができる事に感謝しています」とコメントしました。

司会から2人が演じていて印象的だったシーンを聞かれると、佐藤は「土屋さんが特殊メイクをして動けなくなっているシーンの空気感は、今まで僕がやってきた作品にはなかったものでした。スタッフの方も含め、何とも言えない絶妙な緊張感がありました」と撮影を振り返りました。土屋は「いっぱいあるんですけど、最初のアーケードのシーンは、2人の出会いのシーンですごく難しかったです。あそこで2人が恋をするというのを観ている方に感じて頂かなければいけないし、2人の愛が奇跡に繋がる方向を作っていかなければいけないので、新幹線で移動中にギリギリまで(佐藤健と)メールでやりとりをさせて頂いて、2人で作っていきました。(そのシーンで麻衣は)酔っているけど、強く言わないといけなかったりで、(撮影時は)日本酒を買ってこうやって(香りを嗅いだり)…」と当時の様子を再現すると、佐藤が「あのシーンで麻衣は酔っ払っているっていう設定だから、何か持ってるなと思ったら、日本酒の瓶を持ってるんですよ」と笑顔で付け加えました。

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、土屋太鳳次に結婚式について聞かれると、佐藤は「結婚式に理想はなくて、男の人なら共感してもらえると思うんですけど、別に男はやらなくても良くないですか?要は大切な人がやりたいっていうからやるというモチベーションだと思うんですよ。すごくやりたくないわけではないんですけど、やらなくて良いならやらないですよね。そういう意味で理想の結婚式は、好きな人がしたいという願いを叶えてあげることかな」と男らしいクールな意見をキッパリ。土屋は「受け身とかそういうのではなくて、結婚するほど好きな方を育ててくださった両親に喜んでくれる式を挙げたいので、役作りもそうですけど、どういう式にしていくか話し合う時間も大切な思い出になると思います。なので、(女性が)好きなので良いよというよりは、どんなのが良いか一緒に考えたほうが良いかなと思います。感謝をいっぱい伝えて、2人がおもてなしをするような式ができたらなと思います」と答えました。この言葉を受けて佐藤は、「尚志さんも最初は全然やりたくなかったし、恥ずかしいからやだと思っていたそうですが、ウェディング・プランナーの方に“結婚式っていうのは、今まで支えてくださった方に感謝を伝える場所なんですよ”と言われて、結婚式をやろうと思ったという話は聞きました」と原作者の経験談も交えて、女性の意見に理解を示しました。エラい(笑)!

そして、この日は本作を記念して、サプライズ人前式が行われました。男性はこのサプライズを知っているとのことでしたが、女性は自分がその人前式の当事者になるとは知らないという状況。佐藤が会場にいる男性のお名前、土屋が女性のお名前を呼ぶと、1組のカップルが登壇。女性はあまりに突然のことで呆然としていましたが、約600人の観客と、佐藤、土屋の前で男性からプロポーズを受けました。めでたく女性が快諾して、会場は拍手に包まれました。その様子を観ていた土屋は「観ているこちらも緊張するし、感動しちゃって。本当にこの場に一緒にいられてすごく幸せです。ありがとうございます」とお祝いを述べました。男性のストレートで力強い言葉に、佐藤は「(男性に対して)言うね〜!熱烈な!カッコ良いですね。女性はやっぱりこんなストレートな言葉は嬉しいと思いますね。おめでとう!」と祝福しました。

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳

土屋は最後に「尚志さん、麻衣さんのように闘っていらっしゃる方、支えていらっしゃる方が今もたくさんいらっしゃるということです。そういう方々にとって、この作品が心の燃料となりますように、そしてこの作品がたくさんの方々にとって心のお守りとなりますよう、温かいものになりますよう、心から私は寄り添っております。本日は本当にありがとうございました」と挨拶しました。と、ここで終わりかと思いきや、さらに土屋から佐藤にサプライズが!土屋から佐藤宛に手紙が用意されていて、照れた佐藤は「家で読むので」と言いましたが、やはり披露することに。

 

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、土屋太鳳〈土屋太鳳から佐藤健への手紙〉

 

健先輩へ

 

健先輩にお返事を書こうと決めたものの、伝えたい事がありすぎて、何から書けば良いのか私は3日間考え続けました。(中略)今日は思っている事をそのまま、舞台挨拶という事を意識し過ぎず、真っ直ぐにしたためたいと思います。健先輩と出会う事ができたのは8年前のことでした。だからある意味8年越しにこの役を演じさせて頂いたわけですが、実はもう一つ私は個人的にとても心に刺さっている健先輩の言葉がありました。それは2012年に放送されたあるドキュメンタリー番組での健先輩の言葉です。その時今の私と同い年くらいの先輩は、“変わらない愛はない”とおっしゃいました。私はその時、なぜだかすごく強くこの方に“変わらない愛はある”と伝えたいと思ってしまって、テレビに向かって、“そんなことはないですよ”と話しかけてしまったんです。一緒に観ていた家族は笑っていたけれど、私は理由はないのに本気でした。でもその時既にドキュメンタリーで密着されるほどスターでいらして、私が伝えるといってもいつ伝えるんだろうと自分で自分に思ったりしていたのですが、もしかしたらあの時からこの作品でご一緒する未来があったのかも知れないと、今勝手に思っています。変わらない愛はあります。しかもそれは健先輩の心のなかに。

どんなときもファンの方に向き合い、感謝をして、エキストラさん方には現場の仲間として尊敬の気持ちを持って接し、常に自分よりスタッフさん方をねぎらう健先輩の姿は、熱く温かく柔らかく優しい、本当に豊かな変わらぬ愛を宿していらっしゃいます。そして私はその姿や言葉、舞台挨拶で元気に出て行く瞬間の楽しそうな背中、客席の方々を嬉しそうに見つめる目に、役者として大切なたくさんの事を教えて頂きました。心から、心から、心から感謝しています。

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健そして、もう一つ!健先輩!健先輩の笑顔は最高に素敵です!健先輩は何でもできて、何でも知っていて、何でもわかるのに、なぜか仕事以外の自分のことだけよくわかってないと思います。だから、悪ガキから妻役までご一緒させて頂いた私が、この場で全力で責任を持ってお伝えします。健先輩の笑顔は素敵です。この作品の撮影中もどんなに支えられたことか。年上の男性に失礼だとは思いますが、とてもチャーミングで猫が笑った時みたいです。たぶんご自分がご自分の笑顔を愛していないのかも知れなくて、その気持ち、自分の笑顔を私自身も好きではないのでわかります。だけど、健先輩の笑顔はたくさんの人を幸せにするんです。だからどうか、いつか健先輩の笑顔が健先輩ご自身を温める時が来ることを心から願っているし、その時まで私はしつこく健先輩に、笑顔が素敵だって伝え続けたいと思います。

お誕生日プレゼントをくださった時、健先輩に“おばあちゃんになるまで使います”と言ったら、“おばあちゃんになるまで同じもの使わないでしょ”と言われましたが、土屋太鳳は使いますよ!そして、おばあちゃんになるまでず〜っと健先輩の孫でいます。ですので、“今までありがとうございました”とは書きません。性別が違うだけでコミュニケーションを取りにくくなる世界ではありますが、これからも同業の後輩の一人として、変わらぬ孫愛と一緒によろしくお願いします。そしてまた、その背中にたどり着けるよう全力で追いかけていきたいと思います。

2017年12月24日 土屋太鳳

 

