映画『不能犯』完成披露舞台挨拶、松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、芦名星、矢田亜希子、白石晃士監督
本作のPRで、キャスト、監督が舞台挨拶に登壇。こうしてメインキャストが揃うと美男美女率がスゴいなと改めて思いました。客席からは、男性キャストの名前を呼ぶ声援がたくさん飛び交いつつ、女性陣に対しても「綺麗!」という声が聞こえてきました。
主人公、宇相吹正を演じた松坂は「楽しかったです。僕の役どころは、欲や業にまみれた人達を死に誘っていく立ち位置だったので、見事に“あなたもそっちに行っちゃうんですね”っていう瞬間に立ち会えて、宇相吹の笑みがこぼれる理由がわかりました」と当時を振り返りました。沢尻は松坂演じる宇相吹について、「すごく怖かったです。現場で初めてお会いさせて頂いた時に、キャラクターがそのまま出てきたんじゃないかと思うくらい、イメージがピッタリで。ほんとに近づきにくいオーラがあって、しゃべりかけられないし、本当にちょっと怖いくらいでどう接していいかわかりませんでした」とコメントし、白石晃司監督も「演じる時は豹変しますから」と同意していました。
新田真剣佑は劇中では宇相吹とのシーンはなかったので、仮に彼と対峙したらどう思うかと想像して、「たぶん(彼のマインドコントロールには)かからないと思います」と答えると、松坂が「(宇相吹は新田真剣佑を)コントロールできない?自分に勝てる?自分の弱い意志に?」と再度問うと、「うん」と返して、天然ぶりを見せました。間宮は「松坂さんは身長もこれだけあるので、現場のいろんな場所で宇相吹の格好でヌボ〜っと立ってると、ビックリするんですよね。存在感が異質というか、宇相吹の周りだけなんか色が出てるようでした」と話しました。司会から「役にずっと入ったまま現場にいたんですか?」と聞かれると、松坂は「そのほうが今回は良いのかなと。割とピリッとしたシーンも多かったですし、神出鬼没するキャラクターということもあったので。皆さんは和気あいあいでしたけどね」と答えました。芦名は「すごく手とかが印象的なシーンがあるんですが、本当に枝みたいに見えるお芝居をされるんですよ。それが異様で歪(いびつ)で、本当に漫画に出てくる、宇相吹のまんまの姿だったので、本当に話しかけられなかったです」と、松坂の役作りを称賛しました。矢田は「松坂さんの宇相吹役のビジュアルが本当にそのもので“うわっ!怖い!”と思ったんですけど、私は演じていない部分での松坂さんと和やかに話をしていました。でも、私とのすごいシーンがあるんですけど、その時には豹変されるので、切り替わるスイッチがスゴいなと圧倒されました。想像を超えるお芝居をされていてビックリしました。そこまでやるんだ〜と思いました」と褒め称えました。
そして、宇相吹の決めゼリフ「愚かだね、人間は」にちなんで、過去を振り返って愚かだなと後悔する行為をそれぞれ発表。
矢田は「甘いものが大好きなので、ケーキを2個買って、2個目を食べる時に、今日も明日も何も食べないと決めておきながら毎回食べてしまうっていう…。宣言しておきながら、自分にゆるいところが愚かだなと思います」と、スイーツ好きの女子なら多くが感じたことがある後悔を述べました。女優さんも同じなんですね(笑)。