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳手紙を読んでいる最中はウルッときたり、クスッと笑えたり、土屋太鳳らしい温かさを感じる手紙にこちらも感動しちゃいました。照れくさそうに聞いていた佐藤は「恥ずかしいの10乗くらいですね。ほんとにちょっとうまくリアクションが取れないですけど、嬉しいです。ありがとうございます。ビックリしました。そうですね、“変わらない愛がない”とか思っちゃうような僕ですけど、ほんとにだからこそ真っ直ぐに“変わらない愛はあるんだよ”って本心から信じて口にできるような土屋さんに憧れがありますし、尊敬します。こちらこそ今後ともよろしくお願いします」と感謝を述べました。
今日の舞台挨拶のように、愛がいっぱい詰まった本作。愛を感じて、強くなれると思える作品です。ぜひ多くの方に観て欲しいです。

『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶:2017年12月25日取材 TEXT by Myson

 

 

 

映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』佐藤健/土屋太鳳『8年越しの花嫁 奇跡の実話』
2017年12月16日より全国劇場公開中
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22 12月

バイト探しは斎藤工におまかせ!?松坂桃李の意外な過去も発覚した『パディントン2』爆笑舞台挨拶

Posted in 未分類 on 22.12.17 by Merlyn

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工

ロングセラー児童小説を実写映画し、全世界328億円越えの大ヒットを記録した映画『パディントン』。その続編となる、『パディントン2』の日本語吹き替え版完成披露試写会が行われ、声優を務めた松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工が上映前の舞台挨拶に揃って登場しました。

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工

今作では、ロンドンの街にもすっかり馴染み、ブラウン家で幸せに暮らすパディントンが、大好きなルーシーおばさんの誕生日に飛び出す絵本をプレゼントしようと、初めてのアルバイトに大奮闘する姿を描きます。前作に引き続き“パディントン”の吹き替えを担当した松坂は「世間は、(パンダの)シャンシャンの話題で盛り上がっていますけど、来年はきっとクマのパディントンが恐ろしいほど話題になると思います(笑)。ぜひ皆さんも、この映画の宣伝をよろしくお願いします!」と旬の話題に絡めて本作をアピール。ブラウン家のお父さん“ブラウンさん”役を務めた古田もそれに乗っかり、「大相撲問題もこのパディントンが吹き飛ばしてくれます(笑)」とコメントして会場を沸かせました。

ブラウン家の長女“ジュディ”役の三戸は「おもしろくて温かい映画になっているので、最後まで楽しんでください!」と自信をのぞかせ、今作から登場する新キャラクターで、売れない俳優の“フェニックス・ブキャナン”役を演じた斎藤は「落ち目の俳優、斎藤工でございます。よろしくお願いします」とジョークを飛ばして、観客達の笑いを誘いました。

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工2年ぶりにパディントンを演じることになった松坂は「“待ってました!”という感じ。前作を観終わって“これはきっと続編があるだろうな”と、ほのかな期待がありました」と喜びをにじませました。古田は「(今作では)パディントンが文明を恐れなくなっていて、すっかりイギリスの暮らしに慣れているんだよね。困ったのは、お父さんがすごくふざけ出したこと(笑)。前作ではパディントンとどう接していいのかわからない感じだったけど、今回は完全にふざけていますから。これは期待していただきたいですね」と、キャラクターの変貌ぶりに戸惑いながらも楽しんで演じた様子を語り、松坂も「すごいですよね!お父さんのふざけ具合(笑)」と、これから本編を観る観客達の期待を煽りました。

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工MCから“落ち目の俳優”を演じることをについて聞かれた斎藤は、「取材でもそこを引き出されるんですよね(笑)。僕自身、上がったと思わなければ落ちていかないという強いマインドを手に入れたので、そもそも上ってもいないと戒めて生きております」と謙遜とも自虐とも取れる発言。続けて、完成作品を観た感想を聞かれると「めちゃくちゃおもしろいです!僕はパディントンのバイトのシーンがとにかく好き。バイトを探すなら僕に聞いてほしいなと思います!」と出演中のアルバイト情報媒体のCMを彷彿とさせる発言で会場を笑わせました。さらに、松坂から「何ですかね、パディントンがバイトするとしたら?」と聞かれた斎藤は「体毛は活かしたいですよね(笑)。ぬるぬるプロレスみたいな(笑)」とノリノリで回答。古田が「洗車のバイトはどうかな?」と乗っかると、「あー!いいですね!モップとして!」と大はしゃぎをして会場を爆笑で包みました。

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工人生で初めて経験したアルバイトを聞かれた松坂は「スーパーの青果コーナーです。料理をしたことがなかったので、野菜の知識も何もないですけど(笑)。お客さんに言われるんですよね、“この野菜はどう調理したらいいですか?”みたいなこと。大体は、“うーん、煮たらいいんじゃないですかね” “あー、もう煮たほうがいいと思います” “これは煮たほうがいいやつですよ”って答えていました(笑)」と意外な過去を告白。松坂桃李が青果コーナーに立っている姿を想像したのか、客席からは笑い声とともに「ええー!」という驚きの声が漏れていました。

続いての話題は、間近に迫ったクリスマスについて。劇中でパディントンがルーシーおばさんへのプレゼントを一生懸命に探すように、「クリスマスには、大切な人に何を送るか?」という質問が投げかけられました。すると松坂は、「大切な人で頭に浮かんだのが甥っ子。代官山とか青山とかにある、すごく高いブランドの子ども服を買って、うちの姉に贈って、株を上げたいです。近所の方から、“あら、あのお子さん、あのブランドの服着てる!” “えー!かわいい!それどこで買ったんですか?” “いや、もらったんです。うちの弟から”みたいな…(笑)」と妄想全開で回答しました(笑)。続けて古田がプレゼントしたいものを聞かれると、「MIU MIU(ミュウミュウ)の財布ですね」と若干、生々しいコメント(笑)。斎藤は「これから伸びそうな企業の株をあげたい」とさらなる現実的な発言で、会場を爆笑の渦に巻き込みました。

ここで、吹き替え版の完成を祝うために、スペシャルゲストのパディントンが登場!
MCより、パディントンからとっておきのプレゼントがあるとアナウンスがあると、すかさず斎藤が「シャケですか?」とツッコミを入れ、それを聞いたパディントンがシャケを抱えるジェスチャーをするという絶妙な掛け合いを見せました。

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工そして、いよいよプレゼントにかけられた黒い布をパディントンが取ると、そこに現れたのは、巨大な飛び出す絵本。カラフルな色彩で描かれたメルヘンチックな世界に、三戸は「めっちゃ、かわいい!」と大興奮。ほかの登壇者達も興味深そうに眺めていました。

最後は松坂から「疲れとかストレスを抱えたまま、劇場に観に来てほしいです。クマのパディントンがそれを癒して、ものすごく心を軽くしてくれると思います。ぜひ、いろんなものを溜め込んだまま劇場に来てください!よろしくお願いします」と、これから本作を観る人へのメッセージが贈られ、にぎやかな空気に包まれたままイベントは終了しました。

前作以上に、笑いと大冒険がいっぱい詰まった『パディントン2』は2018年1月19日(金)より全国公開です!

映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工
完成披露舞台挨拶:2017年12月18日取材 TEXT by min

 

映画『パディントン2』『パディントン2』
2018年1月19日より全国公開
公式サイト
配給:キノフィルムズ
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『パディントン』映画批評
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バイト探しは斎藤工におまかせ!?松坂桃李の意外な過去も発覚した『パディントン2』爆笑舞台挨拶 はコメントを受け付けていません

20 12月

ウィル・スミス、スタジオ制作では撮れないNetflix制作映画の魅力を語る『ブライト』来日記者会見

Posted in 未分類 on 20.12.17 by Merlyn

Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス、ジョエル・エドガートン、ノオミ・ラパス、デヴィッド・エアー監督、エリック・ニューマン(プロデューサー)、ブライアン・アンケレス(プロデューサー)

Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス、ジョエル・エドガートン、ノオミ・ラパス、デヴィッド・エアー監督(写真一番左)、エリック・ニューマン(プロデューサー/写真右から2番目)、ブライアン・アンケレス(プロデューサー/写真一番右)

 

Netflixオリジナル映画として、2017年12月22日(金)より全世界同時オンラインストリーミングされる『ブライト』。今回配信開始を目前にして、キャスト、スタッフ一同が来日しました。最初にデヴィッド・エアー監督は、この作品を作ったきっかけを聞かれると「非常に風変わりな作品で、いろいろなジャンルをコンピレーションした作品になっています。私は警察ものはかなり経験値があるのですが、今回はファンタジックなロサンゼルスを舞台にしているので、今までとは違った作品にしました。観て忘れてしまうのではなく、何かメッセージとして皆様の心に残るような作品にできるんじゃないかと思いました」と答えました。ウィル・スミスは、バディ・ムービーとしてのおもしろさ、ジョエル・エドガートンとの相性について質問されると、「この映画では、エルフが一番上流階級にいて、本当に裕福なんですね。怪物オークは一番底辺にいて、皆が見下す存在です。人間はその中間。僕は黒人警官でオークという人種に差別感を持っているんです。この作品では、現実社会とは違う社会構造のなかで、人種差別、偏見、階級制度というものを違う視点から見ることができます。ジョエルとの関係、相性は、よくあるクラシックなハリウッド映画のロマンスの関係に似ていました。(劇中でジョエルがしている)オークのメイクを見ると、僕の中で何かが起こるんです(笑)」とジョークを交えて返しました。
Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス、ジョエル・エドガートンジョエルは人間ではないオークという種族を演じたことについて、「脚本の3ページ目くらい、ウィルが演じるキャラクターがフェアリーを殺したところで、この脚本にハマり、自分が演じるキャラクターに惚れ込んでいきました。このオークは皆からいじめられていますが、文化的、宗教的、人種的に、いじめに遭っているんです。自分が演じているキャラクターが背負っている責任をとても気に入ったのですが、本当は肌の色やどこの種族に属しているということではなく、自分自身の行動や良さを見て欲しいと思っている人物なんです。そういうところから、このキャラクターがとても優しくて、とても大切なキャラクターだと思いました」と話しました。

エルフのレイラを演じたノオミは、見どころとなるアクションシーンの撮影について、「もともと私は完璧主義者なので、アクションにおいても100%で向き合いたいといつも思っています。今回のレイラもそうでした。彼女はエルフなので、戦いのスタイルも流れるようなものにしたかったんですが、そのために今までで最も大変なアクションシーンになりました。通常であればミスもうまく使ってアクションを演技に結び付けていけるんですが、エルフ族は全くミスを冒さないんですね。なので彼女と一体になって、水の流れのような動きを意識してアクションを作っていきました。セリフはあまりないので、むしろ彼女の身体や、肉体性から、まるで動物から気持ちを読み取るように、感情を読み取らなければいけなかったというのもあります。そのためにリハーサルはかなりやりました。スタントチーム、監督ともかなり話をして、家でも銃やナイフのトレーニングをしていましたし、それこそナイフや銃を持ったまま寝ていたくらいです。今までのアクションシーンと全く違ったアプローチではありましたが、本当に楽しかったです」と語りました。

プロデューサーの2人には、さまざまなクリエーターがNetflixを選び作品を作っていることについて、その理由と、関わる作品を選ぶ時のポリシーは何かという質問が出ました。エリックは「Netflixは非常にエキサイティングな会社です。映画を愛する人が集まっている会社だし、予算がどんなにかかろうと、資源がどれだけかかろうと、それをサポートしてくれる会社です。それともう一つ、ハリウッドの映画というのは、アジアの映画の影響を色濃く受けているわけですが、そういった異文化、アジアの映画に皆様に触れてもらうには、Netflixは非常に良いプラットフォームです。この映画でいうと、かなりの技術を使い、素晴らしい監督、キャストを起用して精巧に作られています。今の自宅での視聴環境は、場合によっては映画館の環境を超えるようなものが整っているわけで、そういった環境のなかで皆さんにご覧頂くことになるわけです」と返しました。続いて、ブライアンは「この作品はNetflixのサポートがなければ作れなかったと思います。Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ノオミ・ラパス普通なら特定の枠にハマった映画を作ることになりますが、Netflixの場合は、完全にオリジナルなので、必要な資源を与えてくれて、クリエイティブ的にも自由に作らせてくれました。そういう素晴らしいチャンスを頂けて、本当にNetflixに感謝しています」と答えました。ウィル・スミスは続けて、「僕のNetflixの経験を話すと、ハリウッドのメジャー作品の制作と全て同じだと感じました。唯一の違いは、『インデベンデンス・デイ』を撮った金曜日には皆から“ウィル”と呼ばれていたんですが、週末劇場公開があった後の月曜日には、皆から“ミスター・スミス”と呼ばれたことです。僕がまだわからないなと思っていることは、スクリーンの大きい劇場で公開されて、皆さんが非常に感情的にリアクションしてくださった映画体験と同じように、家で観てくださった場合も頭や心に届くのかということ。劇場では何千人というお客さんが一緒に観るわけですが、その時と同じような体験が家で観てもできるのかということです。それが(本作の配信開始)1週間後にはわかると思います」と付け加えました。さらにノオミは「一つだけ思ったことは、私達にとって難しいことは自分も含めて(家にいながら映画鑑賞に)集中するということなんですね。スマホ、PCなどが近くにあるなかで、自分はこれから映画を観るんだと選択して、それらの電源を切って集中できるかどうか。私もメールが気になったり、返事を書いているあいだに、映画が進行してしまっていたりということがあるので、やはり「今から映画を観るんだ」という選択をすることが大切だし、『ブライト』を観るときはそうして頂きたいと思います」と話しました。エリックは、「私の個人的な経験をお話しますと、私は黒澤明の映画が大好きで、ほとんど観ていますが、映画館では観ていないんですね。Netflixに関しても同じように思うわけで、自宅のテレビで観たからといって、映画愛は損なわれないと思います」と語りました。もう司会者が当てなくても、皆それぞれに発言して、熱い気持ちが伝わってきました。Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス

そして、ここから記者からの質問タイムになったのですが、ウィル・スミス自らが挙手している記者を指名して、自分が持っているマイクを持って行くという場面がありました。ちょうど私のすぐ前の男性が当てられたので、ウィルが至近距離に!ウィルは男性記者にマイクを渡すと、そのまま横に立ったまま彼の言葉に頷いていて、終始笑いが起きていました。せっかくウィルがそばにいるのに、質問の対象は監督ということで、さらに会場は爆笑。男性が緊張しながら質問を言い終えると、「アリガトウゴザイマス」と日本語でお礼を行って、席に戻ったウィル。本当にいつも楽しい会見にしてくれるので、取材も楽しいです。そんなウィルのやりとりがおもしろすぎて、私は質問した男性のすぐ後ろで爆笑していたら、ウィルが気付いて手を振ってくれました。感激!