芦名は「缶の飲み物をよく飲むんですけど、缶を振ってから空けて飲んで、しばらく経つと空けたことを忘れて、また振っちゃうんですよ。それが結構よくあって、パシャーっとなるんです。1回空けた缶は置くようにしているんですけど、冬は寒いので手に持ったままが多いので、缶が空いてるのに振っちゃうんですよね。私服の時はまだ良いんですけど、お衣装の時にやっちゃうととても迷惑をかけてしまうので、現場ではマネージャーさんに持ってもらったりしています」と自身のクセを明かしました。
間宮は「結構大きな多肉植物がたくさん、庭っぽく入ったオシャレな頂き物があったんです。その後に、家のなかで種を一粒ずつ入れて育てるポットで野菜を育てようと思って、湿度が必要なので、お風呂のお湯を出したり、家の湿度を高くしていたんです。そしたら、翌日多肉植物が全部死んでしまっていて。一つのことに気を取られるとこうなるんだなと思いました」と反省を述べました。
新田は「家でホットミルクを飲もうとして、レンジでチンをしてたんです。同時に母とテレビ電話をしていたので気を取られて、マグカップを取り出したら、温めすぎてすっごく熱かったんですよ。でも熱い時って反射神経で振っちゃうじゃないですか?」と言うと、「真剣佑も振っちゃうの?」と周りからツッコミが(笑)。「それ以上部屋を汚したくなかったと思ってたのか、2、3秒くらい持ったままゆっくり置いたら、水ぶくれができて、まだ今も痛いです」とエピソードを披露し、母親との仲の良さとおっちょこちょいぶりを伺わせました。
沢尻は「その手の話はいっぱいあります(笑)。3年くらい前、一つ前の家に引っ越した時の話です。すごく気に入って、一階がガレージになっていて、3、4台くらい駐められて、2、3階が部屋になっててめちゃめちゃ良かったんです。その契約のタイミングで新車に買い換えたんですけど、家の契約の日と納車の日が同じで、車が来たらガレージに入らなかったっていう…(苦笑)。私道を挟んだ先の奥まったところに家があって、その私道がすごく狭くて。結局、少し歩いたところに駐車場を借りてました」と後悔の念を語りました。豪快なエピソードですね!
松坂は「行為っていうよりは、愚かな考え方をしてしまったという、ほんとちっちゃい話なんですけど、こないだ鎗ヶ崎の交差点あたりを歩いていて、あそこってスケボーをやってる人がいるんですね。人の間を抜けていくのを見て、“危ね〜な〜”って思いながら、“転ばないかな〜。転べ、転べ、はい、転んだ〜”っていう(苦笑)。その瞬間、“いかんな”と思いました」と明かすと、周囲から「ワルッ!」と反応されていました。「大丈夫かなと思うより先に、“ほ〜ら、そんな危ないことしてるから。あ〜あ”って思いましたね」と、宇相吹っぽい一面を見せました(笑)。
最後に監督は「(キャストに向けた黄色い声援に対して)スゴいですね!これだけ人気のある役者さん達と仕事ができて、本当に嬉しく思います。映画のなかでどんな活躍をしているか、しかと観て楽しんでください」とコメント。松坂は「(デートが多くなるシーズンに)恋愛ものでホッコリするのも良いですが、『不能犯』を観て、たまにはゾッとするのも悪くないなと、きっと思うはずです。本当におもしろ怖いです」と本作への自信を覗かせました。ぜひ、美男美女が繰り広げるゾッとするストーリーを堪能してください!
『不能犯』完成披露舞台挨拶:2017年12月21日取材 TEXT by Myson
『不能犯』
2018年2月1日より全国劇場公開
公式サイト
トーキョー女子映画部での紹介記事
■映画批評&デート向き映画判定、キッズ&ティーン向き映画判定
■TJE Selection イイ男セレクション/松坂桃李
■TJE Selection イイ男セレクション/新田真剣佑
■TJE Selection イイ男セレクション/間宮祥太朗
■TJE Selection イイ男セレクション/安田顕
松坂桃李、新田真剣佑、間宮祥太朗が、素の彼らを想像させるエピソードを披露『不能犯』 はコメントを受け付けていません
映画『伊藤くん A to E』完成披露舞台挨拶、岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭、廣木隆一監督
同じくダブル主演の木村文乃は「これだけ豪華なキャストの皆さんと並べて光栄です。観客の皆さんの反応も気になります。最後まできっと楽しんで頂けるとは思いますが、ところどころ観ていて辛い、心がチクチクするというところもあります。でも、決してドロドロしたお話ではなく、最後まで観て頂くとちょっとした爽やかな気持ちにもなれる作品になっています。よろしくお願いします」とコメントしました。
佐々木希は、「痛男と女達の恋愛模様を描いているんですが、それぞれ女性達が伊藤くんに出会って、掻き乱されて、成長していきます。女性として新しい自分に出会える作品になっています」と作品の魅力を語りました。
志田未来は「この作品は、本当にダメな女の人の集まりと言いますか、観ていて“こうはなりたくない”という女性の集まりで、人生の教科書のような物語かなと思ってます」と表現しました。
池田エライザは「(池田が演じた)相田聡子は振り回されるというか、振り回す側にもなっているので、ちょっとしたスパイスになっていると思います」と自身の役の見どころを明かしました。
夏帆は「夏にドラマとしてこの作品を放送していて、また映画として新たな形で皆さんにお届けできるのを嬉しく思います」と、本シリーズの概要を話しましたが、ここまでのキャストのコメントを聞いて、皆表現を変えて作品の魅力を語っていて、すごく上手に役割分担されているなと関心してしました(笑)。ナイス・チームプレーですね。
中村倫也は「この映画は指をさして、いろいろな人物を笑っていたら、いつの間にか指先が自分に向いているような映画だと思います。いつの間にか考えさせられる事があったり、でも観終わったあと、爽やかに生きる活力が得られる作品です。いろんなタイプの女性、男性が登場するので、たくさんの方が観て共感して、考えたりできる作品になっています」とこれまた上手に作品の見どころを語りました。
続いて、田中圭は「登場人物がほぼクズなんですけれども、こういう作品を観ると、僕はホッとするんですね。なぜホッとするかというのはエンディングまで観て頂ければ皆さんにも伝わると思うんですけども、こういうダメな人達が集まって、すごくぶっ飛んだ伊藤くんがどう変わっていくのか…。こういうクズの作品というのは、クズにはすごく共感が持てるんですけど、僕は結構共感を持った作品です。皆さんもこの映画を観て自分のクズっぷりがどんなもんか噛みしめながら観られる作品だと思うのでぜひ楽しんでください」と、自虐的に作品の特徴をアピールしました。
女性を振り回した伊藤くんを演じてみた感想について、岡田は「別に何とも…(苦笑)。テストが終わってカットがかかると、(女優の皆さんに)すごくちっちゃい声で“気持ち悪い!”って言われてました。それで結構心がクーってなってたんですけど、一生懸命役を全うしていました」と撮影時の心情を明かしました。それを観てニヤニヤしていたという廣木監督は「岡田君が伊藤くんにどんどんハマっていくとおもしろくて。それ以上やっちゃいけないよと言いながら、もうちょっとやってと思ってました(笑)」とコメントしました。
『伊藤くん A to E』
映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』大ヒット舞台挨拶、佐藤健、土屋太鳳