ところで、監督への質問は「ウィル・スミスが主演、デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』をすごく楽しみましたが、監督のなかでは映画作りへの葛藤や苦しみがあったと感じました。今回の映画制作ではどうだったのか知りたいです。通常の映画制作との違いがあれば教えてください」というものでした。監督は「映画作りというのは基本毎回変わりません。ただ作品毎に学び、成長していく。『スーサイド・スクワッド』で起きたことはすべて自分のなかで責任を取っているつもりですし、監督として非常に大きなレッスンをたくさん学ぶ機会になりました。大きなスケールでのアクション、CGIの使い方、特殊メイクなどの使い方。これらすべては今回の『ブライト』にも応用することができたんですね。Netflixさんとご一緒した本作は、最高の映画作りの体験になりました。Netflixさんは映画作家を育ててくれる環境を提供してくれます。だからこそ、映画作家としての声をしっかりと表現できたんです」と返しました。続けてウィルは「スタジオ制作の場合は1億ドル以上のものなど、予算が大きい場合は、スタジオ側からクリエイティブな要求が非常にたくさんくるわけですが、やはりリスクが伴うからです。そういう要求があるからこそ、いろんな意味でこの『ブライト』という作品はスタジオでは撮れないんです。これくらいのコストがかかる作品だったら、PG-13(米国のレイティング)にしろと言われますし、Rレイトのこのような作品は、IP(知的財産:ここでは原作があるものという意)で今まで成功した例があるものでないといけないという規制がかかります」と、映画界の諸事情を明かしました。

Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス

フォトセッション前のステージチェンジを手伝うウィル

Netflixオリジナル映画『ブライト』来日記者会見、ウィル・スミス

手伝わなくて良いと言われてもやめないウィル(笑)

最後にウィルは「『ブライト』はユニークな作品になっていると思います。毎日結構寒いなか、雨のなか撮影だったので、大変でした。でも一番苦しかったのはジョエルだったと思います。メイクをするのに毎日3、4時間かかっていました。そういうことを通して特別な作品になっています」と締めました。この日は、ウィル・スミスの今後の作品で、彼が一人二役を演じる、アン・リー監督“GeminiMan(原題)”の話も出ましたが、まだまだウィル・スミスの挑戦は続くようです。でも、その前に『ブライト』を要チェックですね!

 

『ブライト』来日記者会見:2017年12月20日取材 TEXT by Myson

 

 

『ブライト』
2017年12月22日より全世界同時オンラインストリーミング
公式サイト

 

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11 12月

ジェシカ・チャステイン、ハリウッドのセクハラ問題と人種問題についてキリリと回答『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見

Posted in 未分類 on 11.12.17 by Merlyn

映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン

映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン手元本作のPRのため、主演のジェシカ・チャステインが初来日を果たしました。美しい白い肌が映える黒いドレスとゴージャスなアクセサリーを付けて登場したジェシカは「皆様こんにちは。東京にこうして初めて来ることができたのですが、実は以前から来てみたいと思っていたんです。私にとって本当に大切な作品と共に来日できたこと、また今回は東京観光のお時間も頂いたので大変嬉しく思っています」と挨拶しました。

本作は、第二次世界大戦中、ポーランドにユダヤ人300名を救った動物園があったという驚くべき実話をもとに描かれています。ジェシカは脚本を読んだときの感想を聞かれると、「最初にこの物語に触れたときに、アントニーナというキャラクターが本当に心に響きました。彼女はヒーローなのですが、メディアでよく取り上げられるヒーロー、例えば武器などを使って戦うヒーローとは違い、彼女の場合は武器を手にしていません。愛と思いやりといったもので人を救い、役に立つことができたんです。映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステインこのことが2017年に生きる私達にとっても、とても良いお手本になると思いますし、ヒーローがどういうものかということをある意味再提起してくれた作品だと思います。愛と思いやりと共感力で人を救ったのですから」と答えました。

ジェシカは、実際にワルシャワ動物園、そして地下室や当時の様子がわかる博物館にも行き、さらにヤンとアントニーナの娘のテレサさんともお話されたそうで、「とてもエモーショナルな体験でした。家や、動物園を訪れることができましたし、アントニーナとその家族が、300人以上の人を匿っていた地下のトンネルも訪れることができました。やはりその場に身を置くと、ここにたくさんの人がいたんだと、ことの重みをひしひしと感じました。また、劇中、誰かが家に来たときに、匿っている人に“隠れろの合図”と“出て来て良い合図”を、ピアノを弾いて知らせていたのですが、そのピアノもまだ残っています。映画のなかで昆虫を採集した標本が出てくるのですが、それも残っています。また、アントニーナのお嬢さんであるテレサさんにお会いすることができたことも大変役立ちました。実はそのときにアウシュビッツにも訪れ、非常に心を掻き乱される体験をしたのですが、ポーランドの旅は2人の感情を体験する結果となりました。人間性の両面、1つはとてもダークで悲しいもの、もう1つは思いやりに溢れた、私達を元気づけてくれるようなものを体験できました」と、振り返りました。彼女の演技からも、そういった経験を通して、キャラクターをとても丁寧に演じているのが伝わってきます。さすが名優ですね。

映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステインそして次に、ハリウッドのセクハラ問題について「ジェシカさんがすごく発言されていて、女性だけに声をあげるよう求めすぎだと批判されていますが、日本はなかなかそういう状況にもなっていません。どう思われますか?」という質問が出ました。ジェシカは「非常に興味深い時に私達は生きていると思います。メディアが、ある意味とても民主化していると思うんです。私達は今個々に自分の意見を発信できるプラットフォームを持っています。今年の10月5日に初めてハーヴェイ・ワインスタインの件が公表されましたが、それはSNSなどで特に女性が主になって、その物語が決して埋もれてしまわないように、うやむやになって忘れられないように、発信し続けたことがとても大きかったと思います。そして、ほかの女性もそれを見て、自分の物語を発信することに繋がりました。これはすごく希望を感じることだと思います。皆がプラットフォームを持っていること、それはジェンダー、あるいはセクシャルアイデンティティなどとは関係なく、誰もがストーリーを発信できることが、ハリウッドのセクハラ問題を公にするきっかけになったんだと思っています」と、コメントしました。こういう意思表明をはっきりするところもカッコ良いですね!

続いて、「難民問題や排他主義的な考えが広がるこの現代で、本作が訴えているメッセージはどんなことだと思いますか?」という質問があがると、「このアントニーナ・ジャビンスキという女性に、なぜインスピレーションを感じるのか。それは彼女が普通の人でありながら、人を助けるためにできることをすべてしたからなんです。そこにとても心を動かされましたし、今日(こんにち)の世界と関連づけてすごく感動する部分でもあります。彼女は自分の命はおろか、家族、子ども、多くのリスクを負ってまで自分が正しいと思うことのために行動し、300人以上の命を救ったわけです。その姿を見ていれば、政治家や、有名俳優でなかったとしても、誰にでもそれができるんだと感じて頂けると思います。アントニーナは愛と思いやり、そして生きとし生けるものはすべて奇跡であり、贈り物であるという思いで世界を変えました。その姿をぜひ観客の方にも観て頂いて、自分でも何かできるんだと感じて頂けたらとても嬉しいです」と話しました。

映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン最後に、「アントニーナはなぜこんなにたくさんの人を救ったのでしょうか?」という聞かれると、「それは正しいことだったからです。宗教や人種、その人がどこから来たのかは関係なく、誰であっても迫害されていたのであれば救ったとおっしゃっていました。例えばターゲットがドイツ人であればドイツ人の方も救ったということです。それは彼等にとって正しいことだったから、当時迫害されていたユダヤ人達を匿い、そして安全な場所を提供したというわけです。その姿を見て、今日の私達が排他主義的な考えを恐れないということだと思います。他人、あるいは宗教、国が違う人を恐れない気持ち、そういった意味ではとても今日(こんにち)的な映画なのではないでしょうか」と返しました。

生で観るジェシカ・チャステインは本当に綺麗で、すごく優しそうな雰囲気が漂っていました。でも受け答えには芯の強さも感じられて、本当に素敵でした。映画でも彼女の素敵な姿をご堪能ください。

 

『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見:2017年11月27日取材 TEXT by Myson