2017年12月25日、クリスマスの日に、本作の大ヒットを記念して、主演の佐藤健、土屋太鳳が劇場に姿を表しました。大ヒットを受けて佐藤健は「本日はお越し頂きありがとうございます。メリークリスマスですね。ここで皆さんにお会いできて光栄です。この映画を選んで頂いてありがとうございます。おかげさまですごく好評だと聞いて嬉しいんですけども、(原作者である)尚志さんと麻衣さんの実際にあったお話、その人生に監督はじめキャスト、スタッフの皆が誠実に向き合った結果が皆さんに届いたのかなと、すごく嬉しいです。でももっともっと日本中に愛を届けたいという思いがあるので、もっと広まっていけばいいなと思います」と挨拶しました。土屋太鳳は、「麻衣さんの大切な8年間を演じさせて頂きました。本日はお越し頂きましてありがとうございます。感動したという声をたくさん頂いているとお聞きして、私のInstagramでもたくさん感想を読んで、その声、言葉一つひとつに私が感動を頂いてます。こうやって今まで観てくださった方々のおかげで舞台挨拶ができる事に感謝しています」とコメントしました。
次に結婚式について聞かれると、佐藤は「結婚式に理想はなくて、男の人なら共感してもらえると思うんですけど、別に男はやらなくても良くないですか?要は大切な人がやりたいっていうからやるというモチベーションだと思うんですよ。すごくやりたくないわけではないんですけど、やらなくて良いならやらないですよね。そういう意味で理想の結婚式は、好きな人がしたいという願いを叶えてあげることかな」と男らしいクールな意見をキッパリ。土屋は「受け身とかそういうのではなくて、結婚するほど好きな方を育ててくださった両親に喜んでくれる式を挙げたいので、役作りもそうですけど、どういう式にしていくか話し合う時間も大切な思い出になると思います。なので、(女性が)好きなので良いよというよりは、どんなのが良いか一緒に考えたほうが良いかなと思います。感謝をいっぱい伝えて、2人がおもてなしをするような式ができたらなと思います」と答えました。この言葉を受けて佐藤は、「尚志さんも最初は全然やりたくなかったし、恥ずかしいからやだと思っていたそうですが、ウェディング・プランナーの方に“結婚式っていうのは、今まで支えてくださった方に感謝を伝える場所なんですよ”と言われて、結婚式をやろうと思ったという話は聞きました」と原作者の経験談も交えて、女性の意見に理解を示しました。エラい(笑)!

〈土屋太鳳から佐藤健への手紙〉
そして、もう一つ!健先輩!健先輩の笑顔は最高に素敵です!健先輩は何でもできて、何でも知っていて、何でもわかるのに、なぜか仕事以外の自分のことだけよくわかってないと思います。だから、悪ガキから妻役までご一緒させて頂いた私が、この場で全力で責任を持ってお伝えします。健先輩の笑顔は素敵です。この作品の撮影中もどんなに支えられたことか。年上の男性に失礼だとは思いますが、とてもチャーミングで猫が笑った時みたいです。たぶんご自分がご自分の笑顔を愛していないのかも知れなくて、その気持ち、自分の笑顔を私自身も好きではないのでわかります。だけど、健先輩の笑顔はたくさんの人を幸せにするんです。だからどうか、いつか健先輩の笑顔が健先輩ご自身を温める時が来ることを心から願っているし、その時まで私はしつこく健先輩に、笑顔が素敵だって伝え続けたいと思います。
手紙を読んでいる最中はウルッときたり、クスッと笑えたり、土屋太鳳らしい温かさを感じる手紙にこちらも感動しちゃいました。照れくさそうに聞いていた佐藤は「恥ずかしいの10乗くらいですね。ほんとにちょっとうまくリアクションが取れないですけど、嬉しいです。ありがとうございます。ビックリしました。そうですね、“変わらない愛がない”とか思っちゃうような僕ですけど、ほんとにだからこそ真っ直ぐに“変わらない愛はあるんだよ”って本心から信じて口にできるような土屋さんに憧れがありますし、尊敬します。こちらこそ今後ともよろしくお願いします」と感謝を述べました。
『8年越しの花嫁 奇跡の実話』
映画『パディントン2』日本語吹き替え版完成披露舞台挨拶、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工
2年ぶりにパディントンを演じることになった松坂は「“待ってました!”という感じ。前作を観終わって“これはきっと続編があるだろうな”と、ほのかな期待がありました」と喜びをにじませました。古田は「(今作では)パディントンが文明を恐れなくなっていて、すっかりイギリスの暮らしに慣れているんだよね。困ったのは、お父さんがすごくふざけ出したこと(笑)。前作ではパディントンとどう接していいのかわからない感じだったけど、今回は完全にふざけていますから。これは期待していただきたいですね」と、キャラクターの変貌ぶりに戸惑いながらも楽しんで演じた様子を語り、松坂も「すごいですよね!お父さんのふざけ具合(笑)」と、これから本編を観る観客達の期待を煽りました。