 

 

映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』ジェシカ・チャステイン『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』
2017年12月15日より全国劇場公開
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08 12月

マーク・ハミルが“ショウゲキノ、スター・ウォーズ”と日本語でアピール『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見

Posted in 未分類 on 08.12.17 by Merlyn

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見、マーク・ハミル、アダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、キャスリーン・ケネディ(製作)、BB-8、R2-D2、C-3PO映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見、マーク・ハミル、アダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、キャスリーン・ケネディ(製作)、BB-8、R2-D2、C-3PO

ファン待望の本作の公開を間近に、キャスト、スタッフが来日しました。マーク・ハミルは、「高校時代に2年ほど日本に住んでいたことがあり、自分にとって日本は特別な場所なんです。昨日のファンのイベントはどこよりも熱くて、日本のファンと触れ合えて良かったです」と挨拶。アダム・ドライバーは「前回2年前にツアーで来日しまして、最も気に入ったのが日本です。また“スター・ウォーズ”のルーツには日本が深く関わっているということで、この地でこの作品をご紹介できるのは適切だと思います。今日はありがとうございます」とコメントしました。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見:浮世絵この日は、“スター・ウォーズ”の世界と日本文化を融合して描かれた“スター・ウォーズ浮世絵”が披露されました。監督は「大変美しいですね。先ほどアダムも言っていましたが、“スター・ウォーズ”はオリジナル3部作から日本の文化と非常に強い絆を持っています。このように、お馴染みのキャラクター、ルークと共に新しい3部作のキャラクター達が描かれているのが本当に素敵で美しいと思います」と絶賛しました。マーク・ハミルは、「もちろん皆さんご存じだと思いますが、旧3部作でジョージ・ルーカス監督は、非常に崇拝する黒澤明監督からとても大きな影響を受けているんですね。特に『隠し砦の三悪人』という映画がベースになっているくらいで、デザイン的にも、ダース・ベイダーのヘルメットは侍、武将の兜を思わせるものがあったり、日本文化が多く取り入れられています。それを継承しつつ、日本の伝統的な文化、アートで新しい“スター・ウォーズ”の世界を描いて頂き、非常に光栄です。素晴らしい絵だと思います。ありがとうございます」と感想を述べました。

そしてまずは製作のキャスリーン・ケネディへ、「本作はシリーズ史上最も衝撃的な展開になるとファンのあいだで期待が高まっています。本作に関して最も衝撃的なポイント、もしくは見どころを1つ教えてください」と質問が投げかけられました。「この映画が素晴らしいのは、光と闇の緊張がとてもあるところなんです。レイ(デイジー・リドリー)は非常に衝撃的な変身を遂げていきます。彼女とルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)との関係、またカイロ・レン(アダム・ドライバー)との関係を通して、自分は何者なのかを探っていくんです。これが最も衝撃的ではないかと思います」と答えました。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見、アダム・ドライバーアダム・ドライバーは「予告編では仮面を取っているシーンが多くありました。それはカイロ・レンのなかで何か変化があったからなんでしょうか?答えられる範囲でお願いします」と質問されると、「お答えできません」と一言(笑)。すると、監督は「良い答えだ」と言い、マーク・ハミルは「内容について一切触れられない映画を宣伝するというのは非常に厳しいことです」と付け加えました(笑)。でもそこを何とか答えて欲しいとお願いされ、アダムは「マスクについて簡単にお話させて頂きます。美しいマスクですが、このマスクに対して愛憎関係があるんですね。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』からなんですけど、今回マスクを被るということに関して、“スター・ウォーズ”の象徴的な要素の一部であるからと捉えるだけではなく、どういう理由でマスクが必要なのかを考えました。このお仕事を頂いた際に、キャスリーン・ケネディさんから“これだけの素晴らしい方々が集まった現場、作品なので、いろいろなアイデアが集約されている”と言われました。さまざまな映像のアイデアがコスチュームにも反映されているということで、それが証となっているんです。何から隠れるためにこのマスクを被っているのかということです。また投影されているイメージと実像というものがあり、大変なところといえば、実際に人を威嚇するような怖い様相のマスクですが、被っていると非常に見えづらいので、靴紐で転んでしまったりということもあるんです。そして、カイロ・レンは髭を剃るのかというところで、宇宙ではカミソリをどうやって手に入れるのだろうと考えてしまいますね」と、ネタバレを上手にかわしながら答えました。

2016年に亡くなった、キャリー・フィッシャー(レイア姫役)について、「彼女が亡くなったことは“スター・ウォーズ”ファミリーにどういった影響を与えたのか。そしてレイア姫、キャリー・フィッシャーさんという人物に対して、この作品はどんな形でトリビュートになっているんでしょうか?」という質問が出ると、ライアン・ジョンソン監督は「彼女の今回の演技は大変美しいもので、それ自体が演じたキャラクターに対する素晴らしいトリビュートになっていると感じています。もちろん撮影している当時はこれが最後のパフォーマンスになるとは私達も知りませんでしたし、彼女と共に育ったファンの方、スクリーンでずっと彼女を観てきた方、そしてキャリー・フィッシャーさんにインスピレーションを与えられた方、きっとそれぞれの形で喪失感を抱いてらっしゃると思います。でもそのファンの皆様が本作で彼女の演技を観て頂くことで、少しでも悲しさが薄れることを願っています」と語りました。マーク・ハミルは、「出会ったのは彼女がまだ19歳の時で、本当に長い付き合いでした。彼女は私達にとって唯一無二の存在で、全世界のファンにとってもかけがえのない存在であったと思いますが、本当に愛さずにはいられない存在でした。自分のなかでは彼女は今でも生きているような感じがしてなりません。特にこうして彼女が出演している映画を観てしまうと、彼女がまだいるのではないかと思ってしまいます。彼女が亡くなり遺作となったことで、この作品がなんとなくセンチメンタルなムードに覆われてしまうのは残念だと思うので、彼女がモットーとしたように、毎日毎日精一杯楽しんで生きる、そういったメッセージを心にとめて、この映画を楽しんでくれたら嬉しいし、彼女も嬉しく思ってくれるのではないかと思います。実際にスクリーンでルークとレイアとして兄妹役を演じたように、彼女と僕は本当にしょっちゅうケンカしては仲直りという感じで、実際の兄妹さながらに付き合ってきました。だから自分は今でも心から彼女を愛していますし、かけがえのない存在です」と話しました。とても心のこもったメッセージで、本当に兄妹みたいな関係だったんだなと、ジ〜ンと心にきました。

最後に、司会から監督に「伝説のジェダイが姿を消したことと、カイロ・レンがダークサイドに落ちたことにどういう関係がありますか?」と、ツッコんだ質問が!これには監督も「ワオ!最後の最後でネタバレを引き出そうとするなんて、上手いなあ!それこそがこの映画のなかで答えが明かされる部分なんです。なぜルーク・スカイウォーカーはあの島に身を隠しているのか、彼は今どんな事を考えているのか。それこそが掘り下げていく内容になりますし、映画で皆さんに知って頂けるところになります。なので、僕のほうからネタバレしないようにします」とかわしました。

そしてこの日は、浮世絵だけでなく、“スター・ウォーズ”浮世絵動画が披露されました。浮世絵アニメーション“動く浮世絵シリーズ”などを制作している、瀬川三十七氏による作品です。浮世絵でアニメというだけでビックリですが、絵の中で動くレイとカイロ・レンが何だか可愛かったです。

マーク・ハミルは、当時ジョージ・ルーカスが「最もバジェットの高いインディーズ映画だ」と言っていた旧3部作が、限られた製作費をやりくりしながらアイデアで乗り切ったのも良かったと語りつつ、新シリーズで使われた技術の進化にも驚いたそうです。でも何より新シリーズの現場では「こんなに大がかりなの!」とスケールが格段に大きくなったと思ったとのこと。マーク・ハミルが「ショウゲキノ、スター・ウォーズ」と日本語でアピールしていた本作。これはもう観ないわけにはいきませんよ!