MCから“落ち目の俳優”を演じることをについて聞かれた斎藤は、「取材でもそこを引き出されるんですよね(笑)。僕自身、上がったと思わなければ落ちていかないという強いマインドを手に入れたので、そもそも上ってもいないと戒めて生きております」と謙遜とも自虐とも取れる発言。続けて、完成作品を観た感想を聞かれると「めちゃくちゃおもしろいです!僕はパディントンのバイトのシーンがとにかく好き。バイトを探すなら僕に聞いてほしいなと思います!」と出演中のアルバイト情報媒体のCMを彷彿とさせる発言で会場を笑わせました。さらに、松坂から「何ですかね、パディントンがバイトするとしたら?」と聞かれた斎藤は「体毛は活かしたいですよね(笑)。ぬるぬるプロレスみたいな(笑)」とノリノリで回答。古田が「洗車のバイトはどうかな?」と乗っかると、「あー!いいですね!モップとして!」と大はしゃぎをして会場を爆笑で包みました。
人生で初めて経験したアルバイトを聞かれた松坂は「スーパーの青果コーナーです。料理をしたことがなかったので、野菜の知識も何もないですけど(笑)。お客さんに言われるんですよね、“この野菜はどう調理したらいいですか?”みたいなこと。大体は、“うーん、煮たらいいんじゃないですかね” “あー、もう煮たほうがいいと思います” “これは煮たほうがいいやつですよ”って答えていました(笑)」と意外な過去を告白。松坂桃李が青果コーナーに立っている姿を想像したのか、客席からは笑い声とともに「ええー!」という驚きの声が漏れていました。
そして、いよいよプレゼントにかけられた黒い布をパディントンが取ると、そこに現れたのは、巨大な飛び出す絵本。カラフルな色彩で描かれたメルヘンチックな世界に、三戸は「めっちゃ、かわいい!」と大興奮。ほかの登壇者達も興味深そうに眺めていました。
『パディントン2』
ジョエルは人間ではないオークという種族を演じたことについて、「脚本の3ページ目くらい、ウィルが演じるキャラクターがフェアリーを殺したところで、この脚本にハマり、自分が演じるキャラクターに惚れ込んでいきました。このオークは皆からいじめられていますが、文化的、宗教的、人種的に、いじめに遭っているんです。自分が演じているキャラクターが背負っている責任をとても気に入ったのですが、本当は肌の色やどこの種族に属しているということではなく、自分自身の行動や良さを見て欲しいと思っている人物なんです。そういうところから、このキャラクターがとても優しくて、とても大切なキャラクターだと思いました」と話しました。
普通なら特定の枠にハマった映画を作ることになりますが、Netflixの場合は、完全にオリジナルなので、必要な資源を与えてくれて、クリエイティブ的にも自由に作らせてくれました。そういう素晴らしいチャンスを頂けて、本当にNetflixに感謝しています」と答えました。ウィル・スミスは続けて、「僕のNetflixの経験を話すと、ハリウッドのメジャー作品の制作と全て同じだと感じました。唯一の違いは、『インデベンデンス・デイ』を撮った金曜日には皆から“ウィル”と呼ばれていたんですが、週末劇場公開があった後の月曜日には、皆から“ミスター・スミス”と呼ばれたことです。僕がまだわからないなと思っていることは、スクリーンの大きい劇場で公開されて、皆さんが非常に感情的にリアクションしてくださった映画体験と同じように、家で観てくださった場合も頭や心に届くのかということ。劇場では何千人というお客さんが一緒に観るわけですが、その時と同じような体験が家で観てもできるのかということです。それが(本作の配信開始)1週間後にはわかると思います」と付け加えました。さらにノオミは「一つだけ思ったことは、私達にとって難しいことは自分も含めて(家にいながら映画鑑賞に)集中するということなんですね。スマホ、PCなどが近くにあるなかで、自分はこれから映画を観るんだと選択して、それらの電源を切って集中できるかどうか。私もメールが気になったり、返事を書いているあいだに、映画が進行してしまっていたりということがあるので、やはり「今から映画を観るんだ」という選択をすることが大切だし、『ブライト』を観るときはそうして頂きたいと思います」と話しました。エリックは、「私の個人的な経験をお話しますと、私は黒澤明の映画が大好きで、ほとんど観ていますが、映画館では観ていないんですね。Netflixに関しても同じように思うわけで、自宅のテレビで観たからといって、映画愛は損なわれないと思います」と語りました。もう司会者が当てなくても、皆それぞれに発言して、熱い気持ちが伝わってきました。



映画『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』来日記者会見、ジェシカ・チャステイン
本作のPRのため、主演のジェシカ・チャステインが初来日を果たしました。美しい白い肌が映える黒いドレスとゴージャスなアクセサリーを付けて登場したジェシカは「皆様こんにちは。東京にこうして初めて来ることができたのですが、実は以前から来てみたいと思っていたんです。私にとって本当に大切な作品と共に来日できたこと、また今回は東京観光のお時間も頂いたので大変嬉しく思っています」と挨拶しました。
このことが2017年に生きる私達にとっても、とても良いお手本になると思いますし、ヒーローがどういうものかということをある意味再提起してくれた作品だと思います。愛と思いやりと共感力で人を救ったのですから」と答えました。
そして次に、ハリウッドのセクハラ問題について「ジェシカさんがすごく発言されていて、女性だけに声をあげるよう求めすぎだと批判されていますが、日本はなかなかそういう状況にもなっていません。どう思われますか?」という質問が出ました。ジェシカは「非常に興味深い時に私達は生きていると思います。メディアが、ある意味とても民主化していると思うんです。私達は今個々に自分の意見を発信できるプラットフォームを持っています。今年の10月5日に初めてハーヴェイ・ワインスタインの件が公表されましたが、それはSNSなどで特に女性が主になって、その物語が決して埋もれてしまわないように、うやむやになって忘れられないように、発信し続けたことがとても大きかったと思います。そして、ほかの女性もそれを見て、自分の物語を発信することに繋がりました。これはすごく希望を感じることだと思います。皆がプラットフォームを持っていること、それはジェンダー、あるいはセクシャルアイデンティティなどとは関係なく、誰もがストーリーを発信できることが、ハリウッドのセクハラ問題を公にするきっかけになったんだと思っています」と、コメントしました。こういう意思表明をはっきりするところもカッコ良いですね!
最後に、「アントニーナはなぜこんなにたくさんの人を救ったのでしょうか?」という聞かれると、「それは正しいことだったからです。宗教や人種、その人がどこから来たのかは関係なく、誰であっても迫害されていたのであれば救ったとおっしゃっていました。例えばターゲットがドイツ人であればドイツ人の方も救ったということです。それは彼等にとって正しいことだったから、当時迫害されていたユダヤ人達を匿い、そして安全な場所を提供したというわけです。その姿を見て、今日の私達が排他主義的な考えを恐れないということだと思います。他人、あるいは宗教、国が違う人を恐れない気持ち、そういった意味ではとても今日(こんにち)的な映画なのではないでしょうか」と返しました。
『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日記者会見、マーク・ハミル、アダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、キャスリーン・ケネディ(製作)、BB-8、R2-D2、C-3PO
この日は、“スター・ウォーズ”の世界と日本文化を融合して描かれた“スター・ウォーズ浮世絵”が披露されました。監督は「大変美しいですね。先ほどアダムも言っていましたが、“スター・ウォーズ”はオリジナル3部作から日本の文化と非常に強い絆を持っています。このように、お馴染みのキャラクター、ルークと共に新しい3部作のキャラクター達が描かれているのが本当に素敵で美しいと思います」と絶賛しました。マーク・ハミルは、「もちろん皆さんご存じだと思いますが、旧3部作でジョージ・ルーカス監督は、非常に崇拝する黒澤明監督からとても大きな影響を受けているんですね。特に『隠し砦の三悪人』という映画がベースになっているくらいで、デザイン的にも、ダース・ベイダーのヘルメットは侍、武将の兜を思わせるものがあったり、日本文化が多く取り入れられています。それを継承しつつ、日本の伝統的な文化、アートで新しい“スター・ウォーズ”の世界を描いて頂き、非常に光栄です。素晴らしい絵だと思います。ありがとうございます」と感想を述べました。