 

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見:2017年12月7日取材 TEXT by Myson

 

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』デイジー・リドリー『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
2017年12月15日より全国劇場公開
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ライアン・ジョンソン監督来日記者会見
TJE Selection イイ男セレクション/マーク・ハミル
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05 12月

名優達が“殺人ゲーム”で和気あいあい!?『オリエント急行殺人事件』ケネス・ブラナー来日

Posted in 未分類 on 05.12.17 by Merlyn

映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)/草刈正雄(エルキュール・ポアロ吹き替え担当)、山村紅葉(ドラゴミロフ公爵夫人吹き替え担当)

アガサ・クリスティーの小説をベースに映画化された『オリエント急行殺人事件』。本作の劇場公開を目前にして、世界一の名探偵エルキュール・ポアロ役と監督、製作を担い、英国の“サー”の称号を持つケネス・ブラナーが来日しました。そして、ケネス・ブラナーが演じるエルキュール・ポアロの日本語吹き替えを担当した草刈正雄、ジュディ・デンチが演じるドラゴミロフ公爵夫人の吹き替えを担当した山村紅葉も駆けつけました。

最初のイベントで、限定ご招待されたファンが詰めかけたレッドカーペットに登場したケネスは、「アリガトウゴザイマス」と日本語で挨拶した後、「皆様の温かいサポートに本当に感謝しています。そして素晴らしい仕事をくださったお2人(草刈正雄、山村紅葉)にお会いできたし、写真も撮って頂いてありがとうございます。東京のFOXの方にもお礼を申し上げたい。私は東京が大好きです」とコメントしました。

草刈は、「前々からケネス・ブラナーさんのドラマは好きでした。大役を頂いて感謝しています」と挨拶。山村は、「素晴らしいジュディ・デンチさんの吹き替えというのもそうですし、映画の吹き替え自体も初めてなので、あまりにも恐れ多過ぎると思ったんですが、母(山村美紗)はミステリー作家で、日本のアガサ・クリスティーと呼ばれたこともありましたので、とてもご縁だなと思って、非常に嬉しく吹き替えさせて頂き、ここに立たせて頂きました。本当にありがとうございます」と話しました。

作品へのこだわりについてケネスは「本当にディテールにこだわってこの作品を作りました。お客様を全員あの列車に乗せてお話を語りたい。感動させるところがいっぱいあります。しかも最後に捻りのある結果が待っています。非常にダークでしかもハートのある映画になっています。最後に泣いた方もたくさんいらっしゃいます。そういう反応を示して頂けることを期待します」と語りました。続いて草刈から、「この映画はどのくらいの期間で撮られたんですか?」と聞かれると、「クリスマスを挟んで英国で全長4ヶ月ですね。1人ずつの場面を撮って、1ヶ月間は全員集まって集合の場面を撮り、大変でしたがすごく嬉しかったです」と明かしました。山村は「ミステリーの映画化っていうのは、原作が有名であればあるほど、トリックや犯人が皆にばれていて難しいと思いますが、すごく今回の作品には感動しました。ご苦労された点はありましたか?」と質問すると、ケネスは「俳優達の素晴らしい演技に皆さん共感されると思います。皮膚の下に悲しみとかを隠している演技をしています。人を失うことなど悲しみを含めている映画でして、今回集めた俳優達は皆すごい演技力の持ち主な映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)/草刈正雄(エルキュール・ポアロ吹き替え担当)、山村紅葉(ドラゴミロフ公爵夫人吹き替え担当)ので、そういう多くの感情をよく表してくれたと思います」と答えました。

そして、日本の年末恒例の行事として、草刈と山村が本作を観た感想を、漢字一文字で表しました。草刈は“動”と書いたことについて、「1970年代に、前の『オリエント急行殺人事件』を観ているんですけども、それとはまた違い、ポアロはアクションもやっていて、(全体的に)とってもスピードを感じました」と説明しました。山村は“感”と書いたことについて、「登場人物全員が大きな感情を揺さぶられるような事が次々と起こるんだけど、それぞれが感情を押し殺した表情をしていて、素晴らしい作品だと思うんです。それをポアロが直感と感性で暴いていくので、“感”としました」と述べました。1回目のイベントの最後は、この書にお墨付きを付けるということで、“ケネス”と書いたハンコを押して記念撮影しました。

映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)

映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)

続いて、劇場内の舞台上に移り、司会から「ポアロがスタイリッシュという声があがっています。原作にはないキャラクターが出てきますが、どうやって構想を練ったのでしょうか?」と聞かれると、ケネスは「これは列車を舞台にしていて、ワイドスクリーンで撮っているので、すごくお客様を巻き込んでいくドラマです。ストーリーは非常に有名なので、知っていると思われる方もいると思いますが、この映画をご覧になると、ハートに訴え、捻りがあって、あっと驚くところがたくさんあります。だから、初めて“オリエント急行殺人事件”を観る方も楽しいし、知っていると思っている方も楽しめる、そういう映画です。笑いもあるし、泣ける映画で映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)す」と語りました。どうやって撮影したのか聞かれると、「列車は本当にオリエント急行そのままを再現したセットです。山も再現して、作った列車を山にのせて撮りました。だからリアリティがとてもあるので、俳優達の演技ものるわけです。駅や線路まで、すべてがリアリティを持って作られています。そこで話が発展していくという、それくらい緻密に計算されて作られたシーンです」と語りました。

撮影期間中に“ゲームの日”があったというエピソードについて聞かれると、「キャストはとても気が合っていたんです。現場が終わったらサヨナラというのではなくて、現場以外のときでも和気あいあいと過ごしていました。列車のなかで殺人が起こるのみならず、自分達で“殺人ゲーム”をする日がありました。自分達で犠牲者と手がかりを付けて、犯人を当てていくというゲームを実際にやったわけです。皆楽しみまして、特にジュディ・デンチは一番のっていました。そういうゲームをするくらい和気あいあいとしていました。ロンドンでプレミアがあったときは、全部のキャストが再び集まりました。そんなことは滅多にないんですが、それくらい皆お互いに会いたくてプレミアに来たんです。それくらい仲良くして頂きました」と、俳優達との関係について振り返りました。

『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)/草刈正雄(エルキュール・ポアロ吹き替え担当)最後に次回作が決まったとのことで、「この映画の最後のほうにそれをちょっとほのめかすところが出てくるんです。今は詳しく明かせませんが、ピラミッドに関係があり、今度は列車じゃなく船です」とヒントを出しました。“アガサ・クリスティ”“ピラミッド”“船”で検索すると、答えがわかるはずですよ!そんな次回作も楽しみにしつつ、まずは、名監督、名優のコラボレーションで織り成す本作もお見逃しなく!