アダム・ドライバーは「予告編では仮面を取っているシーンが多くありました。それはカイロ・レンのなかで何か変化があったからなんでしょうか?答えられる範囲でお願いします」と質問されると、「お答えできません」と一言(笑)。すると、監督は「良い答えだ」と言い、マーク・ハミルは「内容について一切触れられない映画を宣伝するというのは非常に厳しいことです」と付け加えました(笑)。でもそこを何とか答えて欲しいとお願いされ、アダムは「マスクについて簡単にお話させて頂きます。美しいマスクですが、このマスクに対して愛憎関係があるんですね。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』からなんですけど、今回マスクを被るということに関して、“スター・ウォーズ”の象徴的な要素の一部であるからと捉えるだけではなく、どういう理由でマスクが必要なのかを考えました。このお仕事を頂いた際に、キャスリーン・ケネディさんから“これだけの素晴らしい方々が集まった現場、作品なので、いろいろなアイデアが集約されている”と言われました。さまざまな映像のアイデアがコスチュームにも反映されているということで、それが証となっているんです。何から隠れるためにこのマスクを被っているのかということです。また投影されているイメージと実像というものがあり、大変なところといえば、実際に人を威嚇するような怖い様相のマスクですが、被っていると非常に見えづらいので、靴紐で転んでしまったりということもあるんです。そして、カイロ・レンは髭を剃るのかというところで、宇宙ではカミソリをどうやって手に入れるのだろうと考えてしまいますね」と、ネタバレを上手にかわしながら答えました。
がえのない存在であったと思いますが、本当に愛さずにはいられない存在でした。自分のなかでは彼女は今でも生きているような感じがしてなりません。特にこうして彼女が出演している映画を観てしまうと、彼女がまだいるのではないかと思ってしまいます。彼女が亡くなり遺作となったことで、この作品がなんとなくセンチメンタルなムードに覆われてしまうのは残念だと思うので、彼女がモットーとしたように、毎日毎日精一杯楽しんで生きる、そういったメッセージを心にとめて、この映画を楽しんでくれたら嬉しいし、彼女も嬉しく思ってくれるのではないかと思います。実際にスクリーンでルークとレイアとして兄妹役を演じたように、彼女と僕は本当にしょっちゅうケンカしては仲直りという感じで、実際の兄妹さながらに付き合ってきました。だから自分は今でも心から彼女を愛していますし、かけがえのない存在です」と話しました。とても心のこもったメッセージで、本当に兄妹みたいな関係だったんだなと、ジ〜ンと心にきました。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
映画『オリエント急行殺人事件』来日イベント、ケネス・ブラナー(監督、製作、エルキュール・ポアロ役)/草刈正雄(エルキュール・ポアロ吹き替え担当)、山村紅葉(ドラゴミロフ公爵夫人吹き替え担当)
ので、そういう多くの感情をよく表してくれたと思います」と答えました。

す」と語りました。どうやって撮影したのか聞かれると、「列車は本当にオリエント急行そのままを再現したセットです。山も再現して、作った列車を山にのせて撮りました。だからリアリティがとてもあるので、俳優達の演技ものるわけです。駅や線路まで、すべてがリアリティを持って作られています。そこで話が発展していくという、それくらい緻密に計算されて作られたシーンです」と語りました。
最後に次回作が決まったとのことで、「この映画の最後のほうにそれをちょっとほのめかすところが出てくるんです。今は詳しく明かせませんが、ピラミッドに関係があり、今度は列車じゃなく船です」とヒントを出しました。“アガサ・クリスティ”“ピラミッド”“船”で検索すると、答えがわかるはずですよ!そんな次回作も楽しみにしつつ、まずは、名監督、名優のコラボレーションで織り成す本作もお見逃しなく!
『オリエント急行殺人事件』
『パシフィック・リム:アップライジング』