『オリエント急行殺人事件』来日イベント:2017年12月5日取材 TEXT by Myson

 

映画『オリエント急行殺人事件』ケネス・ブラナー『オリエント急行殺人事件』
2017年12月8日より全国劇場公開
公式サイト
© 2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 

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名優達が“殺人ゲーム”で和気あいあい!?『オリエント急行殺人事件』ケネス・ブラナー来日 はコメントを受け付けていません

04 12月

怪獣映画に憧れてきた監督の夢実現は、東京在住者にとっては悪夢!?『パシフィック・リム:アップライジング』

Posted in 未分類 on 04.12.17 by Merlyn

映画『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント@【東京コミコン2017】、スティーヴン・S・デナイト監督、菊地凛子映画『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント@【東京コミコン2017】、スティーヴン・S・デナイト監督、菊地凛子

 

2017年12月3日、【東京コミコン2017】にて、『パシフィック・リム:アップライジング』の来日イベントが行われました。スティーヴン・S・デナイト監督と、前作に引き続き、森マコを演じた菊地凛子が登壇。スティーヴン・S・デナイト監督は「この場にいられる事も、初来日もすごく光栄に思っています。しかも『パシフィック・リム:アップライジング』についてお話できる機会ということで最高の気分です」と挨拶。日本の印象については、「本当にこれ以上愛せないくらい、日本に愛情を感じているんですが、悲しいことに今晩帰らなければいけないんです。でも皆様に約束します。来年完成した『パシフィック・リム:アップライジング』を携えて、またやってきますのでよろしくお願いします!」とコメントしました。

株式会社バンダイから2018年リリース予定のフィギュアとスイングマスコットテーブルの上には、株式会社バンダイが2018年に日本発売を予定している『パシフィック・リム:アップライジング』のフィギュアとスイングマスコットが並べられていましたが、このクオリティについて監督は、「本当に最高過ぎて、帰りの飛行機内で手にしている可能性を今感じています。すごく出来も良くて、リリースされたら皆様にもお家で持って頂けたら嬉しいです」と、太鼓判を押しました。

映画『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント@【東京コミコン2017】、菊地凛子そして、菊地凛子は「今日は、こんなに足を止めてくださった方、前作のファンの皆様、こうして集まって頂きありがとうございます。私もこうしてこの場に立てることを大変嬉しく思います。今日は最後まで楽しんでください」と挨拶しました。前作と今作で心境の変化を聞かれると、「前作から約10年後が舞台になっています。新しい戦力とともに、新しい戦いに向かうということで、森マコとして新たな成長を見せようと意識してやったつもりです」と答えました。この言葉を受けて監督は、「凛子と一緒に仕事ができたことは、スリリングなことでもあり、光栄なことでもありました。本当に一緒にお仕事するのも最高で、現場に凛子がいる日は、とてもワクワクできたんです。早く皆さんにも今回の凛子の演技を観て頂きたいです」と菊地を絶賛しました。

さらに、この日は超極秘映像が盛り込まれた映像が上映されました。それを観た会場の観客達も大盛り上がり!完成が待ちきれなくなる、迫力のシーンがいくつも観られて、とてもワクワクしました。菊地も初めてこの映像を観たようで、「前作のファンが好きなすべての要素を持ってきた上で、KAIJU、メカもすごく進化している感じが伝わってきました。私も早く観たいです!」と興奮していました。

映画『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント@【東京コミコン2017】、スティーヴン・S・デナイト監督アクションシーンでは、日本語の看板がちらほら映っていたことについて、司会から「日本でのイェーガーとKAIJUの戦いも観られるんでしょうか?」と質問が飛ぶと、監督は「本作で東京を滅ぼす可能性がかなり高いんです」と答え、続けて東京を破壊した気分を聞かれると、「最高の気分でしたね。というのも、子どもの頃からウルトラマン、マグマ大使、ジャイアント・ロボ、昔のゴジラ映画が大好きで、やっぱり怪獣映画を作るんだったら、欠かせないのが東京をボコボコにすることですよね。東京の方にとって悪夢かも知れませんが、僕にとっては(東京を破壊することが)夢でした」と上手くオチを付けました(笑)。

前作よりも戦闘シーンが、夜よりも昼になっている印象が強いと言われると、監督は、「ギレルモ・デル・トロ監督の前作では、バトルシーンが夜間で雨が降っていて、そこでKAIJUとイェーガーが戦うというものだったんです。でも今回はせっかくなので皆様により違うもの、新しいものを見せたいということで、ほとんどのバトルシーンは白昼、それもかなりお天気の良いなかで行われているんです」と述べました。

映画『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント@【東京コミコン2017】、スティーヴン・S・デナイト監督、菊地凛子最後に、菊地凛子は「私もいち“パシフィック・リム”のファンとして公開を楽しみにしています。バトルシーンも、新しいキャラクター達も素晴らしい活躍を見せてくれていると思います。ぜひ期待して頂いて、劇場で観てください。今日はありがとうございました!」とコメント。監督は「本当に皆様に早く観て頂きたい気持ちでいっぱいです。この作品は作っている時も1秒1秒、自分が子どもの時に描いていた夢が叶っている、そんな体験でした。まさに今凛子がおっしゃったように、公開時には劇場にぜひ足を運んでください。そうすれば“パシフィック・リム3”を作ることができますので!」と、続編への期待を煽りました。『パシフィック・リム:アップライジング』は、ジョン・ボイエガ、スコット・イーストウッド、新田真剣佑など若手人気キャストも多数出ていますよ。どんな作品に仕上がっているのか、公開が待ち遠しいですね!

『パシフィック・リム:アップライジング』来日イベント:2017年12月3日取材 TEXT by Myson

 

『パシフィック・リム:アップライジング』
2018年4月全国劇場公開
公式サイト
©Legendary Pictures/Universal Pictures.

トーキョー女子映画部での紹介記事

シリーズ1作目『パシフィック・リム』映画批評&デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
シリーズ1作目『パシフィック・リム』記者会見:ギレルモ・デル・トロ監督、菊地凛子、芦田愛菜
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TJE Selection イイ男セレクション/スコット・イーストウッド
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04 12月

普通のアニメーションではやらない方法にトライ!『ひそねとまそたん』樋口真嗣総監督最新作発表会

Posted in 未分類 on 04.12.17 by Merlyn

『ひそねとまそたん』発表イベント@【東京コミコン2017】、樋口真嗣総監督、青木俊直、コヤマシゲト、南雅彦

TVアニメ『ひそねとまそたん』発表イベント@【東京コミコン2017】、樋口真嗣総監督、青木俊直、コヤマシゲト、南雅彦

 

2017年12月3日、【東京コミコン2017】にて、『日本沈没』『ローレライ』『のぼうの城』『シン・ゴジラ』など数々のヒット作の監督を務めた、樋口真嗣総監督最新作が発表されました。このイベントまで詳細は明かされず、タイトルも秘密で、下記のシルエットビジュアルだけが公表されていました。

『ひそねとまそたん』シルエットビジュアル

樋口真嗣が登壇すると、司会から「ちょっと気になったのが、代表作を読み上げて、なんで『進撃の巨人』がないんでしょうね。ちょっと失礼ですよね」と皮肉なジョークを飛ばすと、樋口も「失礼ですね」と返し、会場から笑いが起きました。こうした発表会は初めてということで、樋口は段取りに少々戸惑いながらも、「原作はありません。オリジナルの企画をやらせて頂きました。テレビアニメーションで、リリースされます。タイトルは…『ひそねとまそたん』です!」と言うと、新たなビジュアルが公開されました。

『ひそねとまそたん』キービジュアル

ビジュアルを見た会場の反応を見て、「どうでしょう、この困った空気」と樋口。「小出しにしてじらして盛り上げていこうという宣伝戦略があるらしいので、まだこれだけしかお見せできないんですが」と続けました。そして、この日は制作に携わった、青木俊直(キャラクター原案)、コヤマシゲト(モンスターコンセプトデザイン)、南雅彦(手描きのアニメーションを制作する株式会社ボンズ代表取締役、プロデューサー)が登場。

これまでもアニメーションに携わる事はありながら、監督としては実写作品が多かった樋口。「ずっと、エヴァ(エヴァンゲリオン)だったり、エヴァだったり、エヴァだったり…。基本的にアニメーションは好きだけど、周りがすごい人達ばかりだったので、自分で作るよりは誰かが作るのを手伝う事が多かったんですね。そんななかで今回いろんな事が重なって、気がついたら今ここにいるという感じです。アニメーションを作りたいということよりも、例えば隣りにいる青木さんやコヤマさんの画に惚れたりという事が自分のなかでは大きかったです。いつもなら俳優さんを使ったり、コンピューターで作った画像があったりしますが、自分のなかで“この画が動いたらすごく良いだろうな”と思って。この話を何で表現するのが一番良いかなと思ったときに、自分のなかでは手描きのアニメーションが一番良いんじゃないかなと思いました」と語りました。「描いた画ってやっぱり、どこまでいっても人間に置きかえることができない部分があって。フェイスブックでずっと青木さんが「あまちゃん」の連載をされてたのを見て、あまちゃんのキャラクターが一人歩きをし始めて、この人の描く画で物語性を付けたらすごくおもしろいんじゃないかと。それが青木さんとやりたいと思ったきっかけでした」と話しました。キャラクター原案の青木と樋口はもともと面識はなかったようで、樋口からフェイスブックで青木宛にメッセージを送った事から始まったそうですよ。

そして、本作の脚本には、岡田麿里(「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」原作者)が携わっている事も注目ポイントに上げられ、樋口は経緯を聞かれると「別の企画の脚本の開発を一緒にしていたけど、結局流れちゃったんです。その時に何か一緒にやろうというお言葉を頂き、何がやりたいんだろうというのを暖めてきて、“こういう話はどうだろう”“いいんじゃない”って、2人でキャッチボールをして、話作りが始まりました。岡田さんに引っ張ってもらったので、ある意味アニメーションというフィールドに引き込まれた最大の理由は岡田さんです。岡田さんとならできるかも知れないと思って、そこから広がっていきました」と明かしました。

モンスターコンセプト担当のコヤマは「いつが最初か覚えてないんですけど、“エヴァンゲリオン新劇場版”シリーズで樋口監督と一緒にお仕事をさせて頂いてて、仕事とは関係ないんですけど、僕と樋口さんは“肉部”という部活をやってるんですよ。樋口さんが会長で、僕は部員で、そこで“今度アニメーションやるんだけど手伝ってよ”と言われました」と、肉部の存在も暴露しました(笑)。

続いて南が「岡田麿里さんとはずっと仕事をしていて、“おもしろい人がいるので一緒に仕事したい”と言われて、会ったら樋口真嗣で、“知ってるわ!”となったんです」と経緯を話すと、樋口は「もともと南さんて、庵野秀明の大学の時の同級生で、「アオイホノオ」に出てますよね」と補足しました。南は「アニメーションの監督とは違う発想とかスタッフへの切り込み方があると思うので、やってみようと言ったのが4年くらい前だったかな」と振り返りました。

会場でだけ公開された、スケッチ、ラフデザインはこの記事では載せられないのが残念ですが、樋口がコスプレに興味を持ちだして、ドラゴンがコスプレしたらどうかというアイデアが出てきたことが語られました。さらに「『日本沈没』で海外に脱出するための飛行機を1日中成田空港で撮り続けていた頃、周囲に航空無線を聞いて、良い飛行機が来るのを待ってる人達が何十人いたんですよ。車の中で待機しているんですけど無線を聞いたら突然カメラで写真を撮り出してって繰り返す様子を見て、“この人達は、この中の飛行機一機にしっぽが生えてたらどう反応するんだろう”と思ったのが始まりです。日本のなかにドラゴンがいて、不老不死のドラゴンだけど1週間に1回空を飛んで太陽の光を浴びないと死んじゃう。でも、空を飛ぶ時にどう隠すかという時にコスプレじゃないかと思って。それがなんとなく頭のなかに浮かびました」と本作のイメージが浮かんだ時の詳細を語りました。そんなドラゴンについてコヤマは、「結構青木さんの画に合わせてデザインした感じなんです。ちゃんとドラゴンを描こうと思えば描けるんですけど、それはそれで違うかなと思って。ロボットとか戦闘機とかメカニックではなくて、あくまで“まそたん”というキャラクターを作るという感覚でした」と話しました。

『ひそねとまそたん』発表イベント@【東京コミコン2017】、樋口真嗣総監督、青木俊直、コヤマシゲト、南雅彦

最後に、樋口は「(【東京コミコン】に並ぶブースを指さして)来年あたりにはあの辺とか、あの辺とか、あの辺に商品を並べて欲しいなと思ってます。各メーカーさん、よろしくお願いします!去年『シン・ゴジラ』を作って、映画の可能性を自分のなかで突き詰めてしまった部分が正直あります。次に何をやろうかという時に、今の自分は何をやりたいんだろうか、できるかと考えた時に、岡田さんの顔、青木さんの顔、コヤマさんの顔が浮かんできました。今自分のなかの可能性、物語、作品としての可能性を考えると、自分で一番やりたいのはアニメーションという表現形態かなというのがあります。頑張ってますが、アニメーションを作るスキルがそんなに…なので、どこまでいけるかわかりませんが、南さんに無理をお願いして、普通なら画ができてから声をあてるところを、声を録ってから画を作るというプレスコという形でやっています。声を作り出す役者さんの一番やりたい気持ちで、画に縛られない形で自由にお芝居して頂く。それをいかに画に反映していくかっていう面倒くさい事をずっとお願いして、やらせて頂いてます。ありがとうございます」と、熱い思いを語り、観客の期待を煽りました。気になるポイントがたくさんありましたが、作品の仕上がりを楽しみに待ちましょう!

 

<公式資料より>

■樋口真嗣
映画監督・特技監督。1965年生まれ。1984年『ゴジラ』にて映画界入り。1995年には『ガメラ 大怪獣空中決戦』で特技監督を務め、日本アカデミー賞特別賞を受賞。主な監督作品は『ローレライ』『日本沈没』『のぼうの城』など。2017年『シン・ゴジラ』で第40回日本アカデミー賞最優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞。

■青木俊直
漫画家、キャラクターデザイナー。1960年生まれ。フジテレビ『ウゴウゴルーガ』NHK『むしまるQ』など。子供向けテレビ番組にアニメーション、キャラクターデザインで参画。2008年には漫画作品「なのはなフラワーズ」を連載するなど活動の場は多岐に渡る。本格的なアニメーションのキャラクターデザインは、2015年『これから先、何度あなたと。』2017年『きみの声をとどけたい』『女川中バスケ部 5人の夏』に続いて本作で4作品目。

■コヤマシゲト
デザイナー。1975年、東京都出身。2004年、『トップをねらえ2!』に参加したのをきっかけに、多数のアニメ作品にデザインやコンセプトでかかわる。代表作に『HEROMAN』『交響詩篇 エウレカセブン』『STAR DRIVER 輝きのタクト』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』『キルラキル』『ベイマックス』など。

■南 雅彦
株式会社ボンズ代表取締役・プロデューサー。1961年生まれ。大阪芸術大学卒業後、アニメ制作会社日本サンライズ(現サンライズ)に入社。『天空のエスカフローネ』『カウボーイビバップ』等の作品をプロデューサーとして手がける。1998年に独立、アニメーターの逢坂浩司、川元利浩と制作会社ボンズを設立。『COWBOY BEBOP 天国の扉』『鋼の錬金術師』『交響詩篇エウレカセブン』『僕のヒーローアカデミア』『スペース☆ダンディ』『モブサイコ100』などの作品をプロデュースしている。

 

『ひそねとまそたん』発表イベント:2017年12月3日取材 TEXT by Myson

 

『ひそねとまそたん』
2018年放送予定
公式サイト

 

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